自転車屋男 2

神戸で自転車屋を営み
4年半スナックを営んだ
変な男の人生色々日記

「自転車屋の生き物歳時記」!!「ムラサキイガイ」!!

2024-04-03 13:10:45 | 面白ネタ
「4月3日(水)」

「自転車屋の生き物歳時記」

「ムラサキイガイ」

ムラサキイガイ
(紫貽貝、学名:Mytilus galloprovincialis)は、
イガイ目イガイ科に属する二枚貝の1種である。

別名をチレニアイガイという。

ヨーロッパでは
同属のヨーロッパイガイ (M. edulis) などと
共に食用とされ、
洋食食材にする場合は近似種とともに
ムール貝 (仏 moule)と呼ばれる。

日本でも20世紀後半から食材とされるようになり、
地方によっては在来種のイガイ (M. coruscus) などとの
混称で「シュウリ貝」「ニタリ貝」とも呼ばれる。

「カラス貝」「ムラサキ貝」と呼ばれることもあるが、
カラスガイ(イシガイ科)や
ムラサキガイ(シオサザナミガイ科)とは
全くの別種である。

食用として利用される一方で
代表的な汚損生物ともなっており、
IUCNの「世界の侵略的外来種ワースト100」にも
チレニアイガイの名で選定されている。

原産地は
地中海沿岸を中心とした地域だが、
船舶の底に付着、あるいは幼生が
バラスト水に混入するなどして世界中に分布を広げた。

日本では1932年に神戸港で初めて発見され、
1950年代頃までには全国に分布を広げた。

ヨーロッパ以外では外来種。

繁殖力が強く、足糸も強靭で容易に剥がすこともできず、
もはや人力の駆除が不可能なほど各地に定着し、
生態系に組み込まれているのが現状である。

ミドリイガイより低温域に分布し、
29℃以上の高水温での死滅が報告されている。

内湾や港など、
波の穏やかな潮間帯から浅い海までの
人工物や岩礁に多く、外洋に面した岩礁には少ない。

繁殖期は冬季で
カキ類よりも幼生の放出及び浮遊期間は長い。

大小さまざまな個体が集団で生活するので、
ムラサキイガイが集団で付着した海中の岩礁や防波堤、
ブイ、船底などは真っ黒にふくらんで見えるほどである。

食性は他の多くの二枚貝類と同様に濾過摂食で、
海中のデトリタスやプランクトンを食べる。

餌は後端の入水管から水と一緒に取り込むが、
水管は外套膜が広がっただけのような簡素なもので、
アサリのように長くはなく、
ほとんど殻の外に出ない未発達なものである。

糞や食用にされなかったゴミは
粘液でまとめられて体外に出されて沈殿するため、
他の濾過摂食型貝類と同様に
懸濁物の多い水を透明にする働きがある。

おもな天敵はクロダイ、ベラ類、フグ類などの肉食魚、
またはイボニシなどの肉食巻貝類である。

元々日本には生息しない貝でもあり、
和食ではあまり利用されていないが、
瀬戸内海などで漁獲されるイガイと同様に
「瀬戸貝」として炊き込みご飯などにすることがある。

旬は、貝が肥える春から夏にかけてである。

クロダイ、イシダイなどの釣り餌としても利用される。

洋食では、
フランス料理やベルギー料理である
白ワイン蒸しやビール蒸し
(主にフライドポテトを付け合わせにして
「ムール・フリット」として供される)、
スペイン料理のパエリア、
イタリア料理の
スパゲッティ・アイ・フルッティ・ディ・マーレ
(海の幸のスパゲッティ)、
ギリシャ料理やトルコ料理のメゼなど、
ヨーロッパ各地の様々な料理に用いられる。

生貝として、
および缶詰などの加工食品としても多く流通している。

近縁のムラサキイガイも
ムラサキイガイ同様に食用となり、
非常に美味なダシが出る貝として知られている。

ムラサキイガイは
記憶喪失性貝毒や麻痺性貝毒、下痢性貝毒など
多種の貝毒を蓄積する事が報告されている。

二枚貝のうちでも
貝毒の減毒が遅いことから長期間に渡り
毒性を保ちやすく、
麻痺や下痢などの食中毒を起こすことが多い。

日本国内の場合、
商品として出荷されるものは
検査体制が確立しているため、
売られているものを食べる場合は危険性が少ないが、
天然のものを捕獲して食用とする場合は
注意が必要である。

日本では
2013年4月に大阪湾の岸壁に定着している
本種の喫食による食中毒事件が発生した。


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