天体写真メモ

天体写真を撮る上でわかったこと、気がついたことをメモしていけたらいいかな?

小型2軸自作赤道儀計画始動!

2021-02-28 08:56:52 | 天体写真

兄とAZ-GTiで遊んでいて話題となるのはモーターがステッパーモーターでないこと。もう一つは作りとしてはとてもシンプルに感じるので、こんなの自分で作れないものかねぇ~ということ。

自作の赤道儀かぁ。作れたら面白いのになぁ・・

ただ兄は否定的で、結局コントローラが作れんよ、無理無理~という結論になって終わっていた。

で、ある日、ネットを見てたら
http://honmaka.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/skywatcher-8232.html
というページを発見(「ほんまかさん」という超有名な方のブログ)

「あれ?これなら作れるんとちゃう??(兄なら(笑))」

でも、問題はコントローラーだよなぁ・・・ どうにかならんのかな・・とさらにgoogle検索。そしたら、
http://blog.livedoor.jp/mars_999/archives/2091515.html
というページが・・。むむ? なになに・・・ onstep?? とな・・ むむ??これはステップモーターをコントロールするための回路+ファーム?? おお?

## 3Dプリンタを使うという部分も実はすごく興味があります。
## とても軽量に出来そうだし、形や大きさにもかなりの自由度がある。
## 一つ気になるのは強度ですね。積載重量やたわみは問題ないのか?
## 問題がないなら3Dプリンタの購入、真面目に検討します。

なんとうか・・・ これなら作れちゃうんじゃないか? 説明もしっかりあるし(mars_999さん感謝いたしますm(_ _)m)。

さらに、onstepを調べると
https://norikyu.blogspot.com/
というページにかなり詳細な情報が載っているし、なにより基板まで分けて貰えるみたい(のりきゅうさんという方のページ)!!

こりゃ、行けそうじゃん!!

兄は、最初は乗り気ではなかったけど、何度も言っているうち、だんだんすべて自分でいじることができる世界に興味が出てきたようで、ある日ラインで、「部品は全部買ったぞ。作り始めるからonstepは調べておけよー(基本、ハードは兄、ソフトは私の担当)」

ってことで、さぁさぁ、小型2軸自作赤道儀計画始動! !


AZ-GTi 現在

2021-01-27 08:13:17 | 天体写真

AZ-GTiですか、主力で利用しているのがSE2なので、部屋での実験が中心となり、なかなか実際には利用してなかったりします。

ただ、12月にSE2にトラブル(実際には電源モジュールの問題だった)が発生、利用できない状況だったこともあり、AZ-GTiの出番となったので簡単に報告してみようと思います。

といっても、AZ-GTiのファーム(Ver 2.26)に不具合があったため、持ち出して見たものの、実際に写真を撮影できたのは1日だけだったのですが。

まず、現在のAZ-GTiは、以下の写真の様になっています。

AZ-GTi に、天体改造したカメラD5300、ガイド鏡、それらを接続するRaspberry Pi 4、AZ-GTiとカメラに電源を供給する電源モジュール、電源モジュールとRaspberry Pi に電源を供給するポータブル電源(緑のやつ)。

ポータブル電源は5Vと12Vが提供でき、シガーソケットがついているので、シガー用のPDモジュールをつけて9Vを作れば、電源モジュールはいらないのですが、シガー用のPDモジュールは車の中でノートPCを利用するのに使っているのでこんな構成(湿気が多い場合には、さらにカメラのレンズとガイド鏡にヒータをつけます)。

隣に車が並べてあって、車の中にはWiFiルータとノートPCがある状態。

Raspberry Pi の画面はWifiを通じて、車内でノートPCで操作するので、本体側と、操作側は完全に分離されていて、配線はとてもスッキリしています。

設置後、やることは、

  • 極軸を合わせる
  • カメラの電源を入れて、カメラのピントを合わせる
  • カメラのコードを接続、AZ-GTi 、Raspberry Piの電源を入れる

以後は車の中で、

  • ノートPCとRaspberry Pi を VNCで接続してKStars等を立ち上げる
  • レンズの焦点距離等を設定
  • 適当な星を導入して、導入補正をかける(北極星から何回かにわけて離れていく)
  • 取りたい対象を導入、構図を合わせる
  • 自動ガイドのキャリブレーション等
  • 撮影

といった感じの流れ。極軸合わせや、カメラのピント合わせもできるみたいですが、極軸については苦戦中、カメラのピントについては、何故かRaspberry Pi からピントの操作をするとカメラの動作がおかしくなるので諦めた状態となっています。

ほぼ全てノートPCの操作だけで閉じているので、多くの時間は車の中での作業となります。なんだか天体観測をなめてないか?という感じ^^;

写真撮影中のRaspberry Piの画面はこんな感じ。ガイドは妙に暴れることがあったり、大人しかったりと気まぐれな感じです。

以下は正月明けに撮ったプレアデスです。40枚程度の合成なので分子雲をだすにはいまいちな感じですが^^;

風が強かったわけではないのですが、星像はあまり綺麗じゃない感じです。

極軸合わせが適当だったのと、各部のガタが原因かもしれません。

ただ、上記は200mmでの撮影ですが実際の利用では広角~120mmぐらいで使う場合が多いと思われるので、問題ないかもしれません。

基本、車での撮影なので、機材は重くても問題は無いといえば無いのですが、やはり軽くて扱いが楽、撤収も簡単なのはありがたいですね。

うまくパッキングを考えれば離島等への旅行時に一緒に持っていく・・・というのも可能かもしれません。 


Astoroberry を最新に

2020-12-27 21:03:56 | 天体写真

きっかけ。

  • SE2赤道儀を修理に出した(電源が入らなくなった。が、後に本体でなく電源モジュールの問題だったと発覚する。ハードに詳しい兄が何故か勘違い)。
  • いまいちRaspberry Pi環境に慣れず、ついつい星をぱっと取れるSE2を中心に使っていたが、SE2がなければ仕方がないのでAZ-GTi登場
  • 前の週に少し実験。すべて動いたが雲が出てきて動作確認のみ
  • 次の週に本番、ところがオートガイドがうまく行かない。調べるとNorthとSouthの動作がどちらもSouthへ移動しているように見える。但し、たまにちゃんと動いたりもする
  • 考えてみるとこれまでもオートガイドはなんだか不安定だった気がする。前の週にうまく行ったのはたまたま?
  • AZ-GTi、最近どのサイトをみてもうまく動いてるって感じ。
  • 日本語化したAstoroberry-Jを使っていたため、アプリもOSもずっとアップデートしてない(アップデートすると動かなくなる)。もしかして、古いアプリにはバグがあるのか?

ということで、ずっと躊躇してたOSのアップデートやらアプリのアップデートをやってみよう・・・という気になったのである。

どうせなら64bit化や、USBでSSDを繋げる等・・・・夢は膨らんだが、64ビットのAstroberry環境はまだ無いらしいのですぐに却下。次の選択肢は、Raspberry Pi OSの最新のを持ってきてAstroberry Server というアプリ群を入れるか、Astoroberry Serverが既に入っているOSを持ってくるかだが、Astroberry 入りOSならVNCが最初から動作するようになっているので、キーボードやディスプレーを接続したりする作業がいらなそうだし、最新版に上げるのは、update , upgrade コマンド一発できるはずだからそっちの方が楽だよな。ということで、Astroberry Server 入りOSの最新版を持ってくることに。

で、OSを導入し、最大の難関であるはずの日本語化に着手・・・という流れの予定でしたが、OS導入後、最初の起動時にロケール等の設定をしただけですべて終わり(本当か?)。メニュー系とかは日本語になったし、天体関係のアプリも、すべてそのまま日本語化された画面で動作・・。

う~ん? だいぶ進化したのか、そもそもそんなもんなのかよくわからないけど、めでたしめでたし。その他追加したハード GPSの設定や温度・湿度・圧力計の設定等は前回書いていたメモどおりでほぼ問題なし(いくつか、もう入ってるよ~とか、既に設定されてたパラメータとかはあったりしたが)。思ったよりずっと簡単に最新状態にすることができました。UIも結構変わってたりするし使い勝手が良くなってそうです。

一応、やったことはメモしておいたのでリクエストがあれば載せますね。

さて、問題のAZ-GTiだけど、結局、最新環境にしても動作は変わらず。

INDIのマウントのパネルに「微動のボタン」がついてるのを発見したので、カメラを繋いで動かしてみたんだけど、North と South ボタンではやはり同じ方向に動く(なぜかたまに別の方向に動く場合もある)。EastとWestボタンではちゃんと別の方向に動く(なぜかなぜかたまに同じ方向に動くこともある?)んだけど。これじゃうまくガイドできるわけないよね。

で検索しました。もちろんまずは調べてみてはいたんだけど、今度はもっと真剣にね。そしたら見つかりました。

https://indilib.org/forum/general/7838-problems-with-az-gti-mount-and-phd2.html

あらぁ・・・ 随分長いスレッドだけど、結局AZ-GTiのファームウェア(Version3.26)の不具合。そういえば前の週の実験から戻った後、ver 3.26にしたんだったけ・・・

ということで、Version 3.20に戻すとちゃんと微動、動作しました。

まぁ・・・最新の環境に上げることができたからいいか。今後は普通にupgrade, updateできるようになったわけだし。

ちなみに、ずっとAZ-GTiのドライバーは「EQMod Mount」を使っていたんだけど、いつのまにか「AZ-GTi」, 「AZGTi Alt-AZ」 というのも増えている(前からあったか?) 「AZ-GTi」はシリアル通信が選べない、「AZGTi Alt-AZ」は経緯台モードのようで自動追尾とかできないということで、「EQMod Mount」を使いシリアル通信で繋ぐつもりだがこれは何も問題ないのかな? 今のところ動作には問題無いようだけど・・・どなたか分かる方がいらしたら教えて下さい。ちなみに「AZ-GTi」、「AZGTi Alt-AZ」はどちらも動作しました。


USB-PD その2

2020-12-03 08:18:40 | 天体写真

USB-PDにちょっとハマッてしまっている。

前回購入した

これらのPD機器は、5V,  9V, 12V, 15V, 20Vの出力をサポートする。
接続される機器が「5Vをください」とか「12Vください」いう信号を出すことで要求された電圧を供給するようだ。

前回購入したケーブルはその仕組みを利用してケーブルのコネクタ部分に入っている小さな基盤が「xxx Vください」と上記の機器に伝え、送られてきた電圧を逆側のコネクタに繋がっているPC等に送ることで必要な電圧のACアダブタの代わりをするのだ。


さて、今回は、

こんなものを買った。右側についている小さな基盤(コードも別途購入して基盤にはんだ付けしてある)である。
この2つ、用途は同じであり、動きも全く同じと思って買ったものだが、実際には微妙に違う。

どちらも、基盤にUSB-Cのコネクタと小さなボタンがついてる。このUSB-CのコネクタにUSB-Cのケーブルを繋いで上記の機器に繋ぐと、はんだ付けされたケーブル側に、まず5Vを発生し、その後ボタンを押すたびに9V,  12V, 15V, 20V と順に切り替わるのだ。

違いは、緑の基盤(ZY12PDN)は、PCにボタンを押しながらつなぎ、その後ボタンを操作することで、出力する電圧を上記のどれかに固定することが可能であり、青い基盤(PD005)は、やはりPCにボタンを押しながらつなぎ、PC側のファーム書き込みソフトで基盤のファームウェアを書き換えることで、やはり出力電圧を上記のどれかに固定できるのである。


取り敢えず、緑の基盤の方を12Vに固定してみた。

たしかに12Vになっている。いいぞ~。

もう一方は送られてきたままで測定。まず初期状態。

確かに5Vになっているようだ。ボタンを押してみる。

お。9Vになったぞ。もう一度ボタンを押す。

12Vになった。もう一度ボタンを押す。

15Vに変わる。さらにボタンを押す。

20Vになった。LEDの色は、5V(赤)、9V(緑)、12V(青)、15V(紫), 20V(白)と変化する。機器が対応していれば7V(黄)、10V(薄青)も出力できるようだ。

ちなみになぜ緑側の基盤を固定にしたかと言うと、緑側の基盤は 5V(赤)は同じだが、その後は単純に電圧が上がるたびに黄、緑、薄青、青、紫、白と変化し、対応する電圧が今回の機器の様に4つなら薄青(20V)のつぎに赤に戻る仕様なので、別の電圧に対応した機器を買うと、色と電圧の対応が代わり混乱しそうだったからだ。ちなみに12Vの固定電圧が欲しかったのでどちらかは12V固定にするつもりだった。

さらに、

こんなもの(コネクタの変換34種(笑))を買ったので、家の中で使っているACアダブタはほぼすべて対応できるようになった(自己満足の世界^^;)

天体写真から結構離れてしまった感がある。無理やりまとめると(笑)、最近、天体写真を取る際にはとにかく非常に多くの電子機器を持ち歩く。すべて同じ電圧ならいいが、それぞれ電圧が違うため変圧機器を沢山持ち運ぶことになる。

USB-PD用の出力装置は汎用で、今後広い範囲で利用される可能性が高いため、多くのメーカーか参入、とても小型で安いものが提供されつつあり、こういった我々の悩みを解決してくれる救世主なのだ。

おしまい。


USB Power Delivery(USB-PD)

2020-10-20 12:54:23 | 天体写真
USB Power Delivery(以後 USB-PD)というなんだかとんでもない規格がしばらく前にできたのだが、対応する機器が出揃ってきたので、この規格を使ってACアダブタやバッテリーなど普段持ち運んでいるものを減らしてみる気になった。
 ちなみに、USB-PDは5V・9V・12V・15V・20Vの電源の規格で最大100Wまで供給できる(実際の対応は機器によるらしい)。何Vの何Wに対応しているかをちゃんと確認すれば1つで様々な機器の電源として使用できる(コードもコネクタの形状やPDへの対応とVを確認して選ばないといけないが)。
 さて、揃えたのは以下(写真)。
  ① AC電源用PDチャージャー(5~20V 65W USB-A付き)
  ②シガー用PDチャージャー(5~20V 63W USB-A付き)
  ③PD対応モバイルバッテリー(5-20V 54.45W USB-A付き)
  ④USB-C ⇒ LetsNote用コネクタ(20V出力 ※1) ケーブル
  ⑤USB-C ⇔ USB-C ケーブル
  ⑥USB-C ⇔ USB-A ケーブル
  ⑦USB-C ⇔ micro USB ケーブル
 使い方は、
  ① or ② or ③ ⇒ ⑤ ⇒ PD対応のノートPC(ThinkPadや最新のLet'sNote など)or 携帯電話等 or Raspberry Pi4(!)
  ① or ② or ③ ⇒ ⑦ ⇒ タブレット or Bluetoothヘッドセット等
  ① or ② or ③ ⇒ ⑤ ⇒ ④ ⇒ うちにあるLet'sNote
 なんて感じで様々な機器に、AC, シガー,モバイルバッテリーから充電できる。高速充電に対応していれば大抵はMaxスピードで充電。
 また、
  ① or ② ⇒ ⑤ ⇒ ③
 という感じでモバイルバッテリーへの充電も3時間半で充電できてしまう。これは素晴らしい!
 ちなみに、Let'sNoteは16Vで給電であり、Webで探すと15V用のコードで充電で来たという報告が見つかったので最初は15Vのコードを購入したが充電できず。そこで20Vのコードを追加購入して試したところ動作した。19Vで給電したら壊れたという報告も見たことがあるのでマネするなら自己責任で。
※訂正 その後19Vで運用していたら電源が落ちてしまった。ランプは着いていて、PCの画面でも充電中と出ていたが実際には充電できていなかったようだ。15Vのコードで再び試すと指し方によってはランプがつく。コネクタの接触に問題があるようだ。ランプがつくとしっかりと充電されるので15Vでの充電が正解のようだ。
 
もう一つ、規格上は可能だが実際にはモバイルバッテリーではノートPCを動かすつもりはないし、今のところ試していないのであしからず。①、②からLetsNoteへの給電はどちらも動作した。もう一つ、過去に投稿したRaspberry Pi4 もUSB-PDでの給電なので動作するはずだ。やがては④,⑥、⑦不要になるだろう。
 あぁ・・・ もう一つ、天体写真用に買った110000mAH/407Whの電源にもPDの出力がある。またシガー形状の12V出力もあるので車での天体観測でももちろん、旅行などでもいろいろ役に立ちそうだ。