とことこ日記~リタイアな日々

透析しながら、歌舞伎に映画、コンサート。
日々に感謝しながら、おまけの人生楽しみたい。

鬼一法眼三略巻

2012年12月18日 | 古典芸能
きいちほうがんさんりゃくのまき
平家の時代の源氏関係の人々のお話です


人間国宝の吉右衛門が二役
そのひとりが「一条大蔵卿」という役で
「作り阿呆」(つくろあほう)
いわば、世の人を欺いているわけです

この役は、先日亡くなられた勘三郎さんが
勘三郎襲名の演目のひとつに選ばれたらしく、
新聞で見た人もいるかもですが

勘三郎さんなら多分そのままぴったりかと

そこでさすが吉右衛門

ええ~誰?と思うくらいな役作りで

客席も大笑い
表情の変化が細かくて
オペラグラスが離せません
とはいえ、全体も観たいし・・・(笑)


あと、又五郎さんがいい感じでした。
私の若いときに観ていた又五郎は
渋い脇役で、歌舞伎教室の説明などされる知性派でしたが
(脇なのに、人間国宝

息子さんが継いだのか・・と思ったんだけど
調べてみると、息子ではなく
直接の血筋ではなさそうで、
なんと私の知っている歌昇さんでした

で、今の歌昇が元気で面白い!!
こちらは前の歌昇さんの息子さん。まだ20ちょっと。

ところで芝雀さんは、
お若いときは冷や汗が出るような演技をされてたけど
いい感じのきれいな女形になりましたね・・
お父さんが、亡くなられた雀右衛門さんて名人(国宝)ですから
確実に近づいておられるみたい


そんな流れを感じたりああだこうだ思ったりするのが
歌舞伎の面白さなんでしょうね

以上全部上から目線で、すみません

でもねえ
少し前はいっぱいいらした人間国宝が
今は二人?

そういう意味でも今はちょっと物足りないなあ


ついでに、話長くなりますが

こういった話が、結局
平氏=悪役
源氏=いいひと
って歴史観が出来ちゃってるんじゃないかって

もちろん、どっちが先かはわかりません
世の中の人気が物語りにしたかもしれないので

ただ客観的には(私が思う)
家族思いの平氏に対して
身内で殺しあった源氏
清盛が遺児を殺さなかったために、源氏が台頭したわけだし

私も昔は源氏びいきだったけど
今は、平氏が好きだなあ