妹背山婦女庭訓（文楽）

かなりのお久しぶりで文楽へ

とても有名な作品だと思うけど
歌舞伎も含めて観ていないような気がする

今回、勘十郎、玉男、和生三人の競演とのこと
今後の人形遣い界をになっていく３人

妹背山女庭訓（いもせやまおんなていきん）四段目のうち

　井戸替の段
　杉酒屋の段
　道行恋苧環
　鱶七上使の段
　姫戻りの段
　入鹿誅伐の段





この先品は全５段で、今回はその４段だけの上演
それだけで、４時間ですよ。
全段やったら１日で終わるのか・・
文楽でも歌舞伎でも１部しか上演しないみたい

で、今回、かなり面白かったのです

チャラチャラ踊りアリ、賑やかだったり、
恋の駆け引きアリ、いじめあり、竜がでたり・・

いいわ～やっぱり文楽いいわ～
人形の動きが面白いし、大夫さんの唄がすごくいい。
そう。浄瑠璃がすごく素敵ってこと。心に沁みる。


二股掛ける男に、お姫様と町娘の三角関係
男は色好みというより、大望があって、ふたりを利用する心づもり

町娘のお三輪（名前だけは私も知ってる）を勘十郎（ごひいき人形遣い）

勘十郎は本当にいいですすごいです

人形がわちゃわちゃ賑やかなところに、一人だけ人間が居る、印象。
いろめかしく、可憐で、ちゃきちゃきしてて。
舞台の空気が変わるのよ

まあ、今回女の人形遣いで高名な蓑助（師匠でもある）が競演してない
こともあるけど、一番いい。
人気はもうすでにすごいです。


ただ、いつものごとく
お話しそのものが、荒唐無稽で理不尽でって言うところ

ちかくにいた若い女性たち
なに・・あの男。どこがいいのかしら（まあまあ・・）
血が欲しいからって、殺さなくてもいいよね（ごもっとも）

あ、男は直接二人を殺すわけではなく、
結果として死なせることになる、という。
女は、好きな男のために死ぬことで称えられるという時代感

物語の時代は平安時代。
蘇我入鹿と藤原鎌足事件の物語
でも衣裳などは江戸時代だけどね


大体が・・
大悪人入鹿、ヒーロー鎌足って言うのが、真実かどうかは永遠の謎
だからね・・
ってこれいってもキリがない