透析学会2日目.
ランチョンセミナーです。
プログラムをみると、どなたの発表かわかるので、
お名前は伏せます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
適正透析というと、とかく除去だけが、問題になることが多い。
しかし、摂取などの内部環境(患者の体の状態)を考えないといけない。
摂取と除去、このバランスを考えないといけない。
血清尿素窒素が90mg/dl以上で予後が悪い、という報告がある。
現在のガイドラインでは、(HD)は少なくとも、KT/V=1.2
であるが、HEMOStudyによると、
1,32と1,71の群を比較すると、予後に有意な差がないと報告されている。
またADEMEXStudy(CAPD)によると
45L/W と、60L/W を比較して、予後に有意差がないと報告されている。
どういうことかというと、
1週あたりの透析量を増やしても、有意に差が出ない。
むしろ、途中の節制が出来るかどうかが問題になるということである。
どこまで、除去して下げたかではなく、特に土・日の
摂取量の影響が大きいということがわかる。
除去ばかり云々しても仕方がない。
摂取量を管理して、内部環境(からだの)を整えることが大事。
三大栄養素を考えましょう。
炭水化物、脂質、蛋白質。
このうち、炭水化物と脂質は、食べるほどグリコーゲン、体脂肪として蓄積される。
ところが、蛋白質は、過剰に摂取しても、尿素として分解され
健康な人は、腎臓で処理される。
が腎不全であれば排泄できず蓄積される。
現在日本では、健康な人の蛋白質摂取は、0.939/kg/一日
といわれている。
そして、維持透析患者は、
HD 1・0~1.2
PD 1.2~1.3
というガイドラインがいわれ、多めに設定されている。
わたしは、これに疑問を持っている。
蛋白が多い→尿素、窒素、リンが多い→透析量を多くしなければいけない。
これに対して、炭水化物や脂質を多めにとって、エネルギーを多くしたうえで
栄養状態を良好にすれば、透析量は少なく出来る。
蛋白質は十分であっても、エネルギー摂取が少ないと
栄養状態は悪化する。
蛋白質が多いと、透析回数を多くしないといけない。
炭水化物、脂質はいくら多くとっても、透析を増やす必要がなく
しかも栄養状態がよくなる。
除去と摂取のバランスをとっていくことが適正透析です。
塩分、水分、蛋白摂取量が多いかどうかで、透析の回数が決まります。
適正透析で回数を少なく出来ます。
ところで、体の大きさを考えて見ましょう。
大きな人はおおきなタンク、小さいひとは小さなタンクと考えられます。
大きな人は、浄化に時間がかかりますが、限度上昇が遅い。
だから、長時間で、高効率の透析が向いている。
小さい人は、すぐ汚れるが、すぐきれいになる。
そこで、短時間で頻度の透析が適している。
話が変わって・・もうひとつのテーマ。
しばしば、栄養障害の所見を呈する人がいる。特に高齢者。
栄養障害は、生命予後の重要なファクターです。
栄養障害が、低アルブミン血しょうや、炎症や感染症の原因となり
合併症をひきおこす。
この原因は、食事摂取量の減少や、透析液中への、栄養素の喪失もある。
HDにおける、アミノ酸の喪失がある。
そこで、低栄養HD患者に対して、アミノ酸補給をしたところ
アルブミンが上昇する結果となった。
低かった人ほど効果が大きかった。
以上です。
・・・・・・・・・・・・・・・
質疑応答
わたしも聞きたかった質問がでました。
Q 節制して、透析回数を少なくすることと、
食べて、リン吸着薬飲んで、回数も増やすことと、どちらが望ましいでしょう。
A 節制したほうが望ましい。
残存期に近い、蛋白質制限で、炭水化物多くとってエネルギーを
十分とればいい。
Q それでは、蛋白質摂取の新しいガイドラインはどのくらい。
A 0.83のレベルで。ただし、指導体制がとれればの話。
Q 低栄養の患者によい指導法はないでしょうか。
A 食べられるものを食べる。回数を増やすほうがいい。
Q 透析に抜ける事を考えると、そんなに蛋白質を低くして大丈夫か。
A さらに検討したい。
・・・・・・・・・・・ここで終了です。
高名な先生らしいです。わかりやすく興味深かったです。
主治医も、いつも、ご飯食べて、といってるし、
食欲ないとか言ってられないと、改めて思いました。
アルブミンは高く保って、そのうえで、エネルギーをしっかり摂りましょう。
ということでしょうか。
ただ・・管理がよくて、透析を週に2回の患者も自分の病院にいる
と、言っておられるのですが・・その人に会って見たいです。
最近は、時間も長いほどいい、できれば週4回にという
話が主流だと思うのですけども。
この先生は、ガイドラインを作る立場の方だそうですから
ちょっと、気になりました。
ランチョンセミナーです。
プログラムをみると、どなたの発表かわかるので、
お名前は伏せます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
適正透析というと、とかく除去だけが、問題になることが多い。
しかし、摂取などの内部環境(患者の体の状態)を考えないといけない。
摂取と除去、このバランスを考えないといけない。
血清尿素窒素が90mg/dl以上で予後が悪い、という報告がある。
現在のガイドラインでは、(HD)は少なくとも、KT/V=1.2
であるが、HEMOStudyによると、
1,32と1,71の群を比較すると、予後に有意な差がないと報告されている。
またADEMEXStudy(CAPD)によると
45L/W と、60L/W を比較して、予後に有意差がないと報告されている。
どういうことかというと、
1週あたりの透析量を増やしても、有意に差が出ない。
むしろ、途中の節制が出来るかどうかが問題になるということである。
どこまで、除去して下げたかではなく、特に土・日の
摂取量の影響が大きいということがわかる。
除去ばかり云々しても仕方がない。
摂取量を管理して、内部環境(からだの)を整えることが大事。
三大栄養素を考えましょう。
炭水化物、脂質、蛋白質。
このうち、炭水化物と脂質は、食べるほどグリコーゲン、体脂肪として蓄積される。
ところが、蛋白質は、過剰に摂取しても、尿素として分解され
健康な人は、腎臓で処理される。
が腎不全であれば排泄できず蓄積される。
現在日本では、健康な人の蛋白質摂取は、0.939/kg/一日
といわれている。
そして、維持透析患者は、
HD 1・0~1.2
PD 1.2~1.3
というガイドラインがいわれ、多めに設定されている。
わたしは、これに疑問を持っている。
蛋白が多い→尿素、窒素、リンが多い→透析量を多くしなければいけない。
これに対して、炭水化物や脂質を多めにとって、エネルギーを多くしたうえで
栄養状態を良好にすれば、透析量は少なく出来る。
蛋白質は十分であっても、エネルギー摂取が少ないと
栄養状態は悪化する。
蛋白質が多いと、透析回数を多くしないといけない。
炭水化物、脂質はいくら多くとっても、透析を増やす必要がなく
しかも栄養状態がよくなる。
除去と摂取のバランスをとっていくことが適正透析です。
塩分、水分、蛋白摂取量が多いかどうかで、透析の回数が決まります。
適正透析で回数を少なく出来ます。
ところで、体の大きさを考えて見ましょう。
大きな人はおおきなタンク、小さいひとは小さなタンクと考えられます。
大きな人は、浄化に時間がかかりますが、限度上昇が遅い。
だから、長時間で、高効率の透析が向いている。
小さい人は、すぐ汚れるが、すぐきれいになる。
そこで、短時間で頻度の透析が適している。
話が変わって・・もうひとつのテーマ。
しばしば、栄養障害の所見を呈する人がいる。特に高齢者。
栄養障害は、生命予後の重要なファクターです。
栄養障害が、低アルブミン血しょうや、炎症や感染症の原因となり
合併症をひきおこす。
この原因は、食事摂取量の減少や、透析液中への、栄養素の喪失もある。
HDにおける、アミノ酸の喪失がある。
そこで、低栄養HD患者に対して、アミノ酸補給をしたところ
アルブミンが上昇する結果となった。
低かった人ほど効果が大きかった。
以上です。
・・・・・・・・・・・・・・・
質疑応答
わたしも聞きたかった質問がでました。
Q 節制して、透析回数を少なくすることと、
食べて、リン吸着薬飲んで、回数も増やすことと、どちらが望ましいでしょう。
A 節制したほうが望ましい。
残存期に近い、蛋白質制限で、炭水化物多くとってエネルギーを
十分とればいい。
Q それでは、蛋白質摂取の新しいガイドラインはどのくらい。
A 0.83のレベルで。ただし、指導体制がとれればの話。
Q 低栄養の患者によい指導法はないでしょうか。
A 食べられるものを食べる。回数を増やすほうがいい。
Q 透析に抜ける事を考えると、そんなに蛋白質を低くして大丈夫か。
A さらに検討したい。
・・・・・・・・・・・ここで終了です。
高名な先生らしいです。わかりやすく興味深かったです。
主治医も、いつも、ご飯食べて、といってるし、
食欲ないとか言ってられないと、改めて思いました。
アルブミンは高く保って、そのうえで、エネルギーをしっかり摂りましょう。
ということでしょうか。
ただ・・管理がよくて、透析を週に2回の患者も自分の病院にいる
と、言っておられるのですが・・その人に会って見たいです。
最近は、時間も長いほどいい、できれば週4回にという
話が主流だと思うのですけども。
この先生は、ガイドラインを作る立場の方だそうですから
ちょっと、気になりました。
透析を週2回って凄く魅力的に思えますよね。
しかし、蛋白制限をしてのうえでって言うことは保存期と同じ様な食事。
水分も採らないのかなぁ。
もしそうなら自分には無理です。
食事制限は、透析導入を遅らせるという目的がはっきりしているから出来る。
透析は導入して食事も保存期と同じで透析回数が少ないだけでは。
ただ、透析間のふえが多いのはよくないらしいですよ。
当然節制しての話ですが。
やっぱり家でするのを目標にしようかな。
この方も今導入中みたいです。
http://hanakikou2.air-nifty.com/macomaco/
普通の主婦のかたみたいですね。
注目です。
確かに、毎日できたら、一番良さそうです。
一番の問題かな~。
後、年齢・体力的に作業を覚えることが出来る時にしておかないと...
在宅で対応している病院が名古屋と大阪だけかと思っていましたが、そうでも無さそうですね。
監督さんがおっしゃるようにやはり、栄養管理というのは、大変ですよね。
精神力が伴いますものね。
かなり厳しい栄養管理を強いられる場合、
それを守った場合とそうでない場合の具体的な差というものは一体どのくらいなんでしょうね。もし、ほんの少しのメリットなら、私のように半世紀も生きた人間なら、楽しい、楽な人生を選ぶかな。
透析患者の栄養管理の問題は、さまざまな意見を聞きますが、やはり
>さらに検討したい
という言葉に集約されているように、これから、そう、すべてについてですが、「これから」に期待かな。
充分食べて充分透析したひとと、節制して透析も少なめにした人と、どちらが元気で長生きなのか・・気になります。
ただ、十分に透析させてもらえるのか、させてくれる病院を探せるか、の問題もありそうです。