じつは、こちらを先に読んで、「長良川」に手を伸ばしたもの。
戦争と虜囚のわが半世紀
豊田 穣【著】
講談社 (1993/05/25 出版)
1994年1月没なので、最晩年の人生回顧的なタイトルにしんみり。
半生記ではなくて半世紀。
こちら(「・・のわが半世紀」)では、酒巻少尉(捕虜第1号、前出)も実名で記載。
著者とは兵学校で同級だった由。
これまでに読んだ本の記載から、愛知 九九式艦上爆撃機は、固定客じゃない固定脚ゆえに不時着水すると必ず前転し、その際の搭乗員の肉体へのダメージたるや甚大であり、到底助からないことが普通だったと理解していた。
「母艦から発艦した九九式艦爆搭乗員は、被弾して母艦まで帰投できない(不時着陸する陸地もない)と知ると、敵艦等に突っ込んで自爆を遂げる」との記述をみたことがある。
不時着水は無理なので、という説明だった。
時速100キロほどの速さ(失速速度は?)で着水して主脚や機首を支点に前転すれば、中の人体への衝撃はいかばかりか。
安全ベルトの機能にも限度があろう。
豊田中尉の乗機の被撃墜時の様子は「長良川」に記載あり。
お約束通り前転するが、鼻が裂けて軟骨骨折…で済んだことは幸運だった。
主脚のせいで転倒することをなんと呼ぶかって?
ミナマデイウナ・・・
巻頭に著者の飛行士時代の写真(昭和17年5月撮影)があるとともに、「長良川」出版時点(四十余年後か)と思われる写真がカバーの折り返し部分~なんていうの?にあり。
後者には鼻に骨折跡が見られる。
また、後席の偵察員が、着水前に早々と救命浮舟(ライフブイ)を膨らませていたことも記述されている。
ブイが膨らんできてしまい、「身動きが取れなくなった!」云々とのやり取りもあり。
F4F(米戦闘機)に追い立てられて海面近くだったこともあり、自爆の目標もない中、当面の生存を確保しようとしたことは正解だったようだ。
乗員を養成するのには手間暇がかかるんだから生存を図るように、との司令官の訓示も頭に残っていた由。
もしかすると、着水して前転した際、膨らんで邪魔で困った浮舟がエアバッグの役割を果たしたことで偵察員(席は機首から遠いので、操縦者よりも前転時の回転半径は大きい訳で、身体へのダメージもより大きいと考えられる?)が怪我もなくて助かった可能性も考えられる、かも。
あくまでも、かもだよん(悪魔がそれを主張してデモ)。
マニアではないし、目指してもいないので、そのへんはひとつナニということで…。
ブイを早く膨らませ過ぎて上官である「分隊士」こと豊田中尉に怒られた偵察員だが、そのお陰で怪我もなく、「怪我の功名」?
シーナマコトさん同様、漂流記の類が好きなので、ちょっとうるさい南面堂w
豊田 穣(1920年(大正9年)3月14日 - 1994年(平成6年)1月30日)
戦争と虜囚のわが半世紀
豊田 穣【著】
講談社 (1993/05/25 出版)
1994年1月没なので、最晩年の人生回顧的なタイトルにしんみり。
半生記ではなくて半世紀。
こちら(「・・のわが半世紀」)では、酒巻少尉(捕虜第1号、前出)も実名で記載。
著者とは兵学校で同級だった由。
これまでに読んだ本の記載から、愛知 九九式艦上爆撃機は、固定客じゃない固定脚ゆえに不時着水すると必ず前転し、その際の搭乗員の肉体へのダメージたるや甚大であり、到底助からないことが普通だったと理解していた。
「母艦から発艦した九九式艦爆搭乗員は、被弾して母艦まで帰投できない(不時着陸する陸地もない)と知ると、敵艦等に突っ込んで自爆を遂げる」との記述をみたことがある。
不時着水は無理なので、という説明だった。
時速100キロほどの速さ(失速速度は?)で着水して主脚や機首を支点に前転すれば、中の人体への衝撃はいかばかりか。
安全ベルトの機能にも限度があろう。
豊田中尉の乗機の被撃墜時の様子は「長良川」に記載あり。
お約束通り前転するが、鼻が裂けて軟骨骨折…で済んだことは幸運だった。
主脚のせいで転倒することをなんと呼ぶかって?
ミナマデイウナ・・・
巻頭に著者の飛行士時代の写真(昭和17年5月撮影)があるとともに、「長良川」出版時点(四十余年後か)と思われる写真がカバーの折り返し部分~なんていうの?にあり。
後者には鼻に骨折跡が見られる。
また、後席の偵察員が、着水前に早々と救命浮舟(ライフブイ)を膨らませていたことも記述されている。
ブイが膨らんできてしまい、「身動きが取れなくなった!」云々とのやり取りもあり。
F4F(米戦闘機)に追い立てられて海面近くだったこともあり、自爆の目標もない中、当面の生存を確保しようとしたことは正解だったようだ。
乗員を養成するのには手間暇がかかるんだから生存を図るように、との司令官の訓示も頭に残っていた由。
もしかすると、着水して前転した際、膨らんで邪魔で困った浮舟がエアバッグの役割を果たしたことで偵察員(席は機首から遠いので、操縦者よりも前転時の回転半径は大きい訳で、身体へのダメージもより大きいと考えられる?)が怪我もなくて助かった可能性も考えられる、かも。
あくまでも、かもだよん(悪魔がそれを主張してデモ)。
マニアではないし、目指してもいないので、そのへんはひとつナニということで…。
ブイを早く膨らませ過ぎて上官である「分隊士」こと豊田中尉に怒られた偵察員だが、そのお陰で怪我もなく、「怪我の功名」?
シーナマコトさん同様、漂流記の類が好きなので、ちょっとうるさい南面堂w
豊田 穣(1920年(大正9年)3月14日 - 1994年(平成6年)1月30日)