光人社NF文庫
海軍工員記―戦時下の佐世保海軍工廠
森岡諦善【著】
光人社 (2006/04/12 出版)
徴兵検査で「丙種合格」
のため、前線に赴く兵士にはならなかった著者は僧侶。
国民徴用令に基いて動員され、宗教関係者のグループ一括で佐世保海軍工廠に配属される。
図面を扱う(製図を行う)高度な作業でもあり、女学校の生徒のうち成績の良いグループが配下に割り当てられ、彼女らを率いつつ作業に従事。
ダメージを受けてドック入りしてくる艦船~破損箇所に遺体(部分を含む)が乗ったままであるケースも、の修理に当たる。
スクリューブレードの傷みを精査して図面に起こす必要があり、速度(←回転数)別の運航時間などを聞き取ることが必須だった由。
船のログに基いて聞き取りをする。
空母は(入渠中といえども)女人禁制なので連れて行けないが、可能な船には学徒を同行させる著者。
女学生の方も気分転換になるし、なにより艦の兵隊が大歓迎!
とはいえ、さすがに口笛ヒューヒューというわけにはいかなかっただろうな。
当時の日本だし。
戦艦大和の最後の出撃に随伴し、奮戦後帰還した駆逐艦雪風が入渠した際も乗艦し、茶菓の接待を受ける。
雪風 (駆逐艦):4月1日、戦艦「大和」の沖縄水上特攻作戦に参加し呉出港。7日に航空機約400機の猛攻を受け艦隊10隻中4隻のみが帰還
皆が認める幸運な艦(チームワーク良好)=乗員相互の雰囲気も良いし、外部の者にも良い印象を与える対応ぶり、ということなのかな、やはり。
工廠も空襲され、犠牲者の弔いに動員される本職の僧侶である著者。
井上 孝司さん
「大量の生徒が勤労動員されてきたのに、担当させる仕事がなかった」という話から考えるリソースの配分
A書店レビュー
工員というよりも施工管理者(補助)が近いのでしょうが
REAL LIFEさん
しかし人は段々と慣れていくのも確かのようで、著者も立派に女学生を指導しながら重要な配置につく事になっていきます
----------------------
光人社NF文庫
海軍工作兵戦記―苛酷なる水兵生活三年の記録
木村勢舟【著】
光人社 (2006/02/14 出版)
艦船の内部、下級兵士らがいかに理不尽な目に遭っていたのかを縷々記述。
「国民作家」の司馬氏が人々に与えた印象とは大きく乖離するのだが、実際にひどい目に遭った著者らの主張が正しいのだろう。
管理者の個性にも左右されるところが大きいのだろう。
捕虜を乗せて航海中に雷撃され撃沈された場合の、捕虜の扱いは悲惨。
君川丸 (特設水上機母艦)
占守島などにも乗ってゆく。
山陽丸 (特設水上機母艦)
撃沈された際の怪我で入院中に、世話してくれた看護婦が自分に好意を寄せていたようだ云々というのは、まあ、ね、あれですが・・・。
(そう思わせるほど、彼女たちも銃後でお国のために頑張ったのでした、と理解する)
海軍工員記―戦時下の佐世保海軍工廠
森岡諦善【著】
光人社 (2006/04/12 出版)
徴兵検査で「丙種合格」
のため、前線に赴く兵士にはならなかった著者は僧侶。
国民徴用令に基いて動員され、宗教関係者のグループ一括で佐世保海軍工廠に配属される。
図面を扱う(製図を行う)高度な作業でもあり、女学校の生徒のうち成績の良いグループが配下に割り当てられ、彼女らを率いつつ作業に従事。
ダメージを受けてドック入りしてくる艦船~破損箇所に遺体(部分を含む)が乗ったままであるケースも、の修理に当たる。
スクリューブレードの傷みを精査して図面に起こす必要があり、速度(←回転数)別の運航時間などを聞き取ることが必須だった由。
船のログに基いて聞き取りをする。
空母は(入渠中といえども)女人禁制なので連れて行けないが、可能な船には学徒を同行させる著者。
女学生の方も気分転換になるし、なにより艦の兵隊が大歓迎!
とはいえ、さすがに口笛ヒューヒューというわけにはいかなかっただろうな。
当時の日本だし。
戦艦大和の最後の出撃に随伴し、奮戦後帰還した駆逐艦雪風が入渠した際も乗艦し、茶菓の接待を受ける。
雪風 (駆逐艦):4月1日、戦艦「大和」の沖縄水上特攻作戦に参加し呉出港。7日に航空機約400機の猛攻を受け艦隊10隻中4隻のみが帰還
皆が認める幸運な艦(チームワーク良好)=乗員相互の雰囲気も良いし、外部の者にも良い印象を与える対応ぶり、ということなのかな、やはり。
工廠も空襲され、犠牲者の弔いに動員される本職の僧侶である著者。
井上 孝司さん
「大量の生徒が勤労動員されてきたのに、担当させる仕事がなかった」という話から考えるリソースの配分
A書店レビュー
工員というよりも施工管理者(補助)が近いのでしょうが
REAL LIFEさん
しかし人は段々と慣れていくのも確かのようで、著者も立派に女学生を指導しながら重要な配置につく事になっていきます
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光人社NF文庫
海軍工作兵戦記―苛酷なる水兵生活三年の記録
木村勢舟【著】
光人社 (2006/02/14 出版)
艦船の内部、下級兵士らがいかに理不尽な目に遭っていたのかを縷々記述。
「国民作家」の司馬氏が人々に与えた印象とは大きく乖離するのだが、実際にひどい目に遭った著者らの主張が正しいのだろう。
管理者の個性にも左右されるところが大きいのだろう。
捕虜を乗せて航海中に雷撃され撃沈された場合の、捕虜の扱いは悲惨。
君川丸 (特設水上機母艦)
占守島などにも乗ってゆく。
山陽丸 (特設水上機母艦)
撃沈された際の怪我で入院中に、世話してくれた看護婦が自分に好意を寄せていたようだ云々というのは、まあ、ね、あれですが・・・。
(そう思わせるほど、彼女たちも銃後でお国のために頑張ったのでした、と理解する)