第1章 習近平強軍思想とは何か
第2章 解放軍の戦略新思考
第3章 強軍化事業への道
第4章 習近平国家安全戦略の4大転換
第5章 反台湾独立から祖国の完全統一へ
第6章 イデオロギー戦で打ち勝つために
第7章 新時代の中国が直面する8つの戦場
第8章 世界一流の軍隊になるための戦略
第9章 科学技術の振興こそが強軍化への近道
第10章 富国強兵の鍵となる軍民融合
第11章 世界一流軍隊建設の要は海洋にあり
第12章 21世紀の人民解放軍は国土内には留まらず
『◆峯村健司『中国「軍事強国」への夢』を読み解く』
これも(新聞社在籍中だった)峯村氏だな!
(インタビュー)米国超え、中国の夢 中国国防大学教授・劉明福さん:朝日新聞デジタル
台湾危機は2027年までに起きるのか? | NHK | WEB特集
巻頭で紹介されている劉大先生の衝撃の日本デビュー(初来日)はこちらの大シンポジウムの目玉企画の一つ(他にも目玉多数)。
第1回東京グローバル・ダイアログ [2019年12月2-3日] (日本語)
印象深いので覚えているよ。ネットで視聴したのだったん
なんと、パネリスト4人のうち、岡本行夫さん(2020/4/24没)、続いて中山俊宏先生(2022/5/1没)と、お二人も幽明境を異に!(使い方あってる?)
劉教授のまくし立てプレゼン(8min30sec頃~および質問への回答ぶり)の異様さと、余りに好戦的な内容(台湾の取り扱いは米の南北戦争を手本とする云々)を危惧した在日大使館員(国際秩序を壊そうとなどしてませんという公式見解を公然と否定されては、ひとこと言っておかなければ!と考えたものかと推定され)が火消しを図った(1h20min頃~)が、興奮気味のセンセイに一蹴(1h25min頃~)されたのは巻頭の峯村氏報告の通り。
招聘の経緯は本書で知ってびっくり。
国問研はおろか、北京の日本大使館もコンタクト歴どころか、連絡先も把握していなかったというのがトホホ。
(防衛駐在官はどうだったのだろうか?確認したのか/聞いたが知らなかったのか、聞いてみようと思わないくらいの館内の風通しだったのか...)
セミナー後に劉教授は峯村氏と寿司を食べながらの議論では、普通に淡々と語ったという。
まあね、そういう役回りと自覚されての登壇と、ね。
国分先生の巧みな締めくくり!
2~30年前の中国との対話を思い出したというのは、当時の中国側発言者は建て前をまくし立てていた(自分の保身のためにそういう記録を残すことが必須でもあり)という意味だろう。
たしかにそうだった!(また、あの時代に戻りつつあるのか...)
劉教授は、政府の建て前など何のそので、政府の上位にある共産党のためにある人民解放軍の本音を親切にも説明くださったわけでね。
まことに有難い機会だったわ。
これを巻頭に持ってきて引き込む手法は秀逸w
【ニュース裏表 峯村健司】「台湾統一」の戦略と戦術を描く劉明福上級大佐とは何者か? 国民の愛国心に火を付けた「中国の夢」を巡る明暗(1/2ページ)
原著が中国国内で出版された際には丸ごと削除されたという
第5章 反台湾独立から祖国の完全統一へ
の小見出しだけメモしておこうかな。
1「中国の夢」「統一の夢」—統一は平和よりも尊い
2「米国統一戦争」—甚大な犠牲と巨大な代償
①予測することが困難だった戦争終結
②複雑な戦略的環境
③紆余曲折だった戦争過程
④甚大な戦争の代償
3リンカーンの覚醒—米国の特色ある「一国二制度」の放棄
①反分裂と反奴隷制という2つの旗を掲げ、道義的優位をつくり出した
②「一国二制度」を廃止し、米国の「制度的統一」を実現
4米国政府の知恵―覇権国家、英国の大陰謀を撃破
①柔軟な「頭脳外交」が大英帝国による出兵と干渉を防いだ
②揺るがない道理としての戦場での勝利
5生まれ変わった新生米国―4年の内戦と3大成果
①「祖国に忠誠を誓い、永遠に分裂しない」という価値観の形成
②国家としての戦略的地位の大幅向上を実現
6「中国統一史—戦争による統一」が常道で「平和的統一」は稀有
①統一は銃口から生まれる―中国古代史における10回の統一戦争
②大規模作戦—台湾独立を粉砕し、中国を統一する
7台湾問題の解決—新時代中国が必ず成し遂げるべき宿題
8統一は銃口から生まれる―台湾問題解決の前提は「平和的統一」ではなく「武力的統一」
9対台湾開戦—中国が70年間行使していない権力
10台湾問題の解決法—決断するのは米国ではなく中国
11対台湾戦闘の性質と名称—「中国統一戦争」
12「中国統一戦争」=21世紀版「中国の特色ある新型戦争」
①「米国内戦モデル」の超越
②「上陸作戦モデル」の超越
③「人民解放軍の伝統的作戦モデル」の超越
13対台湾武力行使のタイミング―台湾独立勢力でも干渉勢力でもなく中国が決定
14台湾統一に上陸作戦は必ずしも必要ないが、解放軍による上陸管轄・駐軍は必須
15併合後の台湾統治は「一国二制度」ではなく「一国一制度」
16「台湾独立処罰法」を制定し、台湾独立勢力を審判し、「脱台湾独立化」を