第1章 問われる経営者のリーダーシップと倫理
第2章 ユビキタス・アントレプレナーシップ
第3章 グローバリゼーションと平らになっていく地球
第4章 「民」と「公」が交差するところ
第5章 ファンド資本主義
第6章 キャリアと人生の送り方
地元公共図書館の廃棄本。
重複の整理かと思ったら、1冊を処分した模様。
どういう基準なんだか。
と思ったら、タイトルをちょっと変えて2009年に文庫化されておったわ。
なるほど。「留学記」云々はサブタイトルに下げて、と。
中身は一緒なのだろうか。
章タイトルを変えると印象が変わってくるね。興味深い。
第1章 君は信念を持っているか
第2章 海軍に入るより海賊たれ
第3章 お前はジャパニーズだ
第4章 大聖堂を建てる仕事
第5章 ファンドバブル崩壊前夜
第6章 計画された偶然性
単行本p174に登場する、ユノカルを買収させてもらえなかった中国の「CNOCC」(CNOOCが正解。お父様が見ると気付いたはず?)は直っているのかな。中国海洋石油集団 - Wikipedia
中国海洋石油(CNOOC)が米ユノカル買収失敗
シノックという呼称から正解は思い浮かびにくいよね。無理もない。
なんでしょうか。
キラキラ輝く才能と眩しいばかりの実績をひっさげて、最優等でMBAを取得してさらに磨きをかけた著者は、本書出版(2006年)当時は、生保会社設立というベンチャーに挑戦中だったわけね。
その後、会社を軌道に乗せると、次の挑戦へ、さらに次の挑戦へと。
もう眩しくて、日食フィルターか、太陽投影板が必要なんじゃないか。
父子揃ってしっかりした文章を書くね。
商社のエネルギー屋さんだったお父様の海外勤務に帯同して海外居住中の「かぞく新聞」で鍛えられたわけね。
武器としてのエネルギー地政学 岩瀬 昇 2023/01 - 真似屋南面堂はね~述而不作
ところで、第6章 キャリアと人生の送り方
の第1節ワーク・ライフ・バランスの冒頭で、「ギリシアの漁師と投資銀行家」の寓話が紹介されている。
ギリシアでもメキシコでもいいので、各種バリエーションがある有名な話ね。
こんな感じ。
ワーク・ライフ・バランス | 大和総研
メキシコ版w
メキシコ人漁師とアメリカ人エリートにみる「ビジネス幸福度」|3min column|三菱電機 Biz Timeline
マグロ畜養だとか、米のような大規模農家とかは、まさに投資銀行家の勧めに乗って借金して設備を拡張して大々的に事業展開していて、まあシアワセに利潤追求されているのだろう。
対照的な事例を最近テレビで見た。
昔の番組の再放送なんだけど、インドネシアの島で捕鯨をしている人々の話。
人間は何を食べてきたか 第5巻~ 海と川の狩人たち 海編 ~(本編/約108分)
第1集 灼熱の海にクジラを追う~インドネシア・ロンバタ島~より。
手漕ぎの舟でクジラに挑む男たち 「第1集 灼熱の海にクジラを追う ~インドネシア・ロンバタ島~」
(NHKスペシャル/1992年放送)
平日の夕方、過去のドキュメンタリー番組の再放送をしていて、30年前のだったのだけど、
男たちが手漕ぎ船でクジラを囲んで、銛で仕留める。
銛に体重を乗せるため、銛にすがりついて一緒に飛び込む、危険極まりない漁法。
一番銛を打ち込んだ船と狩人が栄誉を受けるが、獲物は島民に広く分配される。
干し肉などにして長期保存して食つなぐ。
クジラがしばらくやってこないと、たんぱく源が欠乏してしまう。
たそがれ見聞録・レンバタ島編
その番組中で、「日本の援助で導入された動力船(の廃船)」が紹介される。
ノルウェー製(だったっけ)の捕鯨砲(銛の発射装置)付きだったのだそう。
ハーバード卒の投資銀行家ではなくて日本の援助機関の勧めに乗ったのだろうけれど、まさにギリシアだか゚メキシコだかの漁師が断った(ような)プランに付き合わされて、しばらく使ってみたものの放棄した事例なのだった!
予算消化で実績になったものの、現地の人びとを長期的に幸福にはしていない事例はほかにも多数あるのだろう。
勿論、日本の援助などまだ良心的なのだろうけれど、
「漁師と投資銀行家の話」をするときに、プラスアルファで使えるかもね。
マッコウクジラに立ち向かうか、SNSで女の子を口説くか……世界最後の捕鯨集団「ラマレラ」の葛藤 | 文春オンライン