3月20日に予定している「コーラス花座」のコンサートに向けて
指揮者のほそみっちゃんはプログラム作りも手掛けて原稿を作っている。
今回初めて曲目の解説を私に書いて欲しいと依頼があった。
入稿は3月初めの予定なのでまだまだ時間的に余裕がある。
A5サイズの小ぶりな持ちやすいプログラムではあるが、曲目解説の2ページは
各ステージのことを纏めるには紙面が少ない。

時々行くコンサートで読むプログラムは、読みやすいものや、盛りだくさんすぎて
しんどいものなど色々。
曲目は、書き過ぎたり、またシンプル過ぎて不親切になったり
適度な解説にするのはとても難しいが、昨日ほぼ完成に近いたたき台はできた。
今回、特に注目すべきは3ステージ目。
1995年1月17日に発生した「阪神淡路大震災」から今年で25年となる。
3ステージで歌う「女声合唱とピアノのための レクイエム第2番 全曲
光のなかの貨物列車よより」は、阪神淡路大震災と、東日本大震災を祈念して
2016年1月に Pray From Kobe復興支援コンサートで初演された、千原英喜氏の
「レクイエム・光のなかの貨物列車よ」の中から、この後に新しく出版された
ラテン語テキストばかり5曲をまとめた「レクイエム第2番」全曲と
福島市生まれで在住の詩人、和合亮一氏作詩の
「光のなかの貨物列車よ」から3曲をまとめてステージにする。
詩人の和合氏について改めて調べてみた。
自身も東日本大震災の被災者で、地震直後からすぐ
Twitterで「詩の礫(つぶて)」を投稿し続けて大きな反響を呼んだそうだ。
この時代、文明の利機は色々弊害もあるが、こういう時にはありがたいと思う。
和合氏のホームページの中で、じっくりではないが
読ませて頂いた詩やエッセイから、感じたこと想像したことなどを纏めて
「プログラムノート」にした。
氏の詩集「詩の礫」の紹介文から引用させて頂く。
震災による
「絶対という概念を失った世界の不条理」を描いているとある。
経験者ではない私にも、この言葉が痛く突き刺さり共感できた。
「どんな理由があって命は生まれ死にに行くのか」
「何の権利があって誕生と死滅はあるのか」「破壊と再生があるのか」
というフレーズは人間の永遠のテーマ。
その問いかけを乗せて「光のなかの貨物列車」は走り続けていく。