NHK連続ドラマ「スカーレット」の放送がきっかけで
父の陶芸作品を載せさせて頂いてきた。
父が作陶している頃は、私も妹もそれぞれの生活
それぞれの分野で仕事をしていたので
作陶展のお手伝いぐらいで陶芸自体にあまり関心はなかった。
連ドラの話題の流れで、友人たちは遺作展をしたら?という。
「辰砂」と「亜鉛結晶釉」の釉薬は、化学的な配合の元に
なされるのだろうと思っていて、父のことだから
詳細な記録があるはずと妹と話していたが、
やはり、父が記録していた「釉薬」というノートが見つかった。
数ページにわたって、ビッシリと書かれている。
大正13年(1924年)生まれの父は、家の事情で、昔の高等小学校
(現在の中学ぐらい)で終え、その後商売をしている伯父さんのところで
所謂丁稚奉公で入り、後に独立する。
自己資金だけの小さな自営業だったおかげで?
自分の思う時期に仕事を辞めて、作陶の趣味で老後を楽しむことができたと思う。
息子が居たらと思ったことがあっただろうと思う。
私が長男を産んだ時「男の子か!」と喜んだらしい。
三姉妹の私たちにそれぞれに向いた方向に進学させてくれた父。
両親への感謝の思いは歳を取るほどに募っていく。