
肉なし! 白菜、湯葉、長芋、シイタケ、絹サヤ、春雨、銀杏などを使ったヘルシーな炒め煮。 この煮汁が絶品だ。それが湯葉や葉もの野菜にしみ込み、全体として滋味豊かで味わい深い仕上がりになっている。 まるで中国のお寺で精進料理を食べているかのよう。 湯葉を噛みしめながら、ふと壁面を見やると…… ![]() いままで気にも留めていなかった「書」が目に飛び込んできた。 漢文の素養もないし、書道もやったことがないので確かなことは言えないが、李白の七言絶句のようである。 両人對酌山花開 一杯一杯又一盃 我醉欲眠卿且去 明朝有意抱琴来 と書いてあるらしい。 本来、1行7文字で4行というのが七言絶句なのに、8文字だったり6文字だったりと不揃いなのはご愛嬌というところか。 二人相対して酒を酌み交わしていると、山の花がほころんできた。 一杯一杯また一杯と飲みすすむうちに、 私は酔っぱらって眠くなってきたので、今日はお開きにしよう。 でも、明日の朝は琴を抱えてまた来てね。 そんな意味らしい。 いい生活だなぁ……。 山の中に小さな庵を構えて気のおけない友人と飲む。 酒のツマミはもちろん精進料理だ。 いつか、そんな暮らしをしてみたい…… ところで、この漢詩の作者は李白ということなのだが、誰がこれを書いたのか。 左下の隅に目をやると、 ![]() 愛新覚羅と読める。 が、名の方が読めない。 この姓で有名なのは溥儀とか溥傑であるが、ネットで調べてみると他にも大勢いる。 これを書いた年が壬戌なので、1922年か1982年。しかし、90年前のものとは思えないので、おそらく1982年に書かれたのであろうか。 だとすると、この人かな…。 李白の漢詩を読み、こんなことを考えながら精進風色々野菜の炒め煮を食べていたら、なんだか酒が恋しくなってきた。 ![]() |
私の好みは悟空茶荘の「茶亦酔人」です。
絵も多いけど書も多いですね。
店名の由来になっているのもあったりして。
一度、これらを集めて解説してくれますか?