中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

「隆蓮」にてイカと青菜のシャッキリ炒め

2014年08月29日 | 中華街(開港道・広東道)

 久しぶりの「隆蓮」である。前回行ったのが確か4月だったので、もう4か月も訪問していなかったわけだ。

 で、この日食べたのは日替わりランチ。イカと青菜のシャッキリ炒め(うろ覚えだが…)。
 ひと口頬張ると絶妙の炒め具合で、まさにシャッキリしている。
 これらを絡めている餡というか汁というか、それがまた超絶的な旨さなのである。

 ここは奇をてらったところのない、オーソドックスなメニューが多く、そのどれもが優しく、まっとうな味わい♪
 この日はワカメのスープだったが、澄んだ旨さを感じる。
 さらに、ランチに付いてくる沢庵の千切りが嬉しいね♪
 

 食後の「隆蓮オリジナル白雲豆腐」。
 人工的な感じはなく、健康的な美味しさである。


 大鹿村の塩。
 海のない長野県の山で採れたものだそうで、「山塩」という。

 ひと口舐めさせていただいたら、ビックリするほどの旨さ。
 塩が旨いと思ったのは初めてのことだ。


 「隆蓮」のショーウィンドーに飾られた作文。
 中華学校に通うお店のお子さんが書いたものらしい。


 以下にその一部を抜粋しておこう。
 「隆蓮」という店や総料理長の歴史などを垣間見ることができる。

 私の祖父は18歳から77歳である今も現役の料理人として働いています。
 写真は祖父が昭和36年頃に皇居で行われた園遊会に料理人として行った時のものです。祖父はその当時、東京の新橋田村町にあった中国飯店に勤めていました。
 この中国飯店は、日本の広東料理の源流といわれており、一日に1000人もの人々が訪れ、数々の有名料理人を産んだ伝説のお店です。その頃、広東料理の料理人を目指していた華僑の人々は、ここに集まって修業をしていたそうです。
 祖父はこの中国飯店で18歳から見習いとして修業をし、四~五年で四番鍋を振り始め、のちに二番鍋を振るまでになりました。
 当時、香港・上海・台湾から日本に来る料理人が多かったなか、華僑として厨房に立った祖父は、日本語・中国語(北京語)、そして広東語が話せたため、中国飯店を代表して、年に20回程出張料理を作りに出かけていたそうです。
 出張先には、華族のお宅・企業のイベント・箱根サミットなどがあり、園遊会もそのうちの一つです。
 写真は三、四回行った園遊会の一場面で、食事をしている男性は、現在の平成天皇(当時皇太子)の弟君の常陸宮正仁親王です。
 私は祖父がそんな方々に料理をふるまっていたことを、とても誇らしく思います。


 以下略

 なるほどね。
 同店のHPにも「日本の広東料理の源流、伝説の中国飯店を始め、数々の名店で腕をふるった名料理人『陳 民楷』が総料理長として心を込めてお作りします」と書かれている。
 お孫さんの作文から計算すると、総料理長は昭和20年代に中華料理の世界に入ったようだ。

 店としての歴史は新しいけれども、料理を作る方の腕は相当の年季が入っているのね。

 

←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね




コメント (16)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 再び「三溪楼(三渓楼)」に... | トップ | 「大珍楼本店」内の「飲茶發... »

16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (酔華)
2014-10-01 05:04:17
>ミハイル=サカナスキーさん
私も2回ほどお見かけしました。
実際の年齢よりお若くみえました。

汁にご飯投入・・・いいですねぇ。
返信する
Unknown (ミハイル=サカナスキー)
2014-10-01 02:26:37
総料理長には何回かお会いしたことがあるのですが、60代くらいに見え、カンフーの達人のような風貌です。

ご飯を多めにもらい、余った汁の上に投入すると、下品ですが絶品です。
返信する
なるほど (管理人)
2014-08-30 18:58:25
>馬の骨さん
味噌醤油とは違うんですね。
塩。
だから塩梅というのですか。
返信する
菜っ葉と烏賊 (馬の骨)
2014-08-30 14:56:12
塩を基調とする料理の味付けは
味噌醤油と違ってよほど腕前に自信がないと
人前には出しにくいと思います。
その点、こちらの菜っ葉と烏賊料理は流石だと思います。
返信する
ありがとうございます (管理人)
2014-08-30 07:05:00
>きゃずみさん
コメントありがとうございます。
中華学院の中で行われるイベントの時には、
校庭に入らせていただいています。
蘇曼殊の詩碑があるのが嬉しいですね。
返信する
Unknown (管理人)
2014-08-30 06:37:38
>ぶらくり佐藤さん
作文は日中両国語で書かれていました。
その横には本牧の「幸楽」のお子さんの作文も掲示されています。
いろいろ歴史が分かって、いいことですね。
返信する
白雲豆腐 (管理人)
2014-08-30 06:33:28
>ばんどさん
杏仁豆腐ですよ。
ただ、アーモンドエッセンスを使っていないと仰っていました。
返信する
Unknown (管理人)
2014-08-30 06:32:21
>吉継さん
テレビ番組「中華街かかあ天下8」で取り上げられていたんですね。
http://datazoo.jp/tv/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3/596739
返信する
ずいぶんとしっかりした文章ですね (ぶらくり佐藤)
2014-08-30 04:52:18
店のお孫さんが書かれたと言う文章、感心しました。
今の子供たちの話し言葉を聞いていると、どんな文章を書くのだろうと心配になることがあります。
この作文は、文章が正確に、しっかりと書かれいていますね。
掲示したくなる店のお気持ちが、よくわかります。

それはともかく、木耳が入っていますね。
好物なんだよなぁ、食べてみたいなぁ。
返信する
白雲豆腐 (ばんど)
2014-08-30 02:23:30
どのような お味なんですか?
返信する
お孫さんの文 (吉継)
2014-08-29 22:15:00
お祖父様はうれしいでしょうね、けつこう家族が力を合わせお店を運営されているかたちが横浜中華街は多いのではないのですかね。
返信する
始めまして (きゃずみ)
2014-08-29 22:11:45
始めまして。
娘が横浜中華学院に通っているママです。
かれこれ6年程前から、このブログをいつも拝見させていただいております(^^)
なかなかコメントする勇気が無くて(^^;;
いつも色々参考にさせていただいてます!
これからも楽しみに拝見させて頂きます!
返信する
イカと青菜 (管理人)
2014-08-29 20:51:40
>socitonさん
いい味でした。
60年の蓄積なのでしょうかね。
返信する
Unknown (管理人)
2014-08-29 20:49:48
>maruto082さん
料理人の姿はなかなか見ることができないですよね。
「雲龍」とか「江南」は丸見えですけど。
返信する
これ美味しいですねー (sociton)
2014-08-29 17:39:46
このイカと青菜のシャッキリ炒めはとても美味しいですね。
7月に食べたのですが塩加減絶妙です。

夜飲みに行って、もうつまみ食べない状況だと、父母そろってお帰りになるのでたまにお見かけします。

いつまで出来るか悩ましいですね。
返信する
Unknown (maruto082)
2014-08-29 14:42:00
なるほど・・・。
あそこも三階が厨房なので、料理人の方をお見かけすることがまずないですからねぇ。
返信する

コメントを投稿

中華街(開港道・広東道)」カテゴリの最新記事