これって、もともとは国民総背番号制だよね。 あのネーミングはなんだかアメリカの囚人みたいでイメージが悪かった~~。 総背番号というのは上から目線です。下にいる1億の国民に背番号をつけて管理したい、そういう思いがこめられた名称でした。 それに対し、今度のマイナンバーというのは、マイカーとかマイホームなどのように、国民一人一人が自分の番号、自分のものといったイメージを持ってもらえるうまい名付け方だと思います。 最近、安倍首相は「一億総活躍」なんて言いだしましたが、私はこれを一億総括って読み間違えていました。 とくに「一億総~」というのがよくなかった。「一億総懺悔」とか「一億総中流」などとダブって見えたし。 さて、マイナンバーの基本理念は平成25年に成立したマイナンバー法第3条1に次のように書かれています。 ~国民の利便性の向上及び行政運営の効率化に資すること。 “行政運営の効率化”よりも“国民の利便性”の方を前に持って来ていますが、本音は“行政運営の効率化”であると思わざるをえません。 個人がマイナンバーを使って行う手続きなんて、そう多いわけではないはず。 現在は社会保障、税、災害対策の分野での利用に限っていますが、先月、改正マイナンバー法が成立し、2020年に銀行口座も紐づけする(任意)ことが決まり、2021年には任意から強制に変更することも予想されています。 マイナンバーが実施されてもいない段階で、このように利用対象を広げるやり方は、まるで詐欺に遭ったような感じ…。 そのうち、役所にクレームをつけた人の職業、勤務先、収入、預金残高、病歴、支払保険料なども調べられてしまう可能性があります。 収入までマイナンバーに取り込まれると、所得税の納め方も変わってくるかもしれませんね。 申告納税から賦課課税に変更…… そんなことにならないよう願いますけど…… あ、それからマイナンバーが始まったことにより、住基カードは今後、廃止になるんですね。 私は運転免許証もパスポートも持っていないので、住基カードが唯一の顔写真付き公的身分証明書なのですが、有効期限が切れたらもう更新はできません。 いまさら免許を取得する気はないし、パスポートは作るのに費用がかかるし、結局は無料の個人番号カードを申請するしかないようです。 それにしても政府の広報はきめ細やかではありませんね。 「市町村から、住民票の住所にマイナンバーの通知カードが送られます」としか書いていませんが、これは普通の郵送ではなく簡易書留です。 基本的に自宅で郵便配達人から対面受領することになります。一人暮らしで朝早く出勤し、夜遅く帰宅する人は、おそらく不在配達票が入れられて、希望する日時を決めて再配達してもらうことになります。 なんだか面倒ですが、これは重要なモノなので仕方ありません……。 それにしてもマイナンバー通知がなぜ今の時期なのか、疑問に思います。 従業員の年末調整をしたり来年の扶養控除申告書をまとめる担当者は、早く彼らのマイナンバーを届け出てもらう必要があります。 それにはちょっと時間的に厳しいのでは…… 大都市では通知が11月にずれ込むかもしれないという予想も出ています。 もっと早く通知していれば企業の総務担当も余裕を持って作業できるのに、と思った次第です。 そして気になるのが、マイナンバーを利用した詐欺! すでに、何件か事件が報告されていますよね。 さらに、マイナンバー占いなんていって、番号を入力させてデータを入手する、そんなサイトも出てきかねません。 みなさん、気をつけましょうね。 ところで、この個人番号は12ケタの数字なのですが、どのようにして付番するのでしょうか。 法律の(個人番号とすべき番号の生成)第8条2にこんな風に書かれています。 二 住民票コードを変換して得られるものであること。 三 住民票コードを復元することのできる規則性を備えるものでないこと。 そのためマイナンバーを生成するシステムの構築が必要となります。昨年、≪マイナンバーの生成システムは69億円で構築、NTTコムなど「大手5社連合」が落札≫との記事が出ました。 さらに、番号を作ったあとはすべてを管理運営するための本体システムも必要です。これも記事によると≪マイナンバー中枢システムはNTTコムなど「大手5社連合」が異例の落札、114億円で≫とのこと。 このほかに番号通知のための郵送料。そして個人番号申請書の郵送料。(これは希望者だけですが、当然、簡易書留なんでしょうね) さらにカード作製費やら印刷費。ずいぶんお金がかかるんですねぇ。 日本郵便は特需景気でボーナスも大幅アップ…? マイナンバーは住民票コードから生成するそうですが、そこに規則性を持たせるわけにはいかないとのことです。となると乱数なのでしょうかね。 あらかじめ除外しておく数字はないので、なかには嫌な個人番号も作られるはずです。 最近はどうだかわかりませんが、昔のパチンコ台には4と9がなかったよね。死・苦を連想させるから縁起を担いで永久欠番としたのでしょう。 でも、マイナンバーはそうはいきません。 000000000001とか777777777777ならラッキーですが、なかには494949494949なんていう番号もありえます。 でも、嫌いだからといって取り換えてくれるわけではないんですね。 マイナンバーは個人に付けられた番号なので、故人になったからといって、その後に生まれてきた赤ちゃんにその番号を与えるわけにはいきません。 永久欠番となります。 ここまで書いてきて思い出したのが横浜市営地下鉄の永久欠番問題。 これは地下鉄関内駅の番線表示。 湘南台方面が2番線で、あざみ野方面が4番線です。1番・2番じゃないのね。 地下鉄関内駅の構造はこんなふうになっています。 B2Fに2番線、B3Fに4番線です。 むかしむかし、市営地下鉄はここから分岐して本牧方面に向かう路線が計画されていた、その名残なんですね、これは。 B2Fに1番線を、B3Fには3番線を造るはずだったのに、本牧延伸がご破算となったため、1番と3番が無くなってしまったわけです。 まるで巨人の王さん・長嶋さんの背番号が永久欠番になったように… 地下鉄が完成したときの写真。 遠くて不鮮明ですが、赤丸の中に番線を示す数字が書かれていました。 拡大してみましょう。 横浜方面4番線です。 本牧方面への延伸計画がなくなったあと、しばらくはその線路が見えていたのですが、いつだったか、このように壁で塞いでしましました。 この中の空間はどうなっているのかなぁ… 見てみたい♪ 最後に、マイナンバーとは関係ありませんが、「イタリーノ」のランチを載せておきます。 今年の春にたべたメンチカツ♪ ヤミツキになります。 参考 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 マイナンバー法改正 ←素晴らしき横浜中華街にクリックしてね |
私は身分証明のためパスポートを作りました。
あれから一度も海外に行っていないので、
そろそろと思っていたら、今回のコロナ禍。。。(涙)