
「海員閣」は、人気の香港路の中でも超人気店です。昼休みは、いつ行っても満員。外には10人ぐらいが並んで待っています。ほとんどが観光客なのでしょう、ガイドブックを片手に中華街談義にふけっています。 それでも最前列の2,3人になると、さすがにガイドなどを読んでいる人なんていません。中が丸見えのガラスドアから先客を睨みつけていたりします。とくに、食事を終えてゆっくりとお茶なんか飲んでいる客がいようものなら、「おらおらぁ、いつまでもお茶を飲んでるんじゃねえぞ! 早く出ろぉ! あっ、そこオッサン! 爪楊枝でシーハシーハしている場合か? 次が待っているんだぞ、その金歯に挟まったニラなんか、外に出てから取れよぉ~」 なーんて、心の中で怒鳴っているのです。早く、この有名店で噂のソバや料理を食べた~い、その一心なのでしょう。 でも、考えてみてくださいな。並んででも食べたいほど、1時間待ってでも食べたいほど超美味しい料理ってありますか。普通に美味しい料理は、あちこちにあります。でも、1時間も立って待っててもいい、そんなモノってどうでしょうか。 ところが、今日は昼めしを食いそびれてしまい、休みが取れたのは1時過ぎでした。そして香港路を歩いていたら、「海員閣」が空いていたので入ったという次第なのです。10年ぶりでしょうか。先客は観光できたらしいアベックが1組と、崎陽軒の赤い制服を着た販売スタッフが1人でした。2階にはグループがいたようです。 1階フロアでは、相変わらずオバサンたちが4,5人で切り盛りしていました。店内の雰囲気は昭和30年代のままです。全体が木でできている、懐かしさを感じさせるお店です。 メニューの方も相変わらずです。麺・飯類のところには、「2種類以内にまとめてください」との注意書き。 かつて、友人や先輩を連れて4人で来たときのこと。4人が4種類の麺・飯類を注文しました。そしたら、お店の人に言われました。「2種類以内にまとめてくださいね」と。みんな、それぞれ食べたいものを思い描いて来たのですが、結局、二人は好みのモノを注文できたのですが、あとの二人はムリヤリ、それに付き合わされてしまったのです。せっかく東京から昼めしを食べに来たのに、いやな思いをさせてしまい、気が重かったのを憶えています。 ![]() でも、今日は一人でしたから、そんなことはありません。堂々と豚バラそばを注文しました。 どこか昔風の趣のある麺でした。 メインの具である豚バラはタップリと入っていました。よく煮込まれて、柔らか~くなっています。しかも量が多い。 海員閣の豚バラそばのスープは非常に濃いのが特徴です。そして、スープのウワズミが透明なのはアブラですかね。だからアツアツなのでしょう。今日の夜まで、口中にヒリヒリ感が残っていました。 でも、相変わらず美味しい♪ ![]() |
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