中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

瓣、辧、辨、弁、そして拌

2014年07月26日 | レトロ探偵団

 いその爺さんからお借りした『簡単に出来る 家庭向支那料理三百種』については以前の記事でご紹介した。
 80年ほど前に発行されたもので、『婦人倶楽部』の付録である。

 この本を眺めていると、いろいろ不思議なことが見えてくる。

 冒頭に掲載した写真は、この本の口絵に描かれたスープそば。漢字、というか中国語では凉瓣湯麺(リャンベントウミン)と書かれている。
 ≪日本のざるそばのやうなもので、温めないで頂きます≫というから、いその爺さんが仰るように冷やし中華との関連も垣間見えてくる一品だ


 こちらは、その本文記事である。

 もちろん見出しは「スープそば」であり、中国語では「凉瓣湯麺」となっている。


 ところが…



 目次では、凉拌湯麺なんだよね。

 「辧」「辨」「弁」は、それぞれ「瓣」を簡略化した同じ文字なのだが、「拌」はどうも同じ仲間とは思えない。
 
 ただ、読み方が同じ?

 中国語では音が同じ漢字をあてるということがあるようなので、これもその類なのか。
 かつて「華香亭」のご主人が『読みが同じだから、簡単な漢字にするということはよくあること』とか仰っていたのが思い出される。

 しかし、このブログで言うところの“バンメン”に限っては、辨麺(清風楼・満福・榮濱楼)と弁麺(迎賓楼)はあるけれども、拌麺というのはない。

 ますます謎が深まってくるなぁ……

 

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6 コメント

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目次の料理名 (ばんど)
2014-07-27 03:31:51
「広東麺」となっていますが「五色そば」は「五目ソバ」、「チャーリーチーミェン」となっている「豚の天ぷらそば」は
「排骨麺」でしょうかね?

「海苔そば」や「海苔巻きそば」、「信田そば」、「鯛そば」に
「魚蒸そば」も気になるなぁ。
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そうです (管理人)
2014-07-27 06:34:26
>ばんどさん
五目そば=広東麺のようですね。
海苔巻そばは、海苔巻のご飯を麺に替えたものでした。
ほかにも中華麺を使わず、素麺や日本蕎麦を利用するメニューもありです。
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海苔巻そば (ばんど)
2014-07-27 11:04:53
蕎麦寿司の中華面版ですね!
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読みはおなじでも (吉継)
2014-07-27 13:56:09
意味は分けると混ぜ合わせると真逆だったのですね....。神保町懐かしいです前に専門書を買いに給料を貯めては通っていました、中華革命家や留学生が打倒清王朝:並びに袁世凱に臥薪嘗胆、悲憤慷慨、捲土重来を胸に日々語り合った場でもあったわけですね又学ばせていただきました。
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そう (管理人)
2014-07-28 06:09:27
>ばんどさん
蕎麦寿司ですね。
他にも興味深いメニューが載っています。
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漢字 (管理人)
2014-07-28 06:12:03
>吉継さん
漢字表記のバンメンの謎は深まるばかりです。
解明にはまだ時間が…
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