
YC&ACでのチェロコンサートが終わり丘を降りる。山手駅までは来た道を引き返すルートだ。 そこから先は大和町の商店街を通過する。 この商店街がすごいのは、一直線であること。 なぜ、こんなに真っ直ぐなのか。 その理由は居留地時代に遡る。当時、ここは外国の軍隊の射撃場だったからだ。 ![]() その商店街の中にある昭和風な食堂。「食堂やまて」という簡単なネーミングの店だ。中華街の「中華飯店」というネーミングと、どこか通じるところがある。 腹が減っていたので、ここで少し食べていくことに。 ![]() ナポリタンスパゲッティ。580円。 かなりのボリュームである。 これにビール中(500円)を付けたら、もう腹一杯である。 ![]() 商店街を進み、本牧通りに出る前に、こんな銭湯がある。 「いなり湯」という。 ![]() 看板の上から覗いているコヤツらは何者だ。 ![]() 中華街でもこれと似たようなものを見たことがある。 屋根に張り付いている走獣の傍吻と似ている。 ![]() 「いなり湯」の入口横に架けられた看板は何を意味するのか? これは「ぬと書いた板」…ぬ板…抜いた…営業終了。 では、営業開始の合図は何でしょうか? これはすぐ分かるよね。 さらに、この銭湯の名称の由来は? いなり寿司などは関係ないよ。いや待て、少し関係あるか。 ![]() すぐ近くにある「お稲荷さん」。第六天稲荷だ。 本牧には十二天というのがあったけれど、第六天との関係は… う~ん 誰か教えてほしい… ![]() このお稲荷さんは昭和4年にできたようだ。 ![]() 足利町の川島久兵衛さんって、誰だろう。 ![]() ここから麦田町方面へ向かう裏道。千代崎川を蓋掛けした道だ。暗渠部分には下水の本管扱いだとか。 ならば、ここはある意味、むき出しの下水道管ともいえるのかな。 ![]() 駐車禁止の看板。白塗りの部分を確認すると、「歩行者専用の道路…云々」と書かれていた。それを消したということは、どういうことを意味するのか。 車を通させない歩行者専用道路と位置づけていたのではないか。しかし、この道に面する住宅に出入りする車はここを通過せざるを得ない。 そこで「歩行者専用の道路…云々」を消したのではなかろうか。 それにしても、蓋掛けする前は、自家用車はどこから出入りしていたのかな。 ![]() 麦田町交差点近くにある「さくら湯」。ちょっと奥まったところにあるので分かりにくいが、創業は明治時代。何年か前に100周年を祝ったという老舗銭湯だ。 漫画家・文筆家・江戸風俗研究家・蕎麦好き連合「そ連」代表・銭湯愛好家であった杉浦日向子(1958~2005)の『入浴の女王』で紹介されているので、風呂好きの方ならご存知だろう。 気さくで元気な女主人が番台(今はフロントというのかな)を切り盛りしている。そんな主人を慕って来る常連客も多い。自宅に風呂があってもここに通うのだそうだ。 入浴後はロビーでテレビを見たり、お茶を飲みながら皆で談笑している光景をよく見かける。 毎月2回ほど、高齢者を対象としたデイ銭湯も開催している。最近のスーパー銭湯とは一味違う、まさに温もりのあるお風呂屋さんだ。 ![]() 市電麦田車庫跡の記念碑。 碑文によると、明治44年12月26日、横浜電気鉄道株式会社の桜道下引込線として発足している。 大正10年4月1日、横浜市営電車となり、昭和3年3月3日、引込線から市電40両収容の車庫となる。 昭和45年7月1日、59年間市民に親しまれた麦田車庫を廃止する。 ![]() ドライブスルーのクリーニング店。 ![]() 本牧通りを跨ぐ桜道。 先ほどの市電引込み線の名称につけられていた「桜道下」というのは、ここから来ているんだ。 ![]() 山手隧道。 横浜市認定の歴史的建造物である。 ![]() トンネルを抜けた元町側で見つけた駐車場。こんなところで30分200円とは。 中華街にも近いし、意外と穴場かも。 ![]() 元町ショッピングストリートのすぐそばに、こんな空き地を発見。 ![]() 堀川を渡って山下町へ入ると、もっと安い駐車場があった。 1時間200円! 平日のみだけどね。 でも、この少し先は中山路だから、中華街で平日ランチを食べようと思ったら、この駐車場がお勧めだな。 ![]() 中山路から中華街大通りへ。 土曜日の午後ということもあって、どの店もメチャ混み。 こんなときは関帝廟通りにある「高華楼」で一杯やっか。 ここは中華風居酒屋。イカの醤油焼き、ホッケ、冷奴、焼き鳥、ゲソ揚げなど、居酒屋メニューが並んでいる。飲み物も含めて、すべて399円。 ![]() たこ焼きと日本酒。 鉄板に乗せられて、ジュージューと音を立てて運ばれてきた。中にはちゃんとタコが入っている。 中華街でたこ焼きといえば、コチラか保昌でしょう。 あの2店と比較したら、ここ「高華楼」のは劣るけれども、酒のアテには充分すぎるほどだった。 しかも、お姐さんの愛想がいい! 混雑した日の昼酒には最高だね。 ![]() あまり呑みすぎると映画を観られなくなるので2合で切り上げ、北仲通りに向けて再び歩き始める。 写真の建物がヨコハマ創造都市センターだ。1929年に第一銀行の横浜支店として建てられた建築物を移築・復元した歴史的建造物である。 馬車道と本町通りの交差する角に建っていたのを、現在地まで引っ張っていったのだ。 ![]() 玄関を入ると中はこんな感じ。1階ホールである。収容人数:200名程度(着席時160名程度)。 ![]() 映画上映の会場は地下1階。80㎡ 収容人数:50名程度のスペース。 この壁に映すのだ。 CINE CLUB 5月の例会は『サン★ロレンツォの夜』だった。あらすじは、こちらをご覧いただこう。 ![]() 上映後の懇親会。主催者側の用意した酒やツマミなどを囲んでしばし映画談議を行う。 イタリア中部のトスカーナ地方では、8月10日、聖ロレンツォの日の夜は、愛する人のために流れ星に願いをかけると叶うという言い伝えがあるという。チェチュリアが6歳の時に体験した出来事を回想するシーンから映画は始まる。 回想は「ファシスト」対「反ファシスト」の戦いの中で進んでいく。 同じ村の者同士、それも顔見知りの者同士が、敵と味方に別れて殺し合うことになってしまう悲劇。これはドキュメンタリーではないが、タヴィアーニ監督が実際に体験したことや取材などから原案を作っているという。 同じ大戦を戦った日本では考えられない構図である。 そして、この映画の主役は誰だったのか。 登場人物それぞれの思いや出来事を描いているので、誰が主役ともいえないが、米軍に助けを求めに行くグループのリーダー、ガルヴァーノと、彼が若い頃好きだったコンチェッタではないか。 米軍に解放される前夜、二人は偶然にも同室することになり、彼女に、幼い頃から想いを寄せていたことを告白した。 実はこれが「愛する人のために流れ星に願いをかけると叶う」という導入部とリンクしているのだ。 この映画に出演している本当の俳優は、この二人だけだそうだ。その意味でも、ガルヴァーノとコンチェッタが主役と言っていいのだろう。 なんて話を聞かせていただいた。 なるほどね。 ZZZZZ… ![]() 昼に大和町商店街で飲んだビールと、中華街で飲んだ日本酒が効いているうえに、懇親会でウィスキーのロックを数杯いただき、かなり酩酊してきた。 帰りの電車で寝過ごさないうちに家に帰る。 かなり疲れた一日であった。 ![]() 「ハマる横浜中華街」情報はコチラ⇒ ![]() |
廣州飯店跡が駐車場になっていますが、
そのうちそこにビルが建設されるようですよ。
やっぱりナポありましたね。
しかもかなりスタンダードな正統派とお見受けしました。
こんど行かねば!
廣州飯店には、いろいろと思い出がありました。
薄汚くて、レトロで、よく新聞記者が食べに来ていました。
怒って帰ってしまったお客とか…
今度は何ができるのかなぁ
ここはナポリタンだけではなく、
目玉焼きとかハムエッグとか、
懐かしいメニューが揃っています。
ビールも安いし。
ただ、タバコの煙が駄目です!
山手麦田界隈の小路は難しいです。
麦田トンネルから山手警察への本牧通りが、思った以上に鉤状にカーブしているので、山手駅から意外な場所が近かったりするのと、車が入りにくい道も多いので余所者は近づき難いですよね。
曳家 でしたっけかね? なんでも 石柱を崩さすに移動させるのは、前例がなかったと聞いてました。
バンクアートとかでも もっと活用して欲しいですね。
見慣れた街も、なんか感じが変わって、いいもんですね。
鉄砲道も、食堂やまても、いなり湯も、旧千代崎川も・・・。
千代崎川は昭和30年代に蓋をしたそうです。
本牧って、意外と近いのですよ。
関内から徒歩圏内です。
山手の一部も徒歩圏内。
こっち方面も気になるところです。
私も時々見ていました。
すごいですよね。
旧生糸検査所跡地にある帝蚕倉庫の建物も同じですね。
もう完了したのでしょうかね。
久しぶりにコメントさせて頂きます。m(_ _)m
力のこもった記事を大変興味深く拝見させて頂きました。
私も「歴史的建造物」に凄く興味があるんですが、
どの様にアプローチするか考えておりました。
そうですね! “散歩“が素敵ですね。
中華街に留まらない酔華さんの記事を楽しみにさせて頂いております。