鄭容順の直言!

日頃気が付いたこと徒然に。

今日はいいお話しを聞いた。

2006-06-13 17:09:02 | 直言!
映画監督の篠田正浩さんの講演会で「奈良で撮った監督の思い出話」は分かりやすく噛み砕いた奈良の古代史と芸能の源流を話してくださった。博識で分かりやすい話し方で地元奈良の話は興味をそそった。
75歳、そして日本の敗戦時は中学2年14歳だったという。日本の探訪がはじまったという。大学で学んだ最初の文化は奈良の能だったという。
毎年、中秋の名月になると奈良公園で「薪能」が行われる。
この能が日本の芸能の原点だという。
そして春日大社と興福寺はセットになった神社仏閣だたという。手向山神社と東大寺など例を挙げて話して下さった。
平城から都は平安に移った。政権争いの怨霊が平城京に蔓延する。そのたたりに逃れたく都は平安京に移ったという。
なるほど。
天皇との関係も詳細に話されたがここでは省略をしておく。
最後は桓武天皇の母親は朝鮮半島の武寧王の子孫である。現天皇の記者会見の様子を説明して日韓の親善で結ばれた。そして外来文化の原点はここ奈良であるとし経典も外来文化であるとした。
その最高の文化が高松塚古墳であるとした。
この話しを聞いて私は思った。
こうした奈良の文化の源流の歴史は学校教育でどれほどされているのだろうか。
私は篠田監督の最後、高松塚古墳で結ばれたことに大きな意味があると考えた。
それはやはり奈良の古代史は朝鮮半島の渡来文化であると説明していると考えた。
分かりやすい話しにさらにこうして最後締めくくられたので篠田監督の目が眼鏡の奥から見える「たれ目」の優しい人柄がにじみでていた。
信念を持って映画制作をしてこられたのに「たれ目」の温かい目にどこからそんなエネルギーがわいてくるのだろうかと私はつい眼鏡の奥のたれ目ばかり見ていた。(どうも失礼)
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講演会の後は別室で懇親会、会場に来られて参加者の皆さんと和やかに懇談しておられた。私はこの会合に行くと隅っこでおとなしくひっこんでいる。
社長も他の職員もみんな先輩ばかりである。
私はまだまだ未熟である。
どうしても名刺交換をしないといけないときは名刺交換をして帰るがそうでないときは引っ込んでいる。先輩たちに迷惑をかけてはいけないといつも考えて記者の肩書きはひとまず横において普通の人になっている。
このほうが気がらくである。
そして普通のおばさんになって懇親会場での料理に舌鼓を打っている。
いつも会う会員と一緒に話しをしたりしてひと時を楽しんでいる。
ここに来ると私の感性のバランス感覚を培うところで大事にしている場所である。
在日同胞の中で仕事をしているとふとしたときに「イデオロギー」の中に使っている自分を自分を発見して寒気がする。
日本社会で生まれて日本で生きている。日本の文化で暮らしている。日本社会の協調も大切である。しかし本名を名のってこの会場に参加しているので自分が何人であることは忘れていない。
私自身のバランス感覚を養うことで何か在日同胞社会で寄与できればと願っている。
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興福寺と春日大社、奈良の古代は神社仏閣がセットである。
ここで篠田監督は天皇は仏教信徒という言葉を使われた。
私はまったくの勉強不足で論ずることはできない。
しかし興味のある言葉だった。
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久しぶりに和やかな講演会、老舗のホテルの窓から新緑が目に入ってくる。梅雨空というのに会場はさわかな渡来の風がふいていた。
そして今も篠田監督の「たれ目」が印象に残っている。
「たれ目」の奥に「ゾルゲとスパイ」の映画を製作されたその艇力は何なのだろうか。-----そんなことを考えていた。

そんなところに女優の岩下志麻さんがこれまで支えてこられた魅力なのだろうか。とひそかに観察していた。(どうも失礼)
私は山之辺の道は1度も歩いていない。
篠田監督は何度も歩かれているという。古代史をたどるのにはやはの人知れず努力しておらる様子が伺えた。

テレビでみるより実物のほうがよかった。
なんと行っても温かい人柄が偲ばれる「たれ目」にじっと見つめられた。よかった。
それしても今日は蒸し暑い。外にでてバスを待つ間、汗が吹き零れるほどでハンカチがすぐにびっしょりになった。

ホテル近辺の浮見堂のある池、もうすぐするとここも百日紅の花でいっぱいになるのだう。そのときは梅雨があけて夏まっさかりになる。
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