昨日朝9時半ごろ近鉄奈良駅から電車にのった。

1番後ろは女性専用車両と思ってそれより前の車両に乗った。朝が早いので連載記事を読んでいる火曜日の紙面を切り取って持ってきたものを電車の中で読んでいた。急ぎ足でかけてきた若い女の子、もう顔と成りをみるとこの子は今から電車の中で化粧をすると予感した。
案の定、鞄の中から鏡を出した。たぶんこれから化粧するだろう。
鏡を鞄の中で立てた。半分隠れている。鏡を見えないようにして小細工をしている。しかしその前の席にすわっていたものはよく見える。
まだ電車の中はすいていたので思わず彼女に注意をした。
「電車の中の化粧から見苦しいのでやめてくれる」と言った。彼女は一瞬不意をつかれてきょとんとしていたがその間に言い訳を考えているのだろう。
「ただ鏡を見ているだけです」
「見ているだけではないでしょう。化粧したかったら女性専用に行って。みんな電車の中の人はは黙っておられるけれど心の中では見苦しいと思っておられます」
「鏡を見ているだけです」
「これから化粧をするところだったでしょう。鏡を見ているだけにしても電車の中で鏡を見るのもよくない。はしたい。見苦しい」
「なにがおかいしの。鏡みているだけやのに」
「そんな問題と違う」
彼女は私の顔を睨む。
そして彼女は周りの視線にようやく気がついた。
鞄の中に鏡を直してもう1つの紙袋をもとうとしたので私はまた言った。
「親は何も教えていないと思われているのよ」というと周りの視線にはさすが恥ずかしく思ったのだろうか。
私の言葉に「はい。はい」と言って別の車両に行った。
そしたら斜め向かいに座っていた年輩の女性が私の顔を見てにっこりわらった。たぶんこの女性もするどい視線で睨んでくれたのだろう。
お祖母ちゃんみたいな年輩の視線そして男性たちの視線にこれから電車の中で化粧しないように願った。私は年輩の女性に「朝から大きい声をだしてすみません」といったらはっきりと「いいえ」と応えて下さった。
皆不愉快な気持ちになっていても化粧する女性に我慢している。何をするかわからない若い人に恐れをなしている。
こんな心理状態をいいことにして何も言わなかったら電車の中で化粧してもいいんだと思っている。近くに座っていた若い女性たち、年輩の女性の「いいえ」におそらく化粧をしょうと思っていてもこれでやめたと思っている。
このごろは少しずつ電車の中の化粧はマナー違反とマスコミでも取り上げてくれるようになったのでトイレで化粧している女性が多くなった。
これでいいと思っている。本来は化粧というものは自宅でして身だしなみを整えてしてくるものである。それが出来ていない現在の日本の家庭事情、作法はまったく知らないで多くの女性たちは大人になっていく。

「マナー教室」というものを各自治体の市民講座で無料講習を実施してこんなことも地域から広めていかなければならない。また講師たちも日本社会の秩序の建て直しに講師料は無料で指導してもらいたい。
今、奈良県では「もてなしの心」のグループができている。会員150余人だというが講師たちがボランテイアでもてなしの心の指導にあたっているという。
しかし一般市民まで浸透していない。市民便りや県民便りに講師の得意分野を登場させて紹介してこの講座は何月何日までここで実施しているので参加者を募っているというものを浸透させていくことで「もてなしの心」が奈良県に浸透していくだろう。専門家だけあつまって情報を発信しているのは自分たちの自己満足にしかすぎない。地方紙も営業的な記事にはならないが地域のもてなしを重要にするならこの人たちを一人一人登場させて地方紙が率先して講座教室を募っていく。地方紙にも無料配布されている新聞にも。というのは忙しくしているものは広告と一緒に入ってくる無料新聞はまったく目を通さないでそのまますっぽりと広告と一緒に整理する袋に入れている。
やはり地方紙の役割も大きい。また5代紙にしても地方版が協力してそんなコーナーも設けていく必要があるだろう。
古代史と歩む奈良、奈良の人のもてなしは古代史からあったはずだ。学者も原稿料もボランテイアにして記述していくことで奈良にもてなしの心が生まれてくる。正倉院展にしても普段は大事な宝物と思っているが正倉院展開催中は市民の足は乱れ仕事にも生活にも悪影響している。この開催期間中は宝物はただのガラクタに見えてくる。
ガラクタに見えないようにもうすこし奈良県民、市民に浸透するようなものを考えてもらいたい。まだまだ自己満足の域である。
電車の中の化粧から「もてなし」まで発展してしまった。
共稼ぎも多く自宅で化粧できない女性のためにどこかに化粧空間を作ることで化粧は電車の中ですることはよくないと若い人たちにようやく納得してもらうことになって電車の中の化粧も悪いと思っていくことになる。そしてここに飲食コーナーも作って長居には厳重注意をすることも視野にいれて作ってもらいたいものである。