つい数日前までご一緒でしたのでまだ信じられませんが、やっと昨日から公に報道され始め、少しずつ受け入れられるようになってきました。
ここ数年、斎藤さんとは何度も演奏を共にし、プライベートでも親しくさせて頂いておりました。
つい数日前も人形町で…、いつもの様にうちわ片手に短パン姿でお出迎え。
満面の笑顔で「またね~」って普通に手を振ってお別れしたのが最後だったなんて…。
人形町の駅の階段は急だからって、いつも私を気遣いながら改札まで送って下さいました。
鰻、お鮨、お肉、大好きでしたね。
私が嫌がるのを承知で、わざとピクピクしている魚の活き造りの動画を何度も送ってきましたね。
「ほら~ 美味しそうでしょ♡ ふ ふ ふ」って(怒)
何度も高崎に足を運んで下さいました。
虹色で煌びやかな音色、繊細かつ優美なピアニッシモ、そしてダイナミックな演奏は多くの観客の心を魅了し、”真”の音楽、芸術を知らしめてくださいました。
もちろんお茶目なトークも。
≪ファリャ作曲 火祭りの踊り/Danza ritual del fuego ≫
もう演奏できないんだな…「慕情」とか。
もう聞けないんだな… 本番直前の楽屋から聞こえてくる爆音のイビキも。(母と毎回苦笑い)
舞台袖でもギャグの連発、でもステージに上がればしっかりと支えて下さり、ぐいぐい引っ張り上げてくださる。
「山田さんの好きなように歌ってね。」とは言っても、いつの間にか斎藤ワールド…。
とても気持ち良かった。
調律師には特に厳しかった… リハーサル開始時は特にヒヤヒヤ(汗)
気に入らないと直ぐに分かる、そして一瞬で会場の空気が一変する。
もう行けないんだな… 玄関口には小さな猫ちゃんの置物が綺麗にに並べられていました。
斎藤さんのレッスンルームはハイテクな防音装備、残響まで調節できるので、まるでホールで演奏しているかのようでした。
壁には女性の裸体の絵画が並び、唯一裸体ではないのはクリムトの「接吻」
ピアノの右横には裸体の銅像
壁一面に陳列されたCD、そして楽譜はどうなってしまうのだろう…
最高のステージだったな…
最高の瞬間、まだまだ色々なことを学ばせて頂きたかったです。
でも、まだいらっしゃいますね、多くの人々の心の中に。
また、ご一緒できますね。