アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

お宝発掘作業中

2011-05-19 | アジア映画全般

先週に引き続き、今週末も段ボールと格闘する日々です。すでに軍手は1組目に穴が開いて廃棄、2組目を酷使しています。

今日はやっと単行本の整理を終えて、インドの映画雑誌にたどり着きました。インドの「キネマ旬報」こと「Filmfare」誌を25年分ぐらい整理したのですが、今度の書架は表面のツルツル度数が以前のものに倍加して高く、雑誌を立てて置いたかと思うと、ツルッ、バターン、の繰り返し。ブックエンドも一緒に滑っていってしまうので、手に負えません。でも、前の書架のように雑誌を置いたら重みでたわむ、ということもなく、その点は安心です。

棚のツルツル以外にも、悩みはいっぱい。今度の書架になって全体として棚面積が減ったため、いろんな資料を処分しないといけないのです。特に映画雑誌は、インドに行くたびに手当たり次第に買っていたので、各種雑誌がバラバラと存在していて合計するとものすごい数に。さーて、どう取捨選択するか、頭が痛いです。インドの政権が変わった1980年代初め、その隙をうかがったかのようにヌードを載せている映画雑誌もあり、これも時代の証人だよなあ、と思うと捨てられません.....。どうも元の木阿弥になりそうな予感がします。

インドの各言語の歌の本も、結局整理できずに全部棚に戻しました。たとえば、ヒンディー語のものならこんな本があります。

 

一番左が、インド最高の女性歌手ラター・マンゲーシュカルの歌集です。「ラターの忘れられない歌の数々」というタイトルがついています。こういう本がラターのものだけでも何十冊と出ていますし、ほかにもラターの妹アーシャー・ボースレー、男性歌手ではムケーシュ、ムハンマド・ラフィー、キショール・クマールというこの5人に関しては、歌集がいーっぱい出ています。

真ん中の歌集は、「1977年の人気映画の歌」つまり「1977年ヒット映画音楽」です。表紙の写真は上に挙げた5人の歌手で、右のラターから時計回りに、キショール、ラフィー、アーシャー、ムケーシュとなります。こういう年ごとのヒット歌集、あるいは「ヒット曲集」というようなタイトルの歌集もゴマンとあります。

一番右は、「映画の愛国歌と宗教歌」という歌集。こういう風にジャンル別の歌を集めた歌集もあります。「映画の悲しい歌」「恋の歌集」「映画の中のカッワーリー」「ガザル集」とかですが、こういった歌集から好きなジャンルの歌を探すこともできて便利です。表紙写真は、真ん中がアミターブ・バッチャン、左がシャトルグナ・シンハー、右の子供はマノージュ・クマールの息子、クナール・ゴースワミーです。この坊やは、父マノージュ・クマールの監督・主演作でバリバリの愛国映画『革命』 (1981/原題:Kranti)に出たので、それで登場となったようです。

上の3冊は新書版サイズなのですが、1990年代以降は新書版サイズと共に、小型本サイズの歌の本も人気でした。

左は「映画の歌」、右は「ヒット映画の歌」ですが、大体年数冊のサイクルで出ていたようです。こういう本は大きな駅の売店とか、道ばたの新聞スタンドとかでよく売っていたので、見つけたら買っていました。左のシャー・ルク・カーンが表紙の本には、『何かが起きてる』 (1998)等16作品の歌の歌詞と、それからインド・ポップスの歌詞が5曲入っています。ソーヌー・ニガムの曲などですが、「へえ、ポップスも人気になってきたんだ~」と驚きました。右のアーミル・カーンが表紙の本には、『ラガーン』 (2001)など19作品の歌の歌詞が収録されています。上の2冊はいずれも10ルピー(現在のレートでは約20円)でした。

タミル語の本もあります。皆さんの大好きなラジニカーントに登場してもらいましょう。

値札の「RM2.00」というのは2リンギットのことで、実はこの2冊はクアラルンプルのインド人街の店で買ったのでした。1990年代半ばだったので、当時のレートで100円ぐらいでしょうか。インドの道ばたのスタンドでも買ったことがあるのですが、KLのお店の物は状態が良く、まとめて10冊ぐらい買った記憶があります。ラジニの歌集のほか、他の人気スターの主演作を集めたものや、ヒット曲集、あるいは作曲家イライヤラージャやA.R.ラフマーンの曲の歌集など、タミル語でもいろんな歌集が出ています。

あと、こんな歌集というか、歌詞カードもあります。

紙質も印刷も悪いのですが、この映画の歌詞だけがほしい、という人にはピッタリ。1枚1ルピーです。これはおわかりのように『チャンドラムキ 踊る!アメリカ帰りのゴーストバスター』 (2005)のものです。「♪デヴダ・デヴダ~」のシーンが表紙ですね。歌いたい方は、こちらのラジニ・ファンサイトでどうぞ。

こんな風に歌の本を集めているのは、字幕翻訳の時に役に立つからです。今では歌詞はインターネットで検索でき、中にはローマナイズだけでなくヒンディー語文字が出ているサイトもあったりしてすごく便利なのですが、それでも原語で書かれた歌詞が手元にあると助けになることが多いのです。そんなわけで今年もムンバイで探したものの、どうやらもう新しい号は出版されていないらしく、手に入ったのはマラーティー語の歌の本だけ。 我が家の歌の本コレクションが、いつかお宝になるかも。

というわけで、段ボール箱からお宝を取り出す作業が、あと数日続きそうです。ふう~~~~~。

 

 


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