本日は何と、シャー・ルク・カーン主演作『Raees(ライース)』を見ました。その前に見たのが、中国映画の『引爆者/Explosion』と「台湾短打A」という短編集で、短編は『謎絲』『我親愛的父親』『海星女孩』の3本でした。
『引爆者/Explosion』は段奕宏(ドアン・イーホン)、王景春、成泰燊、余男らが出演している、中国製サスペンス映画。『白鹿原』(2011)で名を成した段奕宏、初めて画面で見ましたが、地味な40男というかおっさん臭い人というか...。私は張涵予で間に合ってます、とか脳内で思ったりしてしまいましたが、このドアン・イーホン、今年のTIFFでコンペに出ていた『迫り来る嵐』にも出演していて、見事最優秀男優賞を獲得しています。残念ながら、『迫り来る嵐』はTIFFでは見られずじまい。さらに、TIFF協賛の中国映画週間でも『潜入捜査』と『記憶の中の殺人者』が上映されていたのにこちらも未見。やっとお初にお目に掛かったのでした。
舞台は地方の炭鉱。ヤクザの李毅が社長をしているこの炭鉱で、趙旭東(ドアン・イーホン)はハッパ(ダイナマイト)専門の炭鉱夫をしています。ところが、ある時仕掛けたハッパが予想以上の威力を見せて、坑内で退避していた旭東らに炎が襲いかかります。旭東は負傷だけで助かったものの、仲間の4人が命を落としました。李社長は怒り狂いますが、自分の仕掛けたハッパには自信を持っていた旭東は、何かが混入されたたに違いないと、自分で捜査を始めます。そんな彼を心配する、食堂を経営する恋人の䔥紅(余男)と、警察官の徐峰(王景春)。やがて、安全主任が飲料水の袋にガソリンを入れていたことがわかり、李社長は彼をリンチで殺してしまいますが、その罪は旭東になすりつけられてしまいます。そのリンチの現場を遠くから撮影していたのが、冷酷な程飛社長(成泰燊)の手先の男。そんな力関係の中で、旭東は真実に辿り着きますが....。
重厚なサスペンス映画で、その合間合間に美しい余男が登場して...という、うまい作りでしたが、くどいところもあって、少ししんどい作品でした。サスペンスの謎解きも、もう少々簡単で印象的な手法の方が、こちらを引き込んでくれるのに。監督は常征という人で、こういうヘビーな作品は初めてのようです。予告編を付けておきます。
Explosion (引爆者, 2017) Yu Nan action thriller trailer
短編集の方は、女児の長い髪の毛にまつわる記憶をホラー仕立てにした『謎絲』、母親が急死して認知症の症状が出始めた父親に対する対処と感情を、売れない俳優である主人公の目で描いた『我親愛的父親』、障がいのある若い女性のモノローグで構成された『海星女孩』の3本でした。この日は終了後にそれぞれの監督と出演者が登壇し、Q&Aがありました。最初は『海星女孩』の監督朱詩倩と出演の女性です。
監督が「障がいがあるといっても、1人1人本当に違うんです」と語っていたのが印象的でした。出演者の女性は、ライトがまぶしくて帽子を出してかぶったり、会場を歩き回ったりと、じっとしていられない様子でしたが、Q&Aでは「時間が5分しかないので、ご質問にはこれだけ答えます」とすごくシャープな発言をして会場を沸かせたりと、なかなかチャーミングな人でした。
(続きは後日アップします。明日はちょっと遠出なので、まずは前編レポートですみません。最初にアップした時は、漢字変換もたくさん間違えていて申し訳ありませんでした。ブログへの書き込みがちょっと変なことになる--確定のEnterを叩くと、画面が一挙に上にずれてしまう--時があって、昨夜もそれにひっかかりまして...。少し前からですが、原因が分からず困っています。何ともない時もあるのですが、半分ぐらいそうなってしまって、別の場所で下書きしてからアップしないと、昨夜のようなことになるのです)