アジア映画巡礼

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<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024>でインド映画『連れ去り児(ご)』2冠獲得!

2024-07-21 | インド映画

この間からいろいろお知らせしている<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024>、本日が最終日で、各賞が授与されました。その結果は次の通りです。下写真は、オープニング時の大野埼玉県知事のご挨拶。

 

【国際コンペティション部門】
最優秀作品賞(グランプリ): 『日曜日』
 監督:ショキール・コリコヴ/ウズベキスタン/英題: SUNDAY(写真右はウズベク語の通訳の方)

 

監督賞: 『連れ去り児(ご)』
 監督:カラン・テージパル/インド/原題: Stolen

  

審査員特別賞: 『嬉々な生活』
 監督:谷口慈彦/日本/英題: Happy life

 

観客賞(国際部門): 『連れ去り児(ご)』
 監督:カラン・テージパル/インド/原題: Stolen

 

【国内コンペティション部門】
長編部門/優秀作品賞: 『折にふれて』
 監督:村田陽奈/日本/英題:The Midnight Sun

 

長編部門/観客賞: 『雨花蓮歌』
 監督:朴正一/日本/英題:Poems of Flower Rain

 

短編部門/優秀作品賞: 『はなとこと』 
 監督:田之上裕美/日本/英題:Hana and Koto

 

短編部門/観客賞: 『立てば転ぶ』 
 監督:細井じゅん/日本/英題:Stand Up and Roll

 

【SKIPシティアワード】
『嬉々な生活』 
 監督:谷口慈彦/日本/英題: Happy life

   

 

受賞セレモニーではいろいろ感銘を受けることがあったのですが、その一つに国内コンペティションの審査委員長横浜聡子監督と、国際コンペティションの審査委員長白石和彌監督の、実に丁寧で詳しい講評があったことを書いておきたいと思います。両委員長とも、今回の受賞作品を中心に各候補作の様々な面について言及し、これは受賞しなかった監督たちも心が満たされたのではないかと思います。特に横浜監督は、メモ帳まで用意して受賞作以外の作品の評価点を挙げ、これらの作品の監督たちは賞をもらった以上に嬉しかったのではないかと思いました。他の審査員、国際コンペでは配給会社アスミック・エースの荒木美也子さん、同じく配給会社ムヴィオラの武井みゆきさん、国内コンペでは俳優の川瀬陽太さんにインドネシアの映画プロデューサーでエドウィン監督作品のプロデュースで知られるメイスク・タウリシアさんも、暖かい講評の言葉で受賞者を励ましておられて、とても気持ちのいい授賞式でした。下は白石監督と横浜監督です。

そして最後に皆さんで記念撮影。まずは受賞者の皆さんです。

そうそう、最初に埼玉県の大野知事の写真を出しましたが、川口市の奥ノ木市長らお偉いさん方が皆授賞式では、受賞者のコール係やプレゼンターという役割を果たし、何度も登壇なさって大活躍でした。とはいえ、お飾りのお偉いさん、という感じではなく、この映画祭の意義をしっかりと把握しておられて、ご挨拶の中にも川口市は外国籍の住人が一番多い地方都市だ、というお話や、埼玉在住のクルド人のことが問題にされたりするが、お互いに理解しあうためには今回上映されたハサン・デミルタシュ監督のトルコのクルド人を描いた映画『別れ』のような作品をみんなに見てもらうことが大切だ、という言及があったりと、これぞ地域に根ざした映画祭だ、と思わせられる点が多々ありました。下写真の後列に並んでいらっしゃるので、埼玉県民の方や川口市民の方は特によくご覧になっておいて下さいね。

なお、受賞者の皆さんがもらったトロフィーは、鋳物の街川口らしく鋳物で作られたもので、結構重いのだそうです。2つ持っていたカラン・テージパル監督に、グランプリのショキール・コリコヴ監督が、「2つだと重いだろ?」と同情?したりしていました。このお二人、実はどちらも、日本の映画コーディネーター旦匡子さんと仲がいいということがわかって、すっかり意気投合していました。カラン・テージパル監督は、『連れ去り児(ご)』を見に来て下さった日本の観客の皆さんに、とても感謝している、とのことでした。おかげで観客賞が取れたことはもちろんですが、Q&Aでの鋭い、しかもたくさんの質問、終了後に感想を言ってきて下さる方など、日本のインド映画ファンの熱い心に触れてとても嬉しかった、とのことです。あとは、『連れ去り児(ご)』の日本公開が実現するよう、祈っていて下さいね。

上右は、カラン・テージパル監督のアテンドをして下さったスタッフの方(字幕翻訳家志望とか)、そして下でショキール・コリコヴ監督と話しているのは、英語が抜群にできるのでカラン・テージパル監督をいろいろ助けて下さったプログラミング・ディレクターの方です。スタッフの皆々様、いろいろお世話になりましてありがとうございました!


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