デリーはムンバイと並んで、最初の旅、1975年12月~1976年1月の第1回インド旅行時に訪れた街なので、来るたびにその頃のことを思い出します。あれからもう48年、その間にも何度も訪れ、一時結婚していた相手がデリーに赴任していたりしたので、ディフェンス・コロニーという昔ながらの住宅街で主婦業をちょっとやったこともあります。あの時のサーバント、シャーム・シンさんは元気でやっているかなあ。その後も調査に来てネルー大の授業に入れてもらったり、外務省関連の団体主催の日印合同研究会で発表したり(初めてで最後の英語発表。ちと情けない...)、デリーは他の町とは違う思い出をいろいろ作ってくれています。(下は南デリーにある遺跡クトゥブ・ミーナール。手前の金網にピントが合ってしまった...)
そんな中、ここ10数年、と思っていたらもう20年になる絆が、かつてNHK文化センター青山教室で半年間だけヒンディー語を教えた時の教え子2人、下の写真の後藤さんと岡田さんとのご縁です。
この時は、現在は亜細亜大学教授の小磯千尋さんが講座を担当していたのですが、妊娠によって続けられなくなったため、急遽産休交代要員として私にお声がかかったのでした。私は離婚直後で仕事もなかっため、とってもありがたく、毎回喜んでサリーを着ては授業にいそしんだのですが、今日聞いてみたら小磯先生はかなりガチの教え方で、ヒンディー語版「ラーマーヤナ」を読んで訳すとか、正統派の授業がなされていたようです。そこへもってきて「インド映画は楽しいのよ~♫」という講師が現れたのですから、生徒さんたちも面食らったと思います。ま、でも女性ばかりのクラス(7人か8人いらしたと思います)は全員すごく熱心で、皆さん無事に修了し、その後もインドと関わる人がたくさん出ました。その中で後藤さんと岡田さんは、2、3年して勤務先をやめてデリーに留学、下宿住まいで水やら大家さんやらに苦労しながら語学学校を修了したのち、お二人で起業して現在は日本食のサプライヤーをやっています。起業後はこちらが行く度にお世話になり、電話のSIMカードを用意してもらったり、毎回ご馳走してもらったり(元生徒にたかったらあかんがな~、ですが)と、デリーに行くたびに嬉しい再会をくり返している仲です。
今日はまず、近頃インドを席巻しているという韓国文化の話を聞いて、韓国文化院(ハングク・ムヌァorムンファウォン/한국문화원)まで連れて行ってもらいました。立派な建物を丸ごと借り上げて、半地下のスペースではセミナーのような準備が進行中。中二階はテコンドー教室とカフェがあって、カフェは誰でも入れるそうです。私たちも入って柚子茶(ユジャチャ/유자차)をいただきました。玄関ロビーには伝統絵画と見せかけて最新のCGアートをほどこした壁絵が存在。お金をかけてますねー。
この日も若いインド人男女が続々と詰めかけて、入り口にある受付で次々と入館手続きをしていました。こんなにすごい人気とは!
一方日本の国際交流基金の事務所は、メトロのムールチャンド駅からすぐのビルから撤収し、どうももっとお家賃の安い場所に移ったらしいです。あかん、韓国にだいぶ差をつけられてるがな! 基金のスタッフの皆さんにも以前いろいろお世話になったので、応援したいところですが、今の日本経済ではちょっと大変そうですね。
で、そこからランチに連れて行ってもらったのは、クトゥブ・ミーナールのすぐそばのタイ料店Thai High。とても豪華な造りになっているお店で、うっかり写真を撮らなかったのが残念。エレベーター(これもインド式というか旧式の蛇腹扉エレベーター)を降りると、タイの古い家を思わせるような階段が上に続き、屋上に屋外と屋内の客席があります。屋内席は、上写真のように豪華にディスプレイしてありました。結構席数が多いのに、夜は満席になるのだとか。今日はランチだったので誰もおらず、我々の貸し切り状態でした。
お料理の値段は日本のちゃんとしたタイ料理店並み。上はお豆腐料理とあったので頼んでみたのですが、パニールを薄めに切って揚げてあり、それに濃い味のソースがからめてあって、少々固いけどとてもおいしかったです。ピンボケ写真ですみません。あとのお料理はヤム・ウンセン(春雨サラダ)とパッタイ(タイ風焼きそば)で、パッタイの方はなかなかの味。おいしくいただいて、最後のデザートにはココナツアイスをいただきましたが、いつも日本で食べるタイ製ココナツアイスよりもココナツ味が濃くて、非常においしかったです。日本に出店してほしいなあ。おまけに4スクープも盛ってあって、サービス満点。昨日に続き、アイスクリーム巡礼みたいな格好になりました。後藤さん、岡田さん、ご馳走様でした❣
その後、後藤さんのお子さんりあちゃんを幼稚園までお迎えに行くのにも同行させてもらい、かわいいりあちゃんにご対面。5年前に来た時はまだ小さくて、ちょうど「いやいや時代」が始まったところでもあったのですが、今回はきちんとご挨拶もしてくれて、とっても嬉しかったです。パパはボリビアの人で、現在はニューデリーのボリビア大使館勤務。りあちゃんも将来国際的に活躍する女性になってくれそうですが、この可愛さ、日本だとたちまちCFに起用されそうですね。下の写真はホテルまで送ってきてくれた時の1枚。本当にありがとう、岡田さん、後藤さん、りあちゃん
というわけで、デリーでもかなり充実した時間を過ごしています。残念なのは、デリーに着いたら見ようと思っていた映画『12th Fail(12年生落第)』が劇場のリストから消えていたこと。ムンバイで調べたときは、ノイダかグルガオンのシネコンでやっている、と出ていたのに(涙)。みんなが褒めるヴィドゥ・ヴィノード・チョープラー監督のこの作品、チェンナイでも上映終了みたいで、あとはムンバイのマーラードにある2館のみ。私がムンバイに戻るまで、消えないでいてね。OTTもネトフリなら日本に帰っても見られますが、他は見られないので祈る思いです...。
<追加>
りあちゃんママから送られてきた、かわいいショットを1枚追加。すくすくと大きくなってね!