1月31日にあせってアップした記事「大阪アジアン映画祭2011でインド映画2本上映」ですが、落ち着いて読み返したらいろいろ不備が。というわけで、訂正や加筆の第2報です。なお、あの時の出演者名表記やコメントは、私自身が書いたものでしたので、今回公式サイトのものに差し替えました。
「大阪アジアン映画祭2011」
3月6日(日)~13日(日) 公式サイト
[特別招待部門]クロージング作品
『カイト』 (2010/インド・メキシコ・アメリカ/128分/原題:Kites)
3月13日(日)18:30~(クロージング・セレモニー開始時間) @ABCホール
監督:アヌラーグ・バス
主演:リティック・ローシャン、バーバラ・モリ、カングナ・ラナウト、カビール・ベディー、ニック・ブラウン、ユーリ・スーリー
アメリカ、ラスベガス。金目当てに結婚するも夫の暴力に嫌気がさしたメキシコ人女性と、お気軽な人生を求めて金満カジノオーナーの娘と婚約したインド人ダンス教師が、運命的に出会い恋に落ちる。ふたりの相手がそのことを知ったことから、国境を越えてメキシコへ、ふたりの逃避行は始まった!
メキシコの雄大な砂漠を背景に繰り広げられるアクションも必見のラブロマンス。インドの超人気スター、リティック・ローシャンと、日本人の血も引くメキシコ人女優バーバラ・モリが主演。監督は、韓国を舞台に狂おしい恋愛を描いた『Gangster』(06年)のアヌラーグ・バス。昨年のインド映画界が生み出した最大級のエンタテインメント野心作!
(以上、公式サイト該当ページより)
<松岡より追加>
予告編はこちら。
『カイト』の言語は、英語、ヒンディー語、スペイン語が入り交じっています。予告編で主人公がメキシコ人の彼女に教えているヒンディー語「マイン・ウッルー・キー・パッティー・フーン」の意味は、「私はマヌケです」....コラコラ。なお、これは女性形ですので、男性に対して「このどアホ!」とののしる時は「ウッルー・ケー・パッテー!」と言いましょう。その後に袋だたきにあっても、私は責任は取りませんので念のため。
『カイト』は大スクリーンで見ると魅力&迫力倍増。次に紹介する『彼が23歳だった時』とセットで、ぜひ大阪へGO!
[コンペティション部門]
『彼が23歳だった時』 (2010/インド/113分/原題:When He Was 23)
3月10日(木)11:00~ @シネ・ヌーヴォ
3月11日(金)13:30~ @シネ・ヌーヴォ
3月12日(土)16:05~ @ABCホール
監督:アタヌ・ゴーシュ
主演:ジシュー・セーングプタ、パオリ・ダム、インドラ二・ハルダー
幼い頃、祖父から芸術家になると予言されながらも、医師の道を歩み始めた青年の物語。祖父の言葉に影響を受けながらも、何が彼の人生を左右させたのか……。それは23歳の時に起った4人の女性との48時間にあった。人生を決定付けたある濃密な時間を、インドの大自然を背景に描く新鋭アタヌ・ゴーシュの長編2作。人生を知る旅への誘い。
(以上、公式サイト該当ページより)
<松岡より追加>
予告編はこちら。
この映画は言語がベンガル語になります。ベンガル語の原題は「Takhan Teish」(トコン・テイシュ/あの時は23歳)。以前のブログ記事で、「監督アタヌ・ゴーシュAtanu Ghosh(ベンガル語読みだと”オトヌ・ゴーシュ”?)」と書いたように、ベンガル語はローマ字表記と実際の音が違っているものがあるのです。一番顕著なのは、短母音「a」を「オ」と発音することで、そのため監督の名前や原題のカタカナ表記がローマ字表記とは違ってきています。
現在スタッフ・キャストの名前はヒンディー語発音での表記になっているようですが(「ハールダール/ハルダル」の最後の「r」が落ちて「ー」になっているのは英語読み?)、できればベンガル語発音での表記の方がいいのでは、と思います。大阪アジアン映画祭事務局の方、ぜひベンガル語の専門家(関西にもたくさんおられます)にカタカナ表記を確認してもらって下さいね。字幕をお作りになる時も、ご留意下さいませ。
ベンガル語原題の「Takhan Teish」で検索すると、英語記事ですがいろいろ出てきました。監督インタビューに、キャラクター紹介、そして映画評を発見。スチールが多用されていますので、のぞいて見て下さい。
ゴーシュ監督は、長編第1作『オンシュマンの映画』 (2009/原題:Angshmaner Chhobi/Wiki参照)でケーララ国際映画祭のアラヴィンダン賞などを受賞しています。『彼が23歳だった時』も、大いに期待できそうですね。
その他のアジア映画上映作品は公式サイトを見ていただければと思いますが、一目でわからなくちゃイヤ!という方は、もにかるさんのブログ「HongKong Addict Blog」へ。1月31日の記事に、とてもきれいに整理したものが載っています。もにかるさんのブログはいつも情報が迅速なので、私も毎日チェーック! ご本人のようにフットワークがいいブログです。
今回は画像がないので(ブログに画像をどこまで使っていいのか、ブログ1年生はまだわからないことばかり。以前にアップした画像が消えるというトラブルもあり、オロオロの真っ最中。諸先輩方、機会があったらいろいろ教えて下さい)、ちょっとおまけ。
<『鯨とり』 1988年日本公開時のチラシ>
大阪アジアン映画祭2011では、1月31日のコメントに書いたように、[特集企画]で「韓国映画傑作選」も上映されます。これは「『ハウスメイド』公開記念特別上映」と銘打ってあり、次の2作品が上映される予定です。ストーリーや上映予定等は公式サイトの該当ページでどうぞ。
『下女』 (1960/韓国/108分/原題:The Housemaid ハニョ/提供:国際交流基金)
監督:キム・ギヨン
出演:キム・ジンギュ、チェ・ジュンニョ、イ・ウンシム
『鯨とり』 (1984/韓国/112分/原題:Whale Hunter コレサニャン/提供:太秦、アジア映画社)
監督:ぺ・チャンホ
出演:アン・ソンギ、キム・スチョル、イ・ミスク、イ・テグン
公式サイトによると、『鯨とり』はこのあと23年ぶりにリバイバル上映されるのだとか。それで懐かしくなって、昔のチラシを取り出したのでした。
昔見た時は、冒頭のキム・スチョルが貧弱な体をさらすところから一挙に引き込まれ、アン・ソンギの登場で面白さ沸騰。アン・ソンギが物乞いをして踊る場面とか、忘れられないシーンがいくつもあります。イ・テグン(李大根と書きますが、大根役者ではありません)のワル役にびっくりしたり、可憐なイ・ミスクを憶えたのもこの映画でした。イ・ミスクは後年、『情事』 (1998)でイ・ジョンジェ様と不倫してる姿で再会してびっくりしましたが、その後ペ・ヨンジュンの『スキャンダル』 (2003)でも堂々の悪女ぶりを見せたりと、最近も活躍中で嬉しい限りです。
この画像では見えないと思いますが、このチラシの上部には小さく原題「コレサニャン」が書かれています。多分この単語が、私が初めて憶えた韓国語のはず。そういう意味でも、この映画は私にとって思い出深い作品です。大阪上映においでになれない皆様も、公開されたらぜひ見て下さいね。
なお、前にコメントで書いたように、キム・ギヨン監督版『下女』にはアン・ソンギが子役で出演しています。というわけで、こちらの企画はアン・ソンギ成長前・成長後(笑)の2本立て。アン・ソンギのファンの皆様も大阪へGO!