アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『我的名字叫可汗』

2011-05-31 | インド映画

先日韓国で公開された『マイ・ネーム・イズ・ハーン』(2010)ですが、何と台湾でも公開中です。中国語版タイトルは『我的名字叫可汗』、なーるほど、「ハーン」は「可汗」になりましたか。

『我的名字叫可汗』は5月27日から公開が始まったばかりで、Yahoo!の紹介サイトを見てみると、期待度&評価共になかなか高得点です(『カンフー・パンダ2』に期待度は勝ってるがな~)。台湾では数は多くありませんがインド映画が紹介されており、同じシャー・ルク・カーン主演の『デーウダース』 (2002/原題:Devdas)はこんな台湾版DVDになってリリースされています。DVDカヴァーの両側の写真を付けておきます。

ほぼ直訳の『マイ・ネーム・イズ・ハーン』に比べ、『デーウダース』は『寶莱塢生死戀(ボリウッドの生死を賭けた恋)』と、映画のイメージから来るタイトルになっているのが面白いですね。

ところで、監督のカラン・ジョーハルやシャー・ルク、そしてカージョルの名前の漢字表記と、その枕詞というか、紹介のキャッチコピーに使われた映画題名は次のようになっています。

導演(監督):《永不説再見》卡倫喬哈爾(Karan Johar)

演員(俳優):《寶莱塢之麻吉大明星》沙魯克汗(Shahrukh Khan)、《為愛毀滅》卡約兒烏根(Kajol Devgan)

『永不説再見』は『さよならは言わないで』 (2006)ですね。また、『為愛毀滅』は『消滅』 (2006/原題:Fanaa)です。こういう風に中国語題名がわかっていて、それがどのインド映画にあたるかわからない時は、中国のYahoo!のサイトに題名を入れて検索すると、映画の画像が出てきて原題が探し出せます。

は~い、それでは、シャー・ルクの頭に付いている『寶莱塢之麻吉大明星』はどの映画でしょう? 「ボリウッドの大スター」だから、きっと『オーム・シャンティ・オーム』 (2007)だな、ですか? ブッブッー! 残念でした、『ビッルー』 (2009/原題:Billu)です。ラジニカーントの『クセーラン』 (2008)のヒンディー語リメイクですね。実は私も、『ビッルー』とは思いませんでした。でも、ちゃんと台湾でDVDも発売されているんですよ。あなどるべからず、台湾、ですね。

それから、「麻吉(マージー)」という単語も聞き慣れない単語だったので、「マジ」って、まさか日本語の「マジ」が入ったんじゃないよね、と思いつつググってみると、英語の「match」が語源だとかで、「マッチする」、そこから転じて「気の合う仲間、友人」という意味にもなるんだそうです(こちらのブログの説明が、簡潔でわかりやすいです)。『ビッルー』は村の理髪師のビッルー(イルファーン・カーン)が、幼なじみで今は大スターのサーヒル・カーン(シャー・ルク・カーン)が村に撮影のためやって来るというので、名乗り出るべきか否か大いに悩む、というお話でした。というわけで、「ボリウッドの友だち大スター」というタイトルになったようです。

さて、 『我的名字叫可汗』、台湾の観客の反応はどうなんでしょうねー。私の定宿から近い西門町の真善美劇院で、台湾の皆さんと一緒に見てみたいものです。

 【お詫び】(2011.6.2)

ここ2日間にこの記事をご覧になった皆様、ごめんなさい! 台湾での公開題名が間違っていました。これまで『我的名字叫汗』と書いてきたのですが、『我的名字叫汗』が正しい題名でした。お詫びします。というわけで、記事を上記のように訂正しました。風邪の熱が残っていたのか、老眼が進んでいるのか、いずれにせよ、平あやまり~;;;;;です。

 


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ラジニSirシンガポールに | トップ | 蘇る80年代韓国映画 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
インドネシアでも上映済み (アハマド)
2011-06-01 15:11:07
台湾や韓国で公開されているのにどうして日本では未公開なんでしょう?21世紀フォックス配給でも、日本では当たらないと判断されたのでしょうか。

インドネシアでは昨年2月に上映済み、つまり本国インドとほとんど時間差はありませんでした。しかも21チェーンで大々的に多くの劇場で公開されてました。インド映画はかかっても劇場は限定されるのが常ですが、『マイ・ネーム・イズ・ハーン』は例外でしたね。ボリウッドスターの中でSRKの知名度と人気がずば抜けているからと思われます。とは言え彼の出演作全てが劇場公開されているわけでもないのですが。ちなみに数ヶ月前ですが『マイ・ネーム・イズ・ハーン』はTV放映もされてました。

私は劇場で見ましたが、ほぼ満員に近く、反応も良かったですね。イスラーム差別という題材もインドネシア人の共感を得られたのだと思います。台湾人や韓国人の反応を是非知りたいですね。

ところで、「ハーン」と「カーン」、どちらが正しいのでしょうか?どちらも正しいのでしょうが、個人的には「カーン」の方が好みです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

インド映画」カテゴリの最新記事