アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『DDLJ』ふたたび(1)

2015-07-06 | インド映画

『DDLJ 勇者は花嫁を奪う』(1995)の字幕が一応できあがりました。一応、というのはこれから関係者の皆様にチェックしていただいて直しを入れないといけないためで、あと1ヶ月後、8月8日(土)に迫った大阪の国立民族学博物館(略称「民博」)での上映のために、まだまだ仕上げ作業が続きます。

実は、この映画の字幕を初めて手がけたのは1998年。今から17年前です。その時のことなどをちょっと思い出しながら、『DDLJ』を今度初めてご覧になる皆様のために、いろんな裏話をお話してみましょう。なお、民博での上映については、こちらのサイトをご覧下さい。

©Yash Raj Films Pvt.Ltd. 

『DDLJ』が初めて日本で上映されたのは、1998年11月3日。渋谷にあった映画館、渋谷パンテオンで開催された東京国際ファンタスティック映画祭(略称「ファンタ」)での上映でした。この時は、提供:インドセンター/配給:インディア・アクション・プラン(株)という形で、『DDLJ-花嫁は僕の胸に-』というタイトルでの上映でした。そして、その時ゲストとして来てくれたのがカージョルだったのです。下の写真のように、清楚な白いパンジャービー・ドレス姿でした。


このころすでにカージョルは年間数本の映画に出演する人気女優になっていたのですが、『DDLJ』の時のままの顔で、ちっともえらぶらない女優さんでした。ちょっとしたインタビューをさせてもらった時も、プレゼントしたお化粧品のセット(試供品みたいなサイズが数種類かわいいポーチに入ったもの)を見て、「嬉しい~。でも悪いわ」と言ったりと、全然女優らしくない人でした。

カージョルの上映前の舞台挨拶では、特に会場に来ていたインド人が大興奮。大いに盛り上がったのを憶えています。カージョルも気軽に客席と言葉を交わし合い、また司会のファンタ名物男小松沢陽一プロデュ-サーとのやり取りにもハキハキと答えて、好印象を残してくれました。映画ももちろん大好評。これは公開が楽しみだ、と思わせられました。

実はファンタでは、この前年、1997年に『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995)が上映されて、ゲストには主演女優のミーナが来日、その時も大いに盛り上がったという実績がありました。『ムトゥ』はファンタの余波をかって1998年に公開され、ファンタの直前まで渋谷のシネマライズでロングランしていたのですから、『ムトゥ』に続いて『DDLJ』も、と誰しもが考えたに違いありません。ところが...。(つづく)

 


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2 コメント

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会場の観客どころか (よしだ まさし)
2015-07-07 12:18:45
うわっ、すごくいいところで「つづく」になってる。
インド映画なら、「INTERMISSHON」と大きな字で出るところでしょうか(笑)

ところで、東京ファンタでのカージョルの上映前の舞台挨拶、「会場に来ていたインド人が大興奮」どころか、ダンスで同じ舞台に上がったインドの方々も大興奮で、舞台の上でカメラを取り出して写真を撮影していたのには笑ってしまいました。
それだけインドの映画スターは“雲の上の人”なんだなと、実感したものです。
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よしだ まさし様 (cinetama)
2015-07-07 14:14:20
早速にコメント、ありがとうございました。

ここのところ、字幕と本の仕事で椅子に座ったダルマさん状態のため、試写にも行けなくてなかなかブログを更新できずすみません。
今度の「『DDLJ』ふたたび」は3回連載となる予定で、今回は「1回目のインターミッション」という感じです(ラージ・カプールの『私はピエロ』みたいですね)。

よしださん、ご記憶いいですねー。
前年のゲストであるミーナはタミル語映画のスターだったので、北のインド人は知らなかった人が多かったのですが、カージョルはおらが大スター。興奮度MAXだったのでしょう。

では、あと2回、バクロもありますのでご期待(?)下さい。
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