いよいよ、「ボリウッド4」の初日、4月20日(土)が迫ってきました。初日のイベントも決定しました。公式サイトによると、堂々の「開会宣言」がなされるようです。
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「日本をインドにしーてしまえ!」初日開会宣言イベント
日時:4月20日(土) 『タイガー 伝説のスパイ』 (10:00の回)上映後
登壇(予定):大槻ケンヂ(『ボリウッド4』応援団長)
チケット料金:通常料金(前売券使用可)
チケット販売:4月20日(土)9:15よりシネマート新宿6Fチケットカウンターにて販売開始
※イベント及び登壇者は予定につき、急遽変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※カメラ及びビデオ撮影(携帯含む)・録音などは固く禁じます。
また、これに伴い4月20日(土)のみ、次の『命ある限り』の上映開始が13:15~と変更になりますのでご注意ください。
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オーケンの宣言、聞きたいです~。雑誌「ぴあ」に連載されていたエッセイ「神菜、頭をよくしてあげよう」が好きで、愛読していた私です。本業ミュージシャンなのに文章も上手いこの方も、「インドとの関係は年期入り」組ですね。『タイガー』を見にいらっしゃる方は、お聞きのがしなく。
その『タイガー』に主演しているのが、言わずと知れたサルマーン・カーン。本作はmaikoさんのブログによると、理想の邦題は「自炊派スパイ危機一髪! 愛の逃避行」だそうで(わはは...)、サルマーン・カーンの役柄は「自炊派スパイ」ということになります。「自炊」と言っても出版物を全部スキャンしてしまう、という方ではなく、包丁握って台所に立つ方でして、絶品のダール(豆のカレー)を作る凄腕スパイというのが今回の役柄です。久しぶりにニューデリーの自宅に戻り、銃を握っていたその手でお鍋を握りしめて、牛乳屋から配達のミルクをもらう、なんていうほほえましいシーンも見られます。
こんな風に最近のサルマーンは、自己矛盾キャラというか、非情で暴力的な警官なのにマザコンで女に弱い(『肝っ玉男[Dabangg]』)、有能な強面ボディガードなのにとってもピュアなナイスガイ(『ボディガード』)、チャラ男なのにめっぽう強い(『準備OK[Ready]』)といった、ギャップを楽しむ役柄を余裕たっぷりに演じて観客を虜にしています。しかも、セリフの言い方が物静かなのに迫力満点という、大人の魅力がこれまたたまりません。
『タイガー』もそれを踏襲していますが、カビール・カーン監督作品だけあって、「お笑い」要素を含みながらも「クール」にぐっと針が振れている、緊張感溢れる作品に仕上がっています。詳しい解説やストーリーはこちらの公式サイトをご覧下さい。
2012 YASH RAJ FILMS PVT. LTD.
「お笑い」の要素は、特に前半のゾヤ(カトリーナ・カイフ)とのやり取りが秀逸です。カトリーナ・カイフは「ボリウッド4」のもう1本の作品『命ある限り』でも主演していますが、どちらかというと『タイガー』の役の方が彼女にぴったり。後半でも、「愛の逃避行」シーンで七変化を見せてくれて、彼女の魅力にくらくらっとする人が続出するものと思われます。
2012 YASH RAJ FILMS PVT. LTD.
そして、何より「クール!」なのが、本作の目玉であるアクションシーン。冒頭の中東の町(イラク北部に設定されていますが、トルコで撮影されたようです)でのジェットコースター的アクション、アイルランドのダブリンでの市電アクション、キューバのハバナ(になってるけど、タイで撮影されたらしいです)でのカー&飛行機アクション等々、見応えのあるアクションシーンが次々と登場します。セリフシーン部分とのバランスもよく、緩急自在の面白さ。二度、三度と見て、アクション構成を分析したくなること請け合いです。
そしてそして、オーラスにやってくるのがこのソング&ダンス・シーン「マーシャーッラー」。絶対、一緒に踊りたくなります。そういえば、このシーンには凝った日本語字幕(by藤井美佳さん)が付いていましたねー。YouTubeのこの画像も何と!1800万回も再生されているぐらいの人気アイテムソング。このシーンだけ、マサラ上映方式というのは無理かしらん。カトリーナの振りは難しいとしても、サルマーンの手の振りを憶えていって、一緒に座席で踊りましょう!
そのサルマーン・カーン、日本では『ミモラ 心のままに』 (1999)でおなじみですね。イタリア人とのハーフの陽気な青年役でした。アイシュワリヤー・ラーイとの美しいソング&ダンス・シーンの数々が、記憶に残っています。下の写真は、「♪太鼓をたたけ」のシーンですね。
Photo by Pradeep Bandekar
あと、日本で映画祭上映された作品の中では、『何かが起きてる』 (1998)と『カランとアルジュン』 (1995)のサルマーンが私は好きです。『カランとアルジュン』のこんなオフスクリーン・ショットがあったので、ご参考までに。左端はシャー・ルク・カーン、その右はマムター・クルカルニーです。サルマーン、この頃はぐっと細身ですね~。
Photo by R. T. Chawla
もっと細かったのが、出世作『私は愛を知った[Maine Pyar Kiya]』 (1989)の頃のサルマーン。左はヒロイン役のバーギャシュリーです。
Rajshri Productions (P) Ltd.
デビューから25年。最近になって、また一段と魅力が増してきたサルマーン・カーンです。『タイガー 伝説のスパイ』で、その魅力を存分に味わってみて下さい。