アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

「ベトナム映画の夕べ~歴史・女性・娯楽~」

2019-04-02 | 東南アジア映画

無事、日本に戻ってきました。日本は寒いですね。でも、寒いせいか花粉症はぶり返さないし(今のところ、かも知れませんが)、桜の開花にも間に合ったので嬉しいです。今、近所の公園の桜を満喫しています。


今回は時差ボケがなかなか解消されないのですが、明日から全面復活する予定です。というのも、明日は標題にした、とっても興味深いイベントがあるからです。送られてきたお知らせを貼り付ける形で、皆様にもお知らせ致しますのでぜひどうぞ。


アジア映画研究会×国際交流基金アジアセンター×ムービー・アクト・プロジェクト Present
ベトナム映画の夕べ~歴史・女性・娯楽~

日時:2019年4月3日(水) 16:00-20:40
会場:アテネ・フランセ文化センター アクセス 
   東京都千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ4F
   JR御茶ノ水・水道橋駅から徒歩7分    
入場:無料(予約不要) 
定員:80名(先着順)

<プログラム>
 レクチャー「ベトナム映画史~南北の歴史から紐解く~」(50分)坂川 直也
 レクチャー「ベトナムアクション映画の興隆~ゴ・タイン・バンを中心に~」(50分)坂川 直也
 鼎談「ベトナム娯楽映画の魅力」(50分)坂川直也×宇田川幸洋×浦川留×夏目深雪
 特別上映 映画『仕立て屋(仮題)』(100分)

[全体概要]
 昨年はベトナム映画祭も開催され、注目を浴びているベトナム映画。トラン・アン・ユンの流れを汲むファン・ダン・ジーなどの若手アート系監督が国際映画祭で注目を浴びていたが、近年はジョニー・グエン&ゴ・タイン・バンのコンビが活躍する超絶アクション、幅広い娯楽作品を作るグエン・クアン・ズンなど、多様性を持った面白さで活況を呈している。今回は、ベトナム映画に造詣の深い坂川直也氏をゲスト講師に迎え、その南北に分かれた複雑な歴史から生まれたベトナム映画の流れ、アクション映画の動向を紐解いてもらう。そして、アクション女優・映画監督・映画製作者といくつもの顔を持ちながらベトナム映画を底上げしているゴ・タイン・バンに注目し、アジア映画・アクション映画に造詣の深い3人のゲストとのベトナム娯楽映画鼎談を経て、ゴ・タイン・バン製作・出演の映画『仕立て屋(仮題)』の上映を行う。ベトナム映画の面白さが、その複雑な歴史とともに、女性のパワーに支えられていることを痛感するだろう。

[レクチャー概要]
 かつて岩波ホールで上映され、日本におけるベトナム映画のイメージを築いた戦争映画『無人の野』(1979)。そして、東京国際映画祭で上映された、『輝ける日々』(2018 『サニー』ベトナム版)。一見関連性の薄い二作ですが、ベトナム戦争末期の南ベトナム(1972年のメコンデルタと1975年以前のダラット)を取り上げた点で共通し、さらに、『無人の野』の脚本家と『輝ける日々』の監督は親子です。これら二作の違いに、ベトナム映画史の幅広さ、面白さが詰まっています。今回、なかなか見えづらいベトナム映画史に関して、南北の歴史を踏まえ、その流れを紐解こうと思っています。加えて、大阪アジアン映画祭で、自身最後のアクション映画主演と位置づける『ハイ・フォン』(2019)が上映されたゴ・タイン・バン(ベロニカ・グゥ)さんを中心に、『映画秘宝EX 激闘!アジアン・アクション映画大進撃』のコラム「ベトナムアクション映画の新潮流(ニューウェイブ)、『The Rebel』以降」から最新作『ハイ・フォン』までのベトナムアクション映画の歩みも、お話できればと考えています。(坂川直也)

[レクチャー登壇者]
講師:坂川直也(さかがわ なおや)
東南アジア地域研究者。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科研究指導認定退学。ベトナムを中心に東南アジアの映画史を研究している。ネットで読める論文には「ベトナム 革命イデオロギーから夢と笑いへ :B級映画都市サイゴンの復活」や「サイゴン新世代がつくる「英雄」たち──現代ベトナムにおけるヒーローアクション映画をめぐって」など。大阪大学非常勤講師。

特別ゲスト:宇田川幸洋(映画評論家)、 浦川留(映画ライター)
モデレーター:夏目深雪(映画批評家/アジア映画研究会)

[特別上映]
『仕立て屋(仮題)』(2017年/100分)
  監督:チャン・ビュー・ロック、グエン・ケイ
  出演:ニン・ズーン・ラン・ゴック ゴ・タイン・バン
1969年のサイゴン。9代続いたアオザイの仕立て屋の娘ニュイは、60年代の新しいファッションに夢中でアオザイを古いと嫌い、母と対立していた。そこから48年後の未来、2017年にタイムスリップしたニュイは、自殺を図ろうとしていた落ちぶれた自分に対面。なんとか店を立て直すべく奔走が始まる。釜山国際映画祭をはじめ、多くの映画祭に招待された。


<プログラム進行>
  15:30 開場
  16:00 開会ご挨拶・当日のご案内
  16:05 レクチャー「ベトナム映画史~南北の歴史から紐解く~」坂川 直也
  16:55 休憩
  17:00 レクチャー「ベトナムアクション映画の興隆~ゴ・タイン・バンを中心に~」坂川 直也
  17:50 休憩
  18:00 鼎談「ベトナム娯楽映画の魅力」坂川直也×宇田川幸洋×浦川留×夏目深雪
  18:50 休憩
  19:00 特別上映 映画『仕立て屋(仮題)』


『仕立て屋(仮題)』は、2018年の大阪アジアン映画祭、アジアフォーカス・福岡国際映画祭(上の画像2枚はその時のものをお借りしました)、ベトナム映画祭でも上映された超人気作品です。予告篇を付けておきますので、大きなスクリーンでご覧になってくださいね。では、会場でお目にかかりましょう!

映画『仕立て屋 サイゴンに生きる』予告編

 


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