2019年まで、毎年カンヌ国際映画祭のあとに「今年も嬉しいカンヌ映画祭のおみやげ」というようなタイトルで、アジア映画の製作本数等の統計を出していたのを憶えておられるでしょうか? 最終の記事が2019年6月19日のこちらの記事で、翌年からはコロナ禍のため、カンヌおみやげを持ってきて下さっていた方も行けなくなってはや3年。ところが先日別の方が、「インド映画の製作本数が知りたい? これでわかるよ」といつもいただいていた小冊子のデータ版を教えて下さったのでした。というわけで、データを書き写してみると...。
インド映画製作本数
2017年 1,813本
2018年 2,446本
2019年 2,524本
2020年 1,238本
2021年 1,818本
あらま! とっくにインド映画の製作本数は2,000本を超えていたのでした。2020年はさすがにコロナ禍の大打撃で製作本数がガタ減りしていますが、昨年は早くも例年の製作本数に近くなり、おそらく今年、2022年は再び2,000本を超えるのでは、と思います。『RRR』と『K.G.F:Chapter 2(コーラル金鉱地域:第2章)』の大ヒットもありましたしね。日本での興行でも最速2億円という興収を打ち立てた『RRR』、公開後もいろいろ新しい動画がアップされていますので、下のメイキングとか、ぜひチェックしてみて下さいね。
インド映画『RRR』超絶アクションの裏側!メイキング映像
そして、インド映画界の他のデータもちょっと付けておくと...
2021年
観客動員数 4億1800万人
スクリーン数 9,423
自国映画占有率 86%
チケット代平均 93.3ルピー(166円)
チケット代は日本の10分の1ですが、通常の年なら動員数が20億人ぐらいになるので、興行収入もすごくなるわけです。ただ、コロナ禍によって映画館離れが進んで、配信やテレビに観客が奪われてしまったので昨年の数字はかなり厳しくなっています。今年はこれが回復していると思われ、おそらく10億人は超えていると思います。来年のカンヌ国際映画祭で出てくるデータを楽しみに、もう1つ『RRR』の映像を見て、楽しい週末をお過ごし下さい。
映画『RRR』最強の肩車
追伸:ところで『RRR』の中国大陸公開はどうなっているのでしょう? 今年はインド公開時の3月頃、一斉に中国メディアが『RRR』を取り上げたと思ったら(例えばこんな記事など)、その後は10月の中国共産党全国大会まで映画界全体が様子見に入ってしまい、ニュースが聞こえてきません。別の、5月の香港での記事では、『雙雄起義』というタイトルまで書いてあったので、てっきり夏休み公開かと思ったのですが。しかし、こんな画像どこから捜してくるんでしょうね。中国の人たちも、ホントに印度電影が大好きみたいです。