タイ映画『ホームステイ ボクと僕の100日間』の紹介を、以前こちらに書きました。そこに書いた「ある作戦がうまくいったら」なんですが、この作戦「バンコク・ミッション」は、配給会社ツインの担当者さんの助けを借りてほぼ成功! 「ミッション・コンプリート!」と行かなかったのは残念ながら、これまでのバンコク訪問(最初に行ったのは何と1976年12月。インドに行く途中でエア・インディア機が故障し、バンコクで降ろされたのでした。それから、3~40回行ったかなあ...)でも行ったことのなかった場所を訪れることができました。すべて『ホームステイ ボクと僕の100日間』のロケ地となった場所です。ツインの担当者さんは、本作に印象的な場所がたくさん登場するのに注目し、ロケ地巡りツアーの企画を立てていたようで、その情報を親切にも教えて下さったのでした。では、皆さんもご一緒にどうぞ。
①国立競技場(ナショナル・スタジアム)
ここは、BTS(スカイトレイン)の駅「ナショナル・スタジアム」でもお馴染みの場所ですね。2つの路線が交わる「サイアム」駅から西へ1つめの駅が「ナショナル・スタジアム」で、シーロム線の片方の終点となります。降りると駅から、東急デパートのあるマーブンクローン・センターに直結しているので、バンコクを訪れた人はほぼ例外なく行ったことがあるはず。その駅から地上に降りて、少し西に歩くと国立競技場があります。正式名称は「 Supachalasai Stadium (สนามศุภชลาศัย) 」で、映画の中では主人公であるミン(ティーラドン・スパパンピンヨー)やパイ(チャープラン・アーリークン)の高校のマスゲームが行われる場所として登場します。
この日は残念ながら、何のイベントもやっていなかったのですが、この階段を上がったらミンやパイ、そしてちょっぴり変わった女の子リー(サルダー・ギアットワラウット)らがいるのでは、と想像してしまいました。
敷地内にはスポーツ関連の図書館や博物館もあります。あと、屋外のジム、というと変ですが、トレーニング機器が置かれた公園のような一画があり、スポーツマン男子が数人、体を鍛えていました。しかし、屋外だと暑いだろうに...。
②ショッピングモール「I'm Park」
国立競技場からまっすぐ南へ行く道を辿っていくと、途中にチュラロンコン大学のキャンパスとか、いろんな学校があります。そしてその先に見えてくるのが、「アイム・パーク」と読むんでしょうか、あたらしくできたショッピングモールです。ただ、ここは普通のショッピングモールとは違い、ビルになっていません。こんなモダンな、吹き抜け(といっても全体を覆う屋根はある)風の建物なのです。
②-1:Unna Cake
その2階にあるのが、映画の中でかき氷を食べる場所として登場する「Unna Cake」というカフェです。最初の写真の「I'm Park」のサインボード上に見えてる一画がそうで、「アンナー・ケーキ」と読みます。その通りケーキが目玉らしく、店内ボードにはいろんなケーキの説明が。
私が選んだのは、オレンジ・ムースのケーキ(45バーツ=約160円)とココナツ・プディング(35バーツ=約125円)。そう、お値段がすごく安いのです。コーヒー等飲み物もスタバに比べると半額と言ってよく、学生さんたちが飲み食いしてもお財布が痛まない良心的なお店です。このモールにはスタバも1、2階を貫くお店があって、かなり大きなスペースを取っているのですが、このお店をロケ地に選ぶとは、若者映画として100点満点ですね。
この席は、多分映画の中でモンが座った席では、と思うのですが、このカフェの椅子、座席が回転するようになっていて、「いい仕事してますねえ」のクラフトマン椅子です。木工の好きな人は、ぜひいらしてみてください。
ただ、このカフェのウェイトレスさんは、映画『ホームステイ』のロケ地になったことを知らないようで、映画の写真を見せても首をかしげるばかり。英語で尋ねたのがいけなかったのかも知れません。最初に「イングリッシュ・ノー」と言われてしまい、映画のプレスを出していろいろ言ってみたのですが、反応ゼロでした、残念。
②-2:Good Old Days Barber
ミンが途中で髪を短くするシーンがあるのですが、そのシーンが撮影された理髪店です。I'm Parkの3階にあります。場所がわからなくてウロウロしていたら、エスカレーター前で何かチラシを配っていた大学生のようなお兄さんが親切に教えてくれました。ブロークンな英語でしたが、一生懸命説明してくれて、ついには連れて行ってくれて本当にありがとう!
長髪ミンくん(C)2018 GDH 559 CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED
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短髪ミンくん(C)2018 GDH 559 CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED
理髪店にはお客さんがいたので、「ちょっと写真を撮らせて下さい」と頼めず、ガラス越しになりましたが、まさに店名の通りの古き良き時代の「散髪屋」という感じでした。
③Memorial Bridge
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そこからは、タクシーをつかまえてチャオプラヤ川にかかる「メモリアル・ブリッジ」へ。タイ語では「サパーン(橋)・プット」と言うそうで、映画の中では何度か登場します。ミンとパイがデートするシーンが一番印象的ですが、上のように天使の1人が歩いて渡るシーンも。特徴は、この歩道と車道を分ける、緑色の鉄の枠組みです。昼間見ると、こんな感じ。
遠くから見る橋のフォルムは本当に美しく、ずっと見ていても見飽きません。近くには船着き場があり、ちょっとレトロな待合室もあって、ステキです。
「メモリアル・ブリッジ」と名付けられたのは、チャクリー王朝150年を記念して作られたからだそうで、橋のたもとには記念碑が建っています。
そして橋の真ん中からは、遠くワット・アルン(暁の寺)が眺められます。正面に見える、にょきっと天にのびる建物です。晴天ならよかったのですが、だんだんと空が曇ってきました。
というわけで、橋を渡り終えるころにはポツポツと雨粒が。実はここから、学校のシーンが撮られたKasetsart Univesity(カセサート大学)などに行こうと思っていたのですが、あきらめて伊勢丹などの入っているワールド・トレード・センターへタクシーを走らせました。途中からすごい土砂降りになり、夕方7時を過ぎてもやまなかったのでこの判断は正解だったのですが、「ミッション・コンプリート」とならなかったのは残念で、大好きなお店「Taling Pling(タリンプリン)」でやけ食いしました。絶品のスイカジュースと、豚肉脂身のソテーです。ソテーはソースが昔とは変わってしまって、少し味が落ちましたが、これを食べないと私のタイ旅行は終わらないのでした。
と、ちょっと脱線しましたが、この作品『ホームステイ ボクと僕の100日間』、一足早くご覧になりませんか? 上映に加えてパークプム・ウォンプム 監督と、主演のティーラドン・スパパンピンヨー、チャープラン・アーリークン(BNK48)の舞台挨拶まである先行上映が、9月18日(火)18:30より川崎チネチッタで行われます。詳細はこちらです。
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私も、ティーラドン・スパパンピンヨーとチャープラン・アーリークンを拝みたいがために、ちょっとお邪魔する予定です。では、明後日、チネチッタでまた~。