アジア映画巡礼

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ベンガル語映画の名優ショウミットロ・チャテルジー逝去

2020-11-16 | インド映画

サタジット・レイ監督作『大樹のうた』(1959)などに主演して、日本でも知られているベンガル語映画の男優ショウミットロ・チャテルジーが亡くなりました。1935年1月19日生まれで、亡くなったのが11月15日ですから、享年85でした。新型コロナウィルスに感染して入院し、約40日間闘病を続けたのですが、高齢のためか回復しなかったようで残念です。インドの映画祭などで2、3度会ったことがありますが、いつもにこやかで、教養を感じさせる素敵な俳優さんでした。(下の写真はWikiより)

Soumitra Chatterjee - Kolkata 2011-05-09 2856.JPG

『大樹のうた』のほか、日本で公開されたサタジット・レイ監督作品では『チャルラータ』(1964)、『遠い雷鳴』(1974)、『家と世界』(1984)などでお馴染みですが、ほかにもベンガル語映画を中心に、約300本の作品に出演しています。その中の1本に、短編映画『Ahalya(アハリヤー)』(2015)があり、YouTubeで見られますので、ここに貼り付けておきます。監督は『女神は二度微笑む』(2012)のスジョイ・ゴーシュで、共演はこの頃ぐんぐん頭角を現してきてた女優ラーディカー・アープテーと、ベンガル語映画及び最近はヒンディー語映画にも出ている男優トーター・ロイ・チョウドリーです。アハリヤーはヒンドゥー神話に登場する聖者ゴウタマの妻で、夫の呪いによって石にされたと言われている美女です。それを下敷きにしての、スジョイ・ゴーシュの怪奇物語と言えそうですが、重鎮のショウミットロ・チャテルジーが夫役を演じているので、短編とは言え見応えがあります。彼を偲んで、ぜひご覧下さい。

Ahalya | Sujoy Ghosh | Royal Stag Barrel Select Large Short Films

 

本作は短編映画では、『Bypass(バイパス)』(2003)と共に私のベストツーです。数多くの名作ベンガル語映画を生み出してくれた、ショウミットロ・チャテルジーのご冥福を祈ります。

 


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