中学時代からの親友、尾﨑美紀さんから、素敵な詩集が届きました。尾﨑美紀、という名前に聞き覚えのある方も多いはず(特に、お子さんを持ってらっしゃる方、ですね。あ、でも、人気モデルにも同姓同名の人がいましたねー)。彼女は絵本や児童書をいっぱい出している、童話作家なのです。「ともだちはステゴン」(1991)、「あ・し・あ・と」(1996)、「あたしのいもうとちゃん」(1997)、「ちょっと源さんお借りします」(2008)、「バナナわに」(2011)などなど、暖かくてユーモアもあって(関西人やもんなあ)、心の深いところに残るお話をいろいろ書いています。
そんな彼女は詩集も何冊か出しているのですが、最近は忙しかったのか、ずっと詩集とはご無沙汰でした。そして、14年ぶりに出したのがこの詩集、「出発はいつも」(空とぶキリン社、1500円+税)です。カヴァー絵もとても素敵なので、こんな形でスキャンしてみました。絵と装丁は、浜野史子さんという方だそうです。
一読した時は、やさしい情景が浮かんだり、ものすごくイメージが広がったり、ページの余白に涙のあとが見えたりと、詩ごとに別世界の扉を開ける感じでしたが、じっくりと読み返してみると、どの詩も選ばれている言葉の錬磨度というか、磨かれぶりが素晴らしいです。力を持つ言葉が、そこにあるべくして存在している心地よさ。この言語感覚、本当にうらやましいですね。詩のお好きな方は、ぜひ読んでみて下さい。
ご注文はこちら、「空とぶキリン・ネット書店」のサイトからできます。空とぶキリン社は、やはり詩人である高階杞一さんという方が、自分以外の詩人の詩集を出すために作った出版社だとかで、高階さんのHPで「出発はいつも」の中の詩が3編読めます。試し読みしてみて下さい(でもやっぱり、この手触りの本の中で読んでもらった方が、尾﨑美紀さんの言葉が生きるなあ)。親友になってからもう50年以上。それぞれの場で、ガンコに自分自身の仕事を続けている私たちですが、尾﨑美紀さんの児童書などはこちらのアマゾン沼(!)で手に入りますので、小さなお子さん、お孫さんがいらっしゃる方はチェックしてみて下さいね。(同姓同名の人の本も混じっています)