TIFFへのカウントダウン開始です。これから約10日間は、その日に見た映画の短いコメント等になりますのでご了承下さい。
今日はTIFFの試写で台湾映画『運命の死化粧師』を見ました。台湾版『おくりびと』かと思っていたら、全然違う作品で、サスペンス映画でした。
『運命の死化粧師』
2011年/台湾映画/107分 台湾公式サイト(中国語・日本語・英語・韓国語/音出ます)
監督:連奕[王奇](リエン・イーチー)
キャスト:敏秀(ミンシュウ):謝欣穎(ニッキー・シエ)
陳庭(チェン・ティン):隋棠(ソニア・スイ)
聶城夫(ニエ・チョンフー):呉中天(マット・ウー)
郭詠明(クオ・ユンミン):張睿家(ブライアン・チャン)
リエン・イーチー監督は、これがデビュー作。以前『シルク』 (2006)や『海角七号/君想う、国境の南』 (2008)の助監督を務めた、と知って納得したのですが、第1作とは思えない、しっかりした映画作りがされています。特に光の処理の仕方が印象的な作品で、テイストはどちらかというと『シルク』寄り。
出演者が雰囲気のある人ばかりで、特に主人公の死化粧師ミンシュウを演じるニッキー・シエは、高校生と27歳の現在とを見事に演じ分けています。ひっつめ髪にメガネという、一瞬チョン・ドヨン?と思った死化粧師のクールな雰囲気と、咲いたばかりの花のような女子高生の、秘密を秘めた愛らしさ。こんないい女優さんが台湾にいたんですね~。調べてみたら、2006年のTIFFで上映された『アリスの鏡』で、第43回金馬奨の助演女優賞を受賞していました。これからが楽しみです。
彼女が死化粧を施すことになる、高校時代の音楽の先生チェン・ティン役のソニア・スイも素敵。モデルをしていただけあって、その妖しい美しさは際立っています。ドラマにはこれまでもたくさん出演していたようですが、映画はこれが初めて。キャスティングが抜群ですね~。
男優陣は、『花蓮の夏』 (2006)等でお馴染みのブライアン・チャンは強引な元警官、モデル顔のマット・ウーはチェン・ティンの夫である精神科医と、女性陣の脇をしっかり固めている、という感じです。この4人の顔をチェックするだけでも見る価値アリ、の『運命の死化粧師』、ゲストもたくさん来日するようで、現在のリストには23日(日)の事前挨拶&終了後Q&Aの登壇者として、リエン・イーチー監督、脚本のユィ・シャオミン、主演女優のニッキー・シエ、ソニア・スイの名前が。豪華ですね~。チケットをお持ちの皆様、お楽しみに!