皆様、この3日間で、『チャーリー』をご覧いただけましたでしょうか？ 黒ラブちゃんとの因縁も、イケおじボビー・シンハーの格好良さと共に、ご確認下さいましたでしょうか。そして、パンフレットは忘れずお買い求めいただけましたでしょうか？ 下が、カンナダ語の文字が表紙に躍るパンフレットです。カンナダ語で書く原題は「೭೭೭ ಚಾರ್ಲಿ」なので、これに合わせて見てみて下さいね。最初の「೭೭೭」は「777」ですが、ご覧になった方はおわかりの通り、チャーリーを登録に連れて行った時にもらった、鑑札の番号なんですね。パチンコのラッキー7ではありません（そういえば、同じくラブラドール・レトリバーのゴン太が活躍するサンライズ社のCFに、ゴン太がラッキー7を引き当てるヴァージョンがありましたっけ。こんなこと書いても、誰も知らんやろけど...）。
話がそれましたが、このパンフレット、何がすごいって、安宅直子さんのコラム「『チャーリー』に織り込まれたいくつかのことがら」が、インド映画として見た場合の『チャーリー』に潜む様々な示唆やメッセージを余すところなく解き明かしていて、本作を見る醍醐味を教えてくれます。『バーフバリ』（2015＆2017）や『RRR』（2021）に夢中になった方には、必読のエッセイです。本当に、「マハーバーラタ」だったのね、『チャーリー』は。この中で安宅さんは黒ラブちゃんの名前「カルッパ」にも言及してらっしゃいますが、タミル語で「黒」を表すこの名前、「カルッパ」と聞いてハッとした方もいらっしゃるのでは、と思います。そうです、カースト差別を赤裸々に描いたタミル語映画『僕の名はパリエルム・ペルマール』（2018）で、主人公のパリエルム・ペルマールが飼っていた黒犬の名が「カルッパ」だったんですね。犬種は違い、毛並みの色が黒だった、という共通点だけですが、キランラージ・K監督、もしかしたらこの映画に思いを馳せていたのかも。
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前にもどこかに書いたのですが、インドの犬映画はあまり多くなく、私が憶えている最初の作品は、サントーシュ・シヴァン監督（『アショーカ王』(2001)等の監督で、名カメラマンとしても知られるケーララ出身の監督＆撮影監督）の『Halo（ハロー）』(1996）で、孤独な女の子の飼い犬ハローがいなくなり、女の子が探し回る、というお話でした。その年のインド国際映画祭にも出品され、子供向けのためか90分ちょっとぐらいの短い作品でしたが、国内ではいくつかの賞を取ったものの、あまり注目されませんでした。その次に見たのは、アクシャイ・クマール主演のコメディー映画『Entertainment（エンタテインメント）』(2014)で、大富豪が飼い犬のエンタテインメントを遺産相続人（相続犬？）に指名したため、それをめぐって大騒動、という映画だったと思います。これもそこそこヒットはしたのですが、犬はただただ人間を引っかき回す役だけだったような...。その他、ペットとしての犬が出てきた作品はいくつかありましたが、元々ヒンディー語世界では「クッター（犬）」はののしり言葉になるぐらいで、あまりいいイメージはなかったのです。ただ、経済発展して以降今世紀に入ってからは、犬を飼うお宅も増えてきたようで、そんな中で『チャーリー』も誕生した、と言えるかも知れません。
そうそう、実は上写真のパンフレットは、配給会社インターフィルムさんが送ってきて下さったのですが、一緒にクリアファイルとシールも送ってきて下さいました。ちょっとチラシを配って、講座の時にご紹介したぐらいなのに、ご丁寧にすみません。でも、映画を見る前にパンフレットが読めてありがたかったですし（安宅さんのコラムのほかにも、出來谷英剛さんと斎藤綾子さんのコラムが収録されています）、シール類の好きな私は、チャーリーのシールに目がとろけました。明日は劇場まで出張ります。皆様も、お早めにご覧下さいね。映画の公式サイトはこちらです。予告編を付けておきますが、インド発の動画ではメイキング等いろいろYouTubeにアップされていますので、チャーリーに惚れた方は「Charlie 777 making」で探してみて下さいね。
インド映画『チャーリー』予告編｜24.6.28全国ロードショー！
「待ってるワン！🐾」
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