IMWを開催中の映画配給会社SPACEBOXが、今度はヒューマントラストシネマ渋谷で<渋谷インド映画祭>を開催することになりました。ヒューマントラストシネマ渋谷では、以前にもインド関係の映画祭が上映されたことがありますが、今回いつもの映画祭と少し違っているのは、日本語字幕ではなく英語字幕で上映される作品がある、ということ。字幕を作るヒマに新作を上映してしまいましょう、というわけで、2022年のヒット作、話題作が英語字幕ではありますが、6本早くも見られてしまいます。その他、日本語字幕作品も6本アンコール上映される、というわけで、2月3日(金)〜 2月16日 (木)の2週間、インド映画ファンはまたまた忙しいことになりそうです。では、上映される作品のリストをどうぞ。なお、新作だけ現地予告編を付けておきます。
<渋谷インド映画祭>
【アンコール上映作品~6本】
『プレーム兄貴、王になる』
2015年/ヒンディー語/164分/日本語字幕/原題:Prem Ratan Dhan Payo
監督:スーラジ・バルジャーティヤ
出演:サルマン・カーン、ソーナム・カプール、ニール・ニティン・ムケーシュ
©Rajshri Productions [c]Fox Star Studios
『グレート・インディアン・キッチン』
2021年/マラヤーラム語/100分/日本語字幕/原題:The Great Indian Kitchen
監督:ジヨー・ベービ
出演:ニミシャ・サジャヤン、スラージ・ヴェニャーラムード
©Mankind Cinemas, [c]Symmetry Cinemas [c]Cinema Cooks
『囚人ディリ』
2019年/タミル語/145分/日本語字幕/原題:Kaithi
監督:ローケーシュ・カナガラージ
出演:カールティ、ナレーン、アルジュン・ダース
©Dream Warrior Pictures [c]Vivekananda Pictures
『スーパー30 アーナンド先生の教室』
2019年/ヒンディー語/154分/日本語字幕/原題:Super 30
監督:ヴィカース・バハル
出演:リティク・ローシャン、ムルナール・タークル、パンカジ・トリパーティー
©Nadiadwala Grandson Entertainment [c]HRX Films [c]Phantom Films [c]Reliance Entertainment
『人生は二度とない』
2011年/ヒンディー語/155分/日本語字幕/原題:Zindagi Na Milegi Dobara
監督:ゾーヤー・アクタル
出演:リティク・ローシャン、アバイ・デーオール、ファルハーン・アクタル、カトリーナ・カイフ
©ErosWorldwide [c]Excel Entertainment
『マスター 先生が来る!』
2021年/タミル語/179分/日本語字幕/原題:Master
監督:ローケーシュ・カナガラージ
出演:ヴィジャイ、ヴィジャイ・セードゥパティ、マーラヴィカ・モーハナン、アルジュン・ダース
©X.B. Film Creators [c]Seven Screen Studio [c]B4U Motion Pictures"
【英語字幕上映作品~6本】
『Valimai(パワー)』
2022年/タミル語/177分/英語字幕/原語題:வலிமை
監督:H・ヴィノード
出演:アジット・クマール、 フマー・クレーシー、カールティケーヤ・グンマコンダ
©Bayview Projects [c]Zee Studios
人気俳優アジット・クマール自らが演じるバイクアクションの迫力。
チェンナイの街をバイクで暴走して荒らしまわる謎のギャング集団「悪魔の奴隷」。路上強盗から違法薬物の流通まで行う彼らの検挙を命じられたのは、マドゥライから転任してきたアルジュン・クマール警部(アジット・クマール)。彼は自身の家庭内に問題を抱えながらも、職務をキッチリとこなす辣腕だった。犯罪に使われるバイクの売買が行われるダーク・ウェブから証拠をたぐり、実行犯を逮捕するが、そこで驚愕の事実に直面する。自身がバイクレーサーだったアジット・クマールが繰り広げるモトクロス空中戦、公道での囚人護送車を使った攻防戦、火花の散る幻想的なアジトでの肉弾戦など、アクションの洪水が見どころ。
Valimai Official Trailer | Ajith Kumar | Yuvan Shankar Raja | Vinoth | Boney Kapoor | Zee Studios
『Kaathuvaakula Rendu Kaadhal (2つの愛が進行中)』
2022年/タミル語/157分/英語字幕/原語題:காத்துவாக்குல ரெண்டு காதல்
監督:ヴィグネーシュ・シヴァン
出演:ヴィジャイ・セードゥパティ、ナヤンターラ、サマンタ
©Rowdy Pictures ©Seven Screen Studio
豪華キャストによる摩訶不思議な三角関係ロマンス&コメディ。
TVの実話番組に出演したカンマニ(ナヤンターラ)とカティージャ(サマンタ)。2人はランボーという名の男(ヴィジャイ・セードゥパティ)と恋愛関係にあると主張する。彼は昼はタクシー運転手、夜はクラブの用心棒をしている。カンマニは昼に、カティージャは夜に、ランボーと出会い、それぞれ自分から彼に結婚を申し込んだのだ。どちらへの愛も偽りではないと言う彼は、解離性同一症なのか、詐欺師なのか。『俺だって極道さ』のヴィグネーシュ・シヴァン監督、ヴィジャイ・セードゥパティ、ナヤンターラというヒット作トリオに、『マッキー』のサマンタも加わった、豪華キャストのシュールなロマンス。
KRK Trailer | Vijay Sethupathi | Nayanthara | Samantha, Anirudh Ravichander | Vignesh Shivan
『Don(ドン)』
2022年/タミル語/163分/英語字幕/原語題:டான்
監督:シビ・チャクラヴァルティ
出演:シヴァカールティケーヤン、S・J・スーリヤー、サムドラカニ
©Lyca Productions ©Sivakarthikeyan Productions
はちゃめちゃ学園生活の裏に秘められた父子の葛藤のドラマ。
チャクラヴァルティ(シヴァカールティケーヤン)は、勉強がそれほど好きではなく、また自分が本当は何をしたいのかも分かっていない、ありふれた若者。専制的な父ガネーサン(サムドラカニ)は、彼が土木技師になることを望み、有無を言わせず工科大学に進ませる。大学に入学した彼は、常軌を逸して規律にうるさい有力教授(S・J・スーリヤー)をやり込め、学生たちの間で「ドン」呼ばれる番長の地位に就く。しかしとある出来事から彼は人生の目標を見出して歩み出す。シヴァカールティケーヤンが得意とするトリックスター的キャラクターによる学園コメディーに、父と息子のエモーショナルな物語が絡む。
Don - Official Trailer | Sivakarthikeyan, Priyanka Mohan | Anirudh | Cibi
『Cobra(コブラ)』
2022年/タミル語/162分/英語字幕/原語題:கோப்ரா
監督:R・アジャイ・ニャーナムットゥ
出演:ヴィクラム、シュリーニディ・シェッティ、イルファーン・パターン
©Seven Screen Studio
世界を股にかける凄腕殺し屋の心の闇と封印された過去。
青年実業家のリシ(ローシャン・マーチュ)は事業の邪魔になる者を容赦なく殺害し続けていた。彼と関わった国内外の要人が次々と暗殺されるが、犯人は捕捉されない。インターポールの捜査官アスラン(イルファーン・パターン)は手掛かりを求めてインドにやってくる。暗殺の実行犯は、チェンナイに住むマディ(ヴィクラム)。幼年時代に様々なトラウマを経験した彼は、誰にも心を許さない孤独な男。次のターゲットが明らかになり、犯行を防ごうとするアスランと出し抜こうとするマディとの闘いが始まる。『まばたかない瞳 バンガロール連続殺人』のアジャイ・ニャーナムットゥ監督によるサイコロジカル・スリラー。
Cobra - Official Teaser | Chiyaan Vikram | AR Rahman | R Ajay Gnanamuthu | 7 Screen Studio
『Sardar(指揮官)』
2022年/タミル語/162分/英語字幕/原語題:சர்தார்
監督:P・S・ミトラン
出演:カールティ、ラーシー・カンナー、チャンキー・パーンデー
©Prince Pictures
ライフラインの飲料水を支配する多国籍企業の陰謀を阻止せよ!
有能な警官ヴィジャイ・プラカーシュ(カールティ)は、幼少時に諜報部員の父が行方不明となり、他の家族も失うというトラウマを経験していた。ある時、首相直轄の情報機関RAW(情報収集・分析局)関連の重要文書が盗まれ、ヴィジャイは捜査を任される。その過程で浮かび上がったのは、市民のライフラインである飲料水を支配しようとする多国籍企業の陰謀。同じころ、バングラデシュのチッタゴンの拘置所から、長年服役していた男が脱獄する。それは「サルダール」のコードネームで活躍していた父(カールティ:2役)だった。『囚人ディリ』の主演で人気のカールティが、父と子の1人2役をこなすアクション・スリラー。
Sardar Official Trailer | Karthi, Raashii Khanna, Rajisha | GV Prakash Kumar | P.S Mithran
『Vendhu Thanindhathu Kaadu Part 1: The Kindling(焼け焦げた森/第1章:発火)』
2022年/タミル語/171分/英語字幕/原語題:வெந்து தணிந்தது காடு (பார்ட் 01 - தி கிண்ட்லிங்)
監督:ガウタム・メーナン
出演:シランバラサン、シッディ・イドナーニ、ニーラジ・マーダヴ
©Vels Film International
底辺からギャングの頭目に這い上がっていく男の一代記。
タミルナードゥ州南部の農村生まれのムットゥヴィーラン(シランバラサン)は西インドの大都市ムンバイに送り出され、タミル人の経営する南インド食堂で働き始めるが、食堂は犯罪結社の表向きの顔で、水面下では同様の組織との間で絶えざる抗争が続いていた。冴えない下働きのムットゥヴィーランも、自らの意思に反してその抗争に巻き込まれ、ついに人を殺してしまう。アンダーワールドに転じた彼は瞬く間に頭角を現していくが、不可避の殺人の連鎖の中で、彼と愛する女性パーヴァイ(シッディ・イドナーニ)にも危険が迫る。タミル・ニューウェーブのリアリズム手法によって語られる鮮烈なギャング・サーガ。
Vendhu Thanindhathu Kaadu Official Trailer |Silambarasan TR|Gautham Vasudev Menon| @A. R. Rahman
【開催日程・上映劇場】
開催期間:2023年2月3日(金)〜 2月16日 (木)
上映劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷
【チケット料金】劇場通常料金(会員割引、サービスデー適用)
【主催】SPACEBOX
【公式サイト】https://www.spaceboxjapan.jp/shibuya(準備中)
インド映画がたくさん見られるのはありがたいのですが、実はこの直前には、<インド大映画祭(IDE)>のK's Cinemaでの上映があり、そちらは4作品の上映が1月21日(土)~2月3日(金)と続きます。また、1月20日(金)からは松竹の配給作品で、グジャラート語映画『エンドロールのつづき』(2021)の公開(公式サイト)が始まります。というわけで、年始めからインド映画も激混み状態です。ただありがたいのは、『エンドロールのつづき』はもちろんのこと、<渋谷インド映画祭>も<インド大映画祭>も通常の料金で見られることで、「IMWは1本1,900円でシニア料金がないのよねー」と年末に友人と嘆き合ったのをどこかでキャッチされたのかも、とか思ってしまいました^^。シニアでない皆さんも、サービスデー等を狙って、ぜひたくさんご覧下さいね。