アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『シティ・オブ・ジョイ』と渋谷のロケットビル

2022-03-23 | インド関連映画

『シティ・オブ・ジョイ』を現在上映中の渋谷HUMAXシネマのあるビルは、「ビューマックスパビリオン渋谷公園通り」というのが正式名称のようです。前回のトークイベント報告記事にも書いたように、このビルはロケットの形をしていて、面白いなあ、と私はもう興味津々。当日お世話になったシアター事業部長さんにそのことをお伝えすると、全貌の写った画像を送ってきて下さいました。

すごいでしょ? よくまあ、こんなビルを渋谷のど真ん中に建てたものだ、と思ってしまいます。パルコとか渋谷公会堂に続く公園通りの喉元なので、もっと話題になってもいいビルだと思うのですが、渋カルにうとい私は知りませんでした。(首都圏在住の皆様、ご存じでしたか?)Google Mapsでも画像を捜してみると、上空から写した写真が出て来ました。ビル全体というか、この敷地全体でロケットとその発射台、みたいなコンセプトになっているようです。あー、設計図が見たい!

それで、いろいろググってみたところ、出て来た情報は少ないながら「TOKYOビル景」というサイト紹介がありました。それによると、竣工は1992年、建築主はヒューマックスで、設計は若林広幸建築研究所、施工は熊谷組となっています。事業部長さんによると、「先代がおもしろいこと好きだったからだと思います」とのことですが、ここまでの細かいこだわり設計はやはり、若林広幸建築研究所という会社のアイディアによるものでしょう。見れば見るほど、ムチャクチャな(笑)デザインです。『千と千尋の神隠し』の銭湯御殿や『ハウルの動く城』の城といい勝負ですね。さすがの熊谷組も、建築途中に何度か泣いたのではないかと推察します。

で、ここからがまた因縁話になるのですが、ロケットビル(以後、勝手にこう呼びます)が建てられたのが1992年、つまり、『シティ・オブ・ジョイ』の製作年であり、日本公開年でもあるんですねー。何という偶然か、と思って事業部長さんにメールしたら、「1992年といえば、私は6年つとめた池袋の劇場から新宿の劇場に1991年に異動、『シティ・オブ・ジョイ』の上映に立ち会っています」というお返事が来て、これまたOMG!! どこまで因縁が続くんだ~、と、一人盛り上がってしまいました。当時の公開劇場は、「日本劇場、新宿文化シネマ1、池袋ジョイシネマ2、相鉄ムービル」という名前が新聞広告に並んでいますが、はて?(注)。30年の時を経て、4Kデジタル・リマスター版で甦った『シティ・オブ・ジョイ』は、いろんなものを運んできてくれました。

『シティ・オブ・ジョイ』@ロケットビルの上映は、残すところ本日と明日だけになります(お席のご予約はこちらから)が、4月、5月、6月と、日本全国のあちこちでの上映が続きます。公式サイトのシアター欄をご参照のうえ、お近くの劇場でぜひご覧下さい。あなたにも、不思議な出会いがやってくるかも知れませんよ。私はお天気のいい日に、ロケットビルの写真撮影に出張ります(笑)。

(注)ジョイシネマ系列で新宿ジョイシネマにいらしたようです。池袋ジョイシネマから新宿ジョイシネマに上映が引き継がれたのかも、というお話でした。ジョイシネマが今のHUMAXなんですが、以前池袋HUMAXシネマがインド映画の自主上映会の会場となったことがあって、それで調べて「あー、昔のジョイシネマか!」と思ったのでした。でも池袋HUMAXシネマは完全なシネコンで、やっぱり行って面白いのは渋谷ロケットビルですねー。ここは劇場内にも面白いデザインのものがある(インドのターバンの一部に似ている)ので、また別の作品を見に行って、写真を撮ろうと思います。事業部長様、変テコリンな探究心にお付き合い下さってありがとうございました!


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