アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『WAR ウォー!!』の円盤来ました&DVD化作品・配信作品のことなど

2020-11-22 | インド映画

映画祭のレポートを書いたりとか、インド映画講座の新しいシリーズが始まって、その非常にしんどいレジュメを作ったりとか、いろんな仕事が続いてちょっと疲れ気味です。特に昨日初めて話をした「インド映画のエレメンツ<第1回>音楽の魅力」のレジュメは、1950年代から10年ごとと2000年代に関して、人気作曲家と人気歌手(プレイバックシンガー)を複数取り上げて紹介する、という内容なので、文字資料をまとめるのも大変なら、顔画像を探して一番特徴が表れているものを貼り付けるのも大変で、数日間かかってしまいました(目がしょぼついて、A.R.ラフマーンの生年を見間違えてしまいました。ご指摘下さった方、ありがとうございました)。でも、その人たちを全員知っていて、やっとインドのフツーの人のレベルですからね。インド人の映画好き、映画音楽好きは本当に筋金入りです。下は、スペースの関係で載せられなかった2人の歌手(他にもたくさん載せられなかった人がいまして...)ですが、この人たちの名前はおわかりでしょうか? 女性歌手の方は映画賞の授賞式にもよく出ていたりするので、名前がわかる人がいらっしゃるかも知れませんね。インド人に聞いたら「すぐわかったやん、そんなもん」なので、インド人のお友達がいたら聞いてみて下さい。

 

Photo by R.T. Chawla   Photo By Pradeep Bandekar

それやこれやで、少し前に届いていた『WAR ウォー!!』のDVD&Blu-rayのチェックも、今日やっとすることができました。画面で見た時の興奮を思い出しますね~♥。

嬉しいのは、今回は特典映像が充実していることで、まずメイキング映像が3本、日本語字幕付きで入っているのがとてもありがたいです。こちらでご紹介した私の大好きなメイキング画像も含まれていて、字幕付きで見るととてもよくわかります。それから、公開直前に届いた、リティク・ローシャンとタイガー・シュロフのコメントも収録されています。結構長いリティクのコメントに、達者な日本語が入っているタイガーのコメントと、この両方を永久保存できるのも嬉しいですね。

© Yash Raj Films Pvt. Ltd.

あとは劇中歌2曲「Jai Jai Shiv Shankar」と「Ghungroo」(上写真)、さらにインド版予告編が入っているのですが、歌は字幕がついていないと思ったら、劇中使用版とはちょっと違うんですね。YouTubeアップ版というか、まずはご覧になってみて下さい。というわけで、特典映像は大満足です。惜しむらくはポスカが付いていなかったことで、フォトジェニックなリティクとタイガーのポスカがほしかったです...。

キケンな誘拐 [DVD]

インド映画のDVDはあと、『キケンな誘拐』(タミル語/2013/主演:ヴィジャイ・セードゥパティ)が12月2日の発売となります。以前にも書いたのですが、2015年出版の「インド映画完全ガイド」(世界文化社)に入っている深尾淳一「タミル語映画のいま」の中で、「TVの映画監督発掘番組『未来の監督』の初代優勝者で、『Soodhu  Kavvum(悪事我が身に返る)』(13)が高い評価を受けたナラン・クマラサーミ」と言及されている『Soodhu Kavvum』こそが、この『キケンな誘拐』なのです。というわけで実に楽しみです。12月11日からの<インディアンムービーウィーク2020リターンズ>でも上映されるのですが、DVDの到着の方が早いので見てしまいます!

Ludo film poster.jpg

最後に配信の話題もちょっと。目下インドで話題になっているのが、『バルフィ!人生に唄えば』(2012)のアヌラーグ・バス監督がNetflixのために作った映画『Ludo(ルド)』です。「ルド」というのはインド発祥のサイコロゲーム「パチーシー(Pachisi)」がイギリスに持ち込まれ、そこから世界中に広まったもので、日本での紹介サイトを見ていただくと遊び方などがわかります。4色4組のプレーヤーが遊ぶのですが、映画の配役はなかなか豪華です。まず、ホテルでのベッドインを録画されてしまい、ネットに流されたアーカーシュ(アーディティヤ・ロイ・カプール)とシュルティ(サニャ・マルホートラー)のカップル。シュルティはお金持ちの御曹司との結婚が決まっており、その前にちょい火遊び、と思ってアーカーシュと寝たため、この動画がバレると大変! 次の一組は、田舎芝居の女形で食堂を経営するアルー(ラージクマール・ラーオ)と、彼の初恋の人ピンキー(ファティマ・サナー・シェイク)。ピンキーはすでに別の男と結婚し、赤ん坊も生まれているのですが、アルーは未練たらたらで、ピンキーの夫が窮地に陥っているとわかると、何とか彼女とその夫を助けようとします。三組目はスーパーの若い店員ラーフル(ローヒト・スレーシュ・サラーフ)とケーララ州出身の看護師(パーリー・マーネー)。ひょんなことからギャングのボス(パンカジ・トリパーティー)と遭遇し、あれこれあった末に見ず知らずの二人がボスの大金を手に入れることになってしまいます。そして最後が、刑務所から出たばかりのビットゥー(アビシェーク・バッチャン)と、元妻のアーシャー(アーシャー・ネーギー)。ビットゥーが溺愛していた娘ルーヒーもいたのですが、アーシャーは彼の6年間の服役中に離婚し、再婚してしまいます。出所後ルーヒーに会いたいビットゥーはアーシャーの所に行きますが、彼女の夫が借金のかたにギャングのボスに連れ去られて大騒ぎに...。実は最初の二組もボスと繋がりを持ち、こうしてボスが狂言回しのようになって、この四組がドタバタを繰り広げる、という次第です。下の予告編から、そのドタバタぶりがおわかりいただけると思います。

Ludo Official Trailer | Abhishek A Bachchan, Aditya Roy Kapur, Rajkummar Rao, Pankaj Tripathi

でもさすがアヌラーグ・バスだけあって、うまく舞台は回っていき、予測不可能ないろんな事件が起きてあきさせません。また、狂言回し役のパンカジ・トリパーティーが相変わらず達者で、どのお話も混乱しないで楽しめます。しかしながら、あまりにも全部のお話が軽くて、見終わったあとの満足感がいまいち、いまに、いまさんぐらいです。ネトフリで作る作品は、監督自身も意気込みが違うのか、胸にずん!と来る作品がありませんねー。それに、ネトフリ作品にはお約束のようにベッドシーンが出てくるので、ネトフリ・コードというか、「ベッドシーンは必ず入れて下さいね。でないと、視聴者は満足しませんから」というようなお達しがあるのでは、と勘ぐりたくなってしまいます。でもまあ、後味もいですし、オススメです。

A Suitable Boy Poster

今日からはミーラー・ナーイル監督の連続ドラマ『理想の花婿(A Suitable Boy)』を見始めたのですが、独立直後にその服装はありえない! というサリーの着方が出てきて、あきれました。せっかくヒロイン役の女優(ターニャー・マーニクタラーという人らしい)が古典的な美少女なのに...と、思っていたら、このヒロインもトンデモなことをしてくれるし、イーシャーン・カッタルはタッブーとベッドインするし、やはりネトフリ・コードがあるのでは、と疑いたくなってしまいます。この先見続けるかどうか、迷っている最中です....。

 


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