ゴールデンウィーク前から何度か借りていた1冊がある。
読んでいて、えも言われぬ感情が湧き上がってきたのだが、それが強烈な嫉妬だと気づいたときには正直、戸惑った。
「趣味と芸術」という本。
実は、年明けから定期的に借りている。
どういうわけか、手が伸びてしまうのだ。
杉本博司氏のこの本はなんとも形容しがたい魅力があって、ときにはヒトを喰うような、ときに煙に巻くような、ときに詩的で、ときに絵巻的な。。。うっかり解説などできないのだけど、「ヒトを喰う」っていうところだけは本文中に御本人が言っていたので、確信犯的ではあるのだろうなと。
この人の作品については、どうにも魅力的で、気がつけば目を見開いてしまうことがあるのだけど、ときに左翼的言辞をしれっと事もなげに口にするので、なかなかに危うい。
マルセル・デュシャンへの傾倒などには、聞いていて僕などは苛立ちさえ感じる。
唯一無二の閃きをそこに得た、きっとそれを素直に、正直にそのままおっしゃってあるのであろうと推察するのだが、僕の苛立ちはそこにあるのではない。「杉本さんの方がデュシャンなんかよりも全然上!レベル違いで上でしょうよ!」と突っ込みたくなるのだ。
その上、マルクスの話まで持ち出されたら、僕などはたまったもんじゃない。やめてくれ!とさえ思う。
一方で、春日信仰に自然と結びついていった不思議な経緯などを語るとき、日本人の中の日本人とでも言うべき感性全開だったりもする。
古美術への造詣は舌を巻く。。。
そして、氏の手料理。
妄想でもここまでできない僕としては、リアルにあれやこれやの器に好き勝手に料理を盛り付けていく氏の手際に呆れるしかない。。。っていうか、心から羨ましいと思う。
氏にはいろいろ思わされたり、揺さぶられたりと、だいぶ翻弄されてきたのだけど、直接お会いしたことはない。
作品に手をだせそうにはないのだけれど、図版の他に著作は多数あって、文章を読むことで氏に触れたような気になっている。中でももっとも「お手軽」なのがこの1冊だろうと思うのだ。
ただ、氏の作品、著作にあって比較的「お手軽」と思うだけで、内容はすさまじい。。。
むしろ、いろいろが事もなげにキレイにまとめてあって、繰り返すが呆れるしかない。。。
これに嫉妬するっていうあたり、僕はまだまだ生意気なのかもしれない(^o^;)
他の著作は多数手に入れて、なんなら舐めるように読んできたのだが、この1冊だけは図書館で借りることにしている。
本を手に入れて、わかったような気になる、っていう風になりたくないのだ。
読んでいて、えも言われぬ感情が湧き上がってきたのだが、それが強烈な嫉妬だと気づいたときには正直、戸惑った。
「趣味と芸術」という本。
実は、年明けから定期的に借りている。
どういうわけか、手が伸びてしまうのだ。
杉本博司氏のこの本はなんとも形容しがたい魅力があって、ときにはヒトを喰うような、ときに煙に巻くような、ときに詩的で、ときに絵巻的な。。。うっかり解説などできないのだけど、「ヒトを喰う」っていうところだけは本文中に御本人が言っていたので、確信犯的ではあるのだろうなと。
この人の作品については、どうにも魅力的で、気がつけば目を見開いてしまうことがあるのだけど、ときに左翼的言辞をしれっと事もなげに口にするので、なかなかに危うい。
マルセル・デュシャンへの傾倒などには、聞いていて僕などは苛立ちさえ感じる。
唯一無二の閃きをそこに得た、きっとそれを素直に、正直にそのままおっしゃってあるのであろうと推察するのだが、僕の苛立ちはそこにあるのではない。「杉本さんの方がデュシャンなんかよりも全然上!レベル違いで上でしょうよ!」と突っ込みたくなるのだ。
その上、マルクスの話まで持ち出されたら、僕などはたまったもんじゃない。やめてくれ!とさえ思う。
一方で、春日信仰に自然と結びついていった不思議な経緯などを語るとき、日本人の中の日本人とでも言うべき感性全開だったりもする。
古美術への造詣は舌を巻く。。。
そして、氏の手料理。
妄想でもここまでできない僕としては、リアルにあれやこれやの器に好き勝手に料理を盛り付けていく氏の手際に呆れるしかない。。。っていうか、心から羨ましいと思う。
氏にはいろいろ思わされたり、揺さぶられたりと、だいぶ翻弄されてきたのだけど、直接お会いしたことはない。
作品に手をだせそうにはないのだけれど、図版の他に著作は多数あって、文章を読むことで氏に触れたような気になっている。中でももっとも「お手軽」なのがこの1冊だろうと思うのだ。
ただ、氏の作品、著作にあって比較的「お手軽」と思うだけで、内容はすさまじい。。。
むしろ、いろいろが事もなげにキレイにまとめてあって、繰り返すが呆れるしかない。。。
これに嫉妬するっていうあたり、僕はまだまだ生意気なのかもしれない(^o^;)
他の著作は多数手に入れて、なんなら舐めるように読んできたのだが、この1冊だけは図書館で借りることにしている。
本を手に入れて、わかったような気になる、っていう風になりたくないのだ。