かのん(中2)
家のドアが開いていたので、
人影についていき、入ってみた。
すると、そこは、3人の銅像があるあの丘だった。
あたりを見渡すと、ドアはない。
人影もいない。
しかし、変わったことがあるとすれば、
3人の銅像の真ん中にいるのは、あの犬だった。
その犬は、またうるうるとした目でぼくを見てきた。
ぼくは怖くなり、逃げてしまった。
逃げて、逃げて、ふと気がつくと、
そこは見知らぬ森の中だった。
あたりを見渡すと、光がみえた。
そこへ近づいてみると、
切り株の上に3つの光るキャンディーがあった。
それと一緒にメモがあった。
「このキャンディーをなめている間は、自由に魔法が使える。」
と書いてあった。
僕はそのキャンディーを袋に入れ、出口を探す事にした。
「どんな魔法を使おうかな?」
そんな事を考えていると、あの犬が突然目の前に表れた。
その犬はぼくの持っているキャンディーの袋から出ている光を見ると、
しっぽをふってかけ出した。
その様子はまるでついてきて
と言っているようだった。
必死についていく途中でキャンディーを一つ落としてしまった。
それでも僕は犬についていった。
すると急にあたりが暗くなり「助けて」と声が聞こえた。
その声がした方へいくと、あの銅像のところへ来ていた。
すると犬が話しかけてきた。
「そのキャンディーで僕を元の姿にもどして!」
僕は意味が分からず、考えていると、
あぁこのキャンディーをなめている間は魔法が使えるんだ
と気づき、そのキャンディーをなめて
「もとの姿にもどれ!」
と目をつぶり、となえた。
目をあけたら、犬の姿はなかった。
かわりに銅像は3人立派に立っていた。
キャンディーは、なめ終わっていた。
もう一つのキャンディーは真ん中の銅像の口の中で光っていた。
その銅像は魔法を使ったようだ。
またみんながここへ戻ってこられるように。
おしまい
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このお話は
2014年のグロースセミナーに参加した子どもたちが
おはなし宅急便というプログラムを通して作ったものです。
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