ミルクケース
好きだから
女の足を折ってしまったり
小さな女の子を連れて来てしまった
寒い部屋の畳のへりに沿って
きれいに寝ころんだ女の子は
これまでに一度だって
浸食することのなかったであろういみじい前髪を
冷たい畳の上にしたらせ 空(くう)を見、白い息を吹いた
何度でも呼吸できる小さなポンプは
薄い磨りガラスを濁らせた
緩く縛り付けてあるんで
その気になれば抜けれるんだが
僕を怒らせない程度に睨む視線が
その肢体を微妙にくねらす位しか反応しないのを
気弱に告白していた
足の折れた女は(それを僕のせいにするような
おかしげな行動にでるんなら、出るところに出てやろうじゃないか!
と脅したので、彼女は痛くないような素振りを、僕の感覚箱に
僕の怪鳥ごと、降り刺すことになった。
内側に刃のついたフラフープと弦のないバンジョーと
三つ又の槍を装備した女
それは僕の妄想なのだが、その内側からってところから)。
足折れ女は
別段気にするでもなくVHSを
ぬくい機械ケースに滑り込ませた
画面にはヒクソン対小原が映りこんじまってたよ
小原が念仏パワーボムでヒクソンからピンの時の。
足折れの女が好きだ
彼女は俺のいった冗談を真実にしたがり
ヒクソンと東京ドームと8万人ちょっとのエキストラを買い、
このビデオを作り出したのだ
愛なのか それ 愛なんか?
彼女は今、「10億の借金がある」と言い
俺は「ああ」とだけ答えた
湿ったガラスを拭きながら
女の子をほったらかしてたと思ったが
どうでもよかった
外では
買い物かごを肘に付着させた
露出奥さんが立ち止まっていて
俺を見ながら
時計のねじを巻いていた
彼女はいつまでもいつまでも
永遠に巻き続けていた
俺が「巻くのやめろ!」ってったら
「アーレー オータースケー!」って言って
ドッカイッタ
(しかしその後、俺の人生中どこででも
こっそり俺を見、巻いていた)
そうなんよ
俺は死ぬまで気づかなかったけど
露出奥さんは永遠にネジを巻き続けていたんだって
足折れ女の足ははずし
新しいのを付け、
女の子は42歳まで
俺の部屋で縛られていた
最後の方はもう
制服がぱりぱりで
犯されて42歳までいた女みたいだった
でも彼女は
もがいているだけだったんだもん もう!
生活ん中で反響する不自然な
バランス計画に
自殺とかってほどの安易な行動実行装置はない
意識上意識くらいのクールな綱渡り程度しかない
俺の部屋で縛られていた
最後はもう
ミルクゼリー状
この液体で
詩書いて本にしたら売れないかなあ
っていったら
彼女「ふぉっひへもふぉはひほほほ!
(どっちでも同じことよ!)」
だって
鈍い動きの軌跡をとりあえず認識したことにして
夕暮れの商店街をうろつく俺は
まるで出来損ないのフィギアだ
愛されず愛さないことによって
愛を知ろうとする俺は
自慰まみれの
ミルクケースだ
好きだから
女の足を折ってしまったり
小さな女の子を連れて来てしまった
寒い部屋の畳のへりに沿って
きれいに寝ころんだ女の子は
これまでに一度だって
浸食することのなかったであろういみじい前髪を
冷たい畳の上にしたらせ 空(くう)を見、白い息を吹いた
何度でも呼吸できる小さなポンプは
薄い磨りガラスを濁らせた
緩く縛り付けてあるんで
その気になれば抜けれるんだが
僕を怒らせない程度に睨む視線が
その肢体を微妙にくねらす位しか反応しないのを
気弱に告白していた
足の折れた女は(それを僕のせいにするような
おかしげな行動にでるんなら、出るところに出てやろうじゃないか!
と脅したので、彼女は痛くないような素振りを、僕の感覚箱に
僕の怪鳥ごと、降り刺すことになった。
内側に刃のついたフラフープと弦のないバンジョーと
三つ又の槍を装備した女
それは僕の妄想なのだが、その内側からってところから)。
足折れ女は
別段気にするでもなくVHSを
ぬくい機械ケースに滑り込ませた
画面にはヒクソン対小原が映りこんじまってたよ
小原が念仏パワーボムでヒクソンからピンの時の。
足折れの女が好きだ
彼女は俺のいった冗談を真実にしたがり
ヒクソンと東京ドームと8万人ちょっとのエキストラを買い、
このビデオを作り出したのだ
愛なのか それ 愛なんか?
彼女は今、「10億の借金がある」と言い
俺は「ああ」とだけ答えた
湿ったガラスを拭きながら
女の子をほったらかしてたと思ったが
どうでもよかった
外では
買い物かごを肘に付着させた
露出奥さんが立ち止まっていて
俺を見ながら
時計のねじを巻いていた
彼女はいつまでもいつまでも
永遠に巻き続けていた
俺が「巻くのやめろ!」ってったら
「アーレー オータースケー!」って言って
ドッカイッタ
(しかしその後、俺の人生中どこででも
こっそり俺を見、巻いていた)
そうなんよ
俺は死ぬまで気づかなかったけど
露出奥さんは永遠にネジを巻き続けていたんだって
足折れ女の足ははずし
新しいのを付け、
女の子は42歳まで
俺の部屋で縛られていた
最後の方はもう
制服がぱりぱりで
犯されて42歳までいた女みたいだった
でも彼女は
もがいているだけだったんだもん もう!
生活ん中で反響する不自然な
バランス計画に
自殺とかってほどの安易な行動実行装置はない
意識上意識くらいのクールな綱渡り程度しかない
俺の部屋で縛られていた
最後はもう
ミルクゼリー状
この液体で
詩書いて本にしたら売れないかなあ
っていったら
彼女「ふぉっひへもふぉはひほほほ!
(どっちでも同じことよ!)」
だって
鈍い動きの軌跡をとりあえず認識したことにして
夕暮れの商店街をうろつく俺は
まるで出来損ないのフィギアだ
愛されず愛さないことによって
愛を知ろうとする俺は
自慰まみれの
ミルクケースだ