daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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キタラ パイプオルガン特別講義

2023-05-19 | 音楽つれづれ

この日は音楽の見聞を拡げるため(?)、音楽ホールキタラに。キタラと、音楽学科を持つ札幌大谷大学との連携事業で、「パイプオルガンにおける表現方法」と題した特別講義があり、80名の限定ですが、一般の席も用意されたので聴講してきました。

講師は、先月のスプリング・コンサートで、バッハやスウェーリンクを聴かせていただいた吉村怜子さんで、彼女はキタラのオルガン・スクールで3年学んだ後、東京藝術大学、フランスの国立音楽院で学ばれたキャリアだそうで、どんな話が伺えるか楽しみにしていました。

講義はオルガンの歴史から始まり、音の出る仕組みとパイプの話、あの複雑な演奏台の話、タッチとリリース、アーティキュレーションについて、興味のあったレジストレーションについてなど、演奏を交えながら、門外漢にもわかりやすい、たくさんの興味深い話を聴かせていただき、ありがとうございました。

うろ覚えだったオルガンの構造、フルー系のプリンシパル、フルートの音の違いなどを音に出して説明してもらい、開管、半閉管などの違いが良くわかりました。とは言っても実際の演奏で聞き分けられるかは、また別な話なのですが…

鍵盤のタッチの話では、ピアノは叩き、オルガンは天使がスッと降りるよう押し込む、と聞いた気がするのですが、(それはリード・オルガンの話だったかも知れません…なにせうろ覚えなもので)これだけの規模のオルガンとなると、ゆっくり押すとパイプの鳴り出す時間差が出てくるのですね、音を出してもらいその意味が分かり、鍵盤弾けない私でも勉強になりました。

興味のあったレジストレーションは、そもそものストップ(音栓)に付く分数(5-1/3'等)の意味を音に出して説明してもらったのでわかりやすく、同時に電子オルガンのハモンドB-3は、こうした分数のドローバーがあったのに、エレクトーンは整数しか無かった(後に付いた)が、それは技術的な問題だったのか、コストの問題だったのか?ハモンドに比べ、エレクトーンがフワフワした音に聞こえたのはそのせいか?演奏者なのセンスか?…は、余談ですが。

 

最後の質問のコーナーで、このオルガンの一番小さな音と、最大の音(フル・オルガン)の音の大きさの違いに驚いたり、一番低い音、高い音を出してもらったりして、32フィートの最低音、音圧は出ているのだろうけど小さく聞こえ、圧巻32フィートの低音!などと思っていたのは、主に16フィートの音だったのですね、また一つ勉強になりました。

最高音は、予想通り私には聞こえませんでしたが、学生さんも7割くらいは、聞こえますと手を挙げていたのに、若いのに残りはどうした、ヘッド・フォンの弊害でもあるんじゃないの?とは、ジジィのいらぬ心配ですが。

普段のコンサートでは、聴く機会のない音も聞くことが出来、楽しく勉強になった2時間で、吉村怜子さん、重ねてですがありがとうございました。

【関連の過去ブログ】  吉村怜子 スプリング・コンサート  キタラのポジティフオルガン



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