daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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セイリング/サザーランド・ブラザーズ

2022-11-25 | 音楽つれづれ

ロックで好きなヴォーカリストを挙げると、私はジョン・ハイアット、マイケル・ボルトン、そしてロッド・スチュワートですね。

その中で一番ヒットが多いのがロッドかな?初期の「ガソリン・アレイ」とか、ディランの「北国の少女」などの、いい感じのカバーが多かったし、75年にはアメリカのソウル系ミュージシャンをバックにしたアルバム、「アトランティック・クロッシング」が大ヒットし、シングル・カットされた「セイリング」も、よくラジオから流れていました。

このアルバムはどれも佳曲揃いで、プロデューサーのセンスが光るのですが、オリジナルを知らない曲も何曲かあって、この「セイリング」が「サザーランド・ブラザーズ」の曲と知ったのは後のこと。

 

手にしたオリジナルの「セイリング」は、太鼓とドローン(通奏低音)で構成され、これは、グレート・ハイランド・バグパイプ、と呼ばれる種類のバグパイプの音なのでしょうか?

だとすると、さすがスコットランド出身の兄弟のデュオ。

ドローンの持つ伝統的な地の音に、ロックが溶け合っている…そんな感じがして、同じスコットランド系のロッドの歌ともまた別の、とても魅力ある歌になっています。

 

内容は I am sailing Home again 'cross the sea I am sailing, stormy waters… 嵐の海を越え君のもとに…とあるので、一途な愛の歌に思うのですが、曲を書いた彼らはそれを否定し、「苦難の航海は比喩で、これはスピリチュアルな曲なのだ」と語ったそうです。※世界の民謡・童謡 worldfolksong.com を参考にしました。

確かに最後の方にOh my Lord To be near you, to be freeと聞こえるのでそうかな?とも思うし、ドローンも荘厳な響きに聞こえますが…宗教心のない私は、こうしたゴスペル、セイクレッド等の歌詞に出合うと、戸惑ってしまって。  (曲自体は好きなのですが)

 

この曲が入った2枚目のアルバム、「LIFEBOAT」(左)のジャケットを見ると、私はデンマークの画家、ミカエル・アンカーの「奴は岬を回れるだろうか?」(右)を思い出します。

浜辺で沖を見つめる漁師仲間の不安な眼差しの先に、この船があるように思えて。

5年前に時間があり、フラッと立ち寄った国立西洋美術館で、たまたま「デンマークの芸術家村スケーエン」をやっていて、そこで初めて彼の名も、絵も知ったのですが。

私の生まれたのは太平洋岸の海と山に挟まれた町で、私の家は農家でしたが、知人に漁師も多く、この「ボートを漕ぎ出す漁師たち」のような緊迫した状況も、容易に想像がつきます。そして、漁師たちも海難者たちも無事戻ってこられますように、と。

 

終わりの方は音楽から離れましたが、今日11月25日は、サザーランド・ブラザーズの兄イアン・サザーランドが71歳で亡くなった日と言う事で、彼らのアルバムはベスト盤1枚しか無いのですが、これを書きながらそれをリピートして聞いています。

■ 以上、聞きたい365日 第330話でした。



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