◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

3期連続で「事業構造改革損」を特別損失計上できるの?

2005-10-13 | この決算書・会計処理はおかしい
ある百貨店の中間決算短信を何気なく見てましたら
損益計算書の特別損失の内訳として「事業構造改革損」が
計上されていました。

「あれ?この科目は前期、前々期にもあったよなぁ・・・・。」
毎期毎期計上していたら、これって特別損失じゃないんじゃないの?
という素人同然のツッコミをしていました。

確かに、ゴーン社長の日産自動車が
リバイバルプランでやったような会計手法、すなわち、
色んな費用・損失を前倒しで特別損失(それこそ事業構造改革損、引当損)
として大幅赤字決算にしておいて、
翌期以降、軽くなった経費もあって業績を劇的にV字回復させる会計手法
(これをBIG BATHというそうですが)は、会計士の指導もあって
最近は見なくなりましたね。

ここからは全くの推測ですが、
この会社の場合でしたら、会計上の引当金の要件を満たしているのならば
最初の期に「事業構造改革引当損」とかの勘定でドーンと損を出したかった
のでしょうね。

それができず、監査法人との間で
「それじゃぁ、小出しで毎期毎期計上しますけど、いいですよね・・・・・」
という交渉があったのかどうかは分かりませんが、
妥協の産物として、3期にかけてダラダラと事業構造改革損を計上
している可能性はありますよね。


ふと思いましたが
日本国にP/Lがあったとしたら、この先、
数十年かけてダラダラと構造改革損を計上していくのでしょうね・・・。

 

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