「雑感」ということで何でもありのこのブログ、
でも昨日の記事・コメントはよい子の皆さんにはちょっと刺激が
強過ぎたかもしれません。反省です。
ということで、いつもの「善意の第三者」モードに戻しましょうか。
そういえば、今日、名作「ラヂオの時間」、TV放送するんですね。
まだご覧になっていない方にはオススメします。
「有頂天ホテル」より数段笑えますから。
さて本題。
私も一応会員となっている証券アナリスト協会。
ここの機関誌「証券アナリストジャーナル1月号」に
著名なバイサイドアナリストによる論文がありましたのでそのご紹介。
まずバイサイドって何ですか?という質問が来そうなので
サクッと言いますと、和訳で「買う側」。
何を買うかっていると「情報」。
投資判断に資する情報ってことでしょうか。
反対にセルサイドもございまして、こちらは情報を売る側。
セルサイドアナリストっていうのが、皆様よくご存知の、
日経やテレビなどで
「○○セクターのトップアナリスト、○○証券の○○氏」で紹介される、
主に証券会社に所属するアナリストの方々です。
自らポジションを持つわけでないですが、担当銘柄について投資判断に
関するレポート等を発信されています。
(私のブログに時折コメントを寄せて下さる「温故知新」さんも、
実は著名なセルサイドアナリストです。)
バイサイドアナリストは、投資顧問会社、投資信託、年金基金、金融機関等に
属してセルサイドからの情報などを利用したり、自ら企業を取材するなどして
実際に投資判断を行うアナリストでして、表舞台に出てこないですけれど
大型資金の運用には欠かせない存在であります
(私も前の会社でこれを担当しておりました)。
それで、本題にもどって、この論文の中から個人的に興味深かったことなどを
幾つかご紹介。
----------------------------------------------------------------------
<バイサイドリサーチのあり方>
■リサーチのポイント
・アナリストのリサーチに秘密の手法があるわけではなく、
やるべきことを着実に、そして徹底的に実践していくだけである。
「徹底的」というのは実は大変なことで、他社との差別化を図るために、
現場においては1つ1つ非常に細かい工夫の積み重ねが行われている。
・情報は足で稼ぐものである。
・情報とは情けに報いるという字義通り、こちらから何かを与えるものが
あって初めて、相応の情報が得られるのである。
・リサーチで他社と差別化するポイントは時代と共に複雑化、多様化しているが、
ここ数年においては「いかに株主権を有効活用すべきか」が新たな焦点に
なっているかも知れない。
■株主権の有効活用
・バイサイドの強みの1つは、「株主としての権利の保持」。
・大株主として企業に対し直接経営上の提案を申し入れるケースが増加して
いるが、運用する資金や顧客の特性、運用機関内のリソース等によって、
異なる対応をとることになる。
つまるところ、村上ファンドのような取り組みができる運用機関は
限定的であろう。
・むしろ、経営者とのワンオンワンミーティングの機会に恵まれているのだから、
その場においてどれだけ有用な経営上の議論をトップマネジメントの間で
できるか?これを重視すべきではないか。
----------------------------------------------------------------------
(コメントというか述懐)
①情報は足で稼ぐ、情報は情けに報いる。ウン、その通りですね。
私も担当企業へ足繁く通っては、先方で寒いギャクを連発。
それを不憫に思ってか、親切な応対をして下さる企業さんが多かったですね。
また、敢えて変な質問をしていましたね。
あるアパレル企業に「中国の増価税還付問題の影響」を真っ先に聞いたのも
私くらいでしょう・・・。
②経営者とのワンオンワンミーティング!。
確かにこれはバイサイドの特権ですね。
クオリティの高い質問をする以前に、掴みのギャクばかり思案していた自分が
情けなかったですけどね。
でも、また是非ともやりたいですね。バイサイド。
なお、バイサイドアナリストを離任した後、某企業の役員さんから
「dancing-ufoさんはユニークでしたねー」という評価を人づてに聞いた
時には嬉しかったですけどね。ギャグが面白かったのでしょう。
③この論文を書かれた方は、実は、あのフィデリティ投信の方でした。
そう、ライブドア株を大量保有していた・・・・。タイミング悪すぎです。
実際のところ「株主権」は行使されていたのでしょうか?
帳簿閲覧権を行使したら一発でヤバイと分かる先だったのではないか?
というのが私の意見です。
(しかし、①企業側から拒否される可能性、
②ヤバイと分かったとき、株を売れるか?っていう問題、
という障害もあるんでしょうけどね。)
しかも、ライブドアの財務部には「監査小六法」すらなかったという話が
ありました。オフィスの雰囲気から掴める情報も意外と重要です。
また東証マザーズなど新興市場の銘柄には、いろいろな「風評」が
つきまとっています。その点の押さえも出来ていたのでしょうか?
結果論から言うのは甚だ卑怯だとは思いつつも、
おっしゃるところの「徹底的に」分析されてのご判断だったのか、
少し疑問が残りますね。
④今後、株主権を行使するバイサイドが増えるとしたら、
例えば帳簿閲覧専門のアナリスト、っていうニーズも
出てくるかもしれませんね。
その時は、
ワタシニデンワシテクダサイ、ドーゾヨロシク。
(スタイリーかよ!! ←ってツッ込んでも,分かるヒトいるかなぁ・・・・。)
でも昨日の記事・コメントはよい子の皆さんにはちょっと刺激が
強過ぎたかもしれません。反省です。
ということで、いつもの「善意の第三者」モードに戻しましょうか。
そういえば、今日、名作「ラヂオの時間」、TV放送するんですね。
まだご覧になっていない方にはオススメします。
「有頂天ホテル」より数段笑えますから。
さて本題。
私も一応会員となっている証券アナリスト協会。
ここの機関誌「証券アナリストジャーナル1月号」に
著名なバイサイドアナリストによる論文がありましたのでそのご紹介。
まずバイサイドって何ですか?という質問が来そうなので
サクッと言いますと、和訳で「買う側」。
何を買うかっていると「情報」。
投資判断に資する情報ってことでしょうか。
反対にセルサイドもございまして、こちらは情報を売る側。
セルサイドアナリストっていうのが、皆様よくご存知の、
日経やテレビなどで
「○○セクターのトップアナリスト、○○証券の○○氏」で紹介される、
主に証券会社に所属するアナリストの方々です。
自らポジションを持つわけでないですが、担当銘柄について投資判断に
関するレポート等を発信されています。
(私のブログに時折コメントを寄せて下さる「温故知新」さんも、
実は著名なセルサイドアナリストです。)
バイサイドアナリストは、投資顧問会社、投資信託、年金基金、金融機関等に
属してセルサイドからの情報などを利用したり、自ら企業を取材するなどして
実際に投資判断を行うアナリストでして、表舞台に出てこないですけれど
大型資金の運用には欠かせない存在であります
(私も前の会社でこれを担当しておりました)。
それで、本題にもどって、この論文の中から個人的に興味深かったことなどを
幾つかご紹介。
----------------------------------------------------------------------
<バイサイドリサーチのあり方>
■リサーチのポイント
・アナリストのリサーチに秘密の手法があるわけではなく、
やるべきことを着実に、そして徹底的に実践していくだけである。
「徹底的」というのは実は大変なことで、他社との差別化を図るために、
現場においては1つ1つ非常に細かい工夫の積み重ねが行われている。
・情報は足で稼ぐものである。
・情報とは情けに報いるという字義通り、こちらから何かを与えるものが
あって初めて、相応の情報が得られるのである。
・リサーチで他社と差別化するポイントは時代と共に複雑化、多様化しているが、
ここ数年においては「いかに株主権を有効活用すべきか」が新たな焦点に
なっているかも知れない。
■株主権の有効活用
・バイサイドの強みの1つは、「株主としての権利の保持」。
・大株主として企業に対し直接経営上の提案を申し入れるケースが増加して
いるが、運用する資金や顧客の特性、運用機関内のリソース等によって、
異なる対応をとることになる。
つまるところ、村上ファンドのような取り組みができる運用機関は
限定的であろう。
・むしろ、経営者とのワンオンワンミーティングの機会に恵まれているのだから、
その場においてどれだけ有用な経営上の議論をトップマネジメントの間で
できるか?これを重視すべきではないか。
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(コメントというか述懐)
①情報は足で稼ぐ、情報は情けに報いる。ウン、その通りですね。
私も担当企業へ足繁く通っては、先方で寒いギャクを連発。
それを不憫に思ってか、親切な応対をして下さる企業さんが多かったですね。
また、敢えて変な質問をしていましたね。
あるアパレル企業に「中国の増価税還付問題の影響」を真っ先に聞いたのも
私くらいでしょう・・・。
②経営者とのワンオンワンミーティング!。
確かにこれはバイサイドの特権ですね。
クオリティの高い質問をする以前に、掴みのギャクばかり思案していた自分が
情けなかったですけどね。
でも、また是非ともやりたいですね。バイサイド。
なお、バイサイドアナリストを離任した後、某企業の役員さんから
「dancing-ufoさんはユニークでしたねー」という評価を人づてに聞いた
時には嬉しかったですけどね。ギャグが面白かったのでしょう。
③この論文を書かれた方は、実は、あのフィデリティ投信の方でした。
そう、ライブドア株を大量保有していた・・・・。タイミング悪すぎです。
実際のところ「株主権」は行使されていたのでしょうか?
帳簿閲覧権を行使したら一発でヤバイと分かる先だったのではないか?
というのが私の意見です。
(しかし、①企業側から拒否される可能性、
②ヤバイと分かったとき、株を売れるか?っていう問題、
という障害もあるんでしょうけどね。)
しかも、ライブドアの財務部には「監査小六法」すらなかったという話が
ありました。オフィスの雰囲気から掴める情報も意外と重要です。
また東証マザーズなど新興市場の銘柄には、いろいろな「風評」が
つきまとっています。その点の押さえも出来ていたのでしょうか?
結果論から言うのは甚だ卑怯だとは思いつつも、
おっしゃるところの「徹底的に」分析されてのご判断だったのか、
少し疑問が残りますね。
④今後、株主権を行使するバイサイドが増えるとしたら、
例えば帳簿閲覧専門のアナリスト、っていうニーズも
出てくるかもしれませんね。
その時は、
ワタシニデンワシテクダサイ、ドーゾヨロシク。
(スタイリーかよ!! ←ってツッ込んでも,分かるヒトいるかなぁ・・・・。)