いつもご覧下さり誠に有難うございます。
いやぁーっ、先日は冷や汗出ました。
「さおだけ屋」山田会計士の講演ネタを書いたところまさかご本人のコメントが来るとは・・。
ネタバレ投稿にもかかわらず、非常に腰の低いさわやかなコメントで感心した次第です。
さて、本日は・・・・・
日本政策投資銀行が「いわゆる『ゾンビ企業』はいかにして健全化したのか」という
刺激的なタイトルの論文を発表しましたので、これをご紹介。
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/economy/28_1all.pdf
・・・・しかしまぁ、自行の取引先も多数含まれている可能性があるってのに、
経営が危機的で死に体の状態にあったからと言って「ゾンビ」という表現は
いかがなものかとは思いますけどね。
(無論、第三者へのインパクトは強烈であることはいうまでもないですが。)
論文のまとめを見ますと、「ゾンビ企業」が健全化する際には、
① (外生的な)景気回復
② リストラ(賃下げよりも人員削減が有効<但し減らせば良いというワケではない>。
固定資産も優良資産の切り売りでは復活できず、不良資産の整理が有効)
③ ガバナンス(株主による規律づけと役員のインセンティブ。
大株主としての金融機関の存在が有効)
④ 金融支援(思い切った債務免除を伴う場合。小出しの債務免除は復活を妨げる)
がある程度の効果を上げている、とのことです。
ふーん、そうなんだ~と読み流して、ふと思いました。
「何でこんなレポートを作ったんだろう?」と。
「そうか、この銀行が抱えているゾンビ企業の処方箋を探っているのではないか?」。
・・・・・・となれば思いつくのはあの会社しかありません。
そう、日本航空。
http://www.jal.com/ja/ir/management/pdf/mtbp_080229.pdf
2月に発表された中計を見てみると、人員削減は前倒しで達成。
資産売却は、優良子会社と見られるカード会社も売却しますが、
航空事業への集中ということで、ホテル資産なども結構売っているようです。
となると、あとは債務免除?
確かに異常な燃油高が続くなどなれば、そういう局面はあるかも。
まっ、この先どうなるかさっぱり分かりませんが、
もしかしたら日本航空の再建問題が大詰めにきているのではないか、
という想像を大いに掻き立ててくれるレポートで ごじゃる。