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 ◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

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ノース、決算短信を訂正。東証監理ポスト入りへ。

2005-09-22 | この決算書・会計処理はおかしい
また粉飾ですか。
社名がノースだけに、「キタ――。」という
リアクションをすべきなのでしょうか。
今度は新日本監査法人の関与先。

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◆ノース、決算短信を訂正

半導体実装技術開発のノースは22日、2004年3月中間期に
計上した台湾企業向けの売上高3億1000万円などを発生時に
さかのぼり取り消すと発表した。
2004年3月に台湾企業との間で結んだ技術移転のライセンス契約
の合意を解除したため。

売り上げの取り消しに伴い、2004年3月中間期の単独売上高は
3億1000万円減の9400万円。
経常赤字は3億500万円増加し、6億9600万円。
最終赤字は3億500万円増加し、7億2300万円になる。

04年9月期通期の売上高も4億400万円、経常赤字は12億9800万円に
それぞれ訂正した。
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◆東証、ノースの監理ポスト入り発表

東京証券取引所は22日、マザーズ上場の半導体実装技術開発会社、
ノースを同日付で監理ポストに割り当てると発表した。
同社が2004年9月期の売上高に、計上すべきでない取引による収入を
計上していたとして決算を訂正。
東証は過年度の有価証券報告書等の虚偽記載に該当すると
認められると判断した。
今後の審査次第では、上場廃止基準に該当する可能性がある。
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◆有価証券報告書(H16/9期) 事業等のリスク
(9) 売掛金の回収について
当社は現在、当社技術のライセンス販売による技術移転料が
売上の大半を占めております。
一方、売掛金の平均回収サイトについては600日を超え長期化しており、
計画通りの回収が履行されなかった場合、及び新規技術移転契約の
継続的獲得が困難な場合、キャッシュ・フロー上の資金繰りに重大な影響
を及ぼす可能性があります。

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(雑感)
ノースのP/Lを見ましたが、悲惨の一言。利益が喉から手が出るほど
欲しかったことは容易に伺われます。

新聞によれば「ライセンス契約の”合意”の解消」。
→まだ合意しただけで契約に至っていない。
なのに、当社売上の17%をこの台湾企業からの技術移転料が
占めている。これが業界の慣例なのでしょうか。
だとすると、第二、第三のノースが出てくるのでしょうね。

それにしても、新日本監査法人は何をチェックしていたのでしょうか。
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2 コメント

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ノースのノースは (よよよ)
2005-09-22 09:07:20
本社所在地、「北区」の「キタ」だそうです。
返信する
また粉飾ですか (tese)
2005-10-15 10:53:01
おそらく、残高確認状を出しただけでしょう。

新日本の監査はざるだから、これを見破れる可能性

のある監査をやっていないでしょう。

ちゃんとやってても駄目という可能性もありますが。



新日本の監査している大手企業は会社自体が

まともなところが多いから大丈夫だけど

ベンチャー系はまじやばい。
返信する

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