◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

景気循環準備金?・・・その前に

2009-03-31 | 会計・株式・財務

お疲れ様です。

長らくおまたせしました。


いよいよ新年度のスタート。

この1年、「シーズン2」としてやってきましたが
余りに酷すぎたし、ロクなことがなかった!!
そこでタイトルを一新。
来たるべき大恐慌を迎えることとしましょう。





まずは、
休んでいる間にWBC2連覇。
おめでとうございます。

いろいろヒーローを挙げたらキリがありませんが、
最大の殊勲者は、日本チームをマジギレさせた、
マウンドに韓国の国旗を立てた選手達だと思います。
自制心のなさが韓国の敗因だったかも知れません。

オールドファンならば平成元年の日本シリーズ第3戦後に
「巨人はロッテよりも弱い」とインタビューで答えた
近鉄・加藤投手を思い出したことでしょう。



次に・・・・高橋洋一氏

この本の作者です。ご存じの方は多いことでしょう。
さらば財務省!―官僚すべてを敵にした男の告白
高橋 洋一
講談社

このアイテムの詳細を見る


「霞が関の埋蔵金」で一躍有名になりましたが、
ニュースによりますと、銭湯で窃盗で逮捕。信じられません。
銭湯のロッカーに埋蔵金があるとでも思ったのでしょうか・・・・・。
国策捜査かとも思いましたが、本人も認めているので・・・・。
次なる本は、・・・・もうお分かりでしょう。
「さらば東洋大学」。






そして本題。

日経ビジネス 3月30日号のp.9に
国際会計基準審議会(IASB)トウィーディー議長のインタビュー記事がありました。
ざっと、こんな具合。

---------------------------------------------------------------------
時価会計が金融危機を増幅させているという指摘がある中、欧米の金融規制当局は、IASBに対し、貸倒引当金を好況期に増やして、不況期に戻す基準を求めてきたが、それでは「会計をゆがめる」という理由で応じなかった。投資家が企業の業績に誤った印象を持ってしまうからだ。

私たちは、利益をむやみに外部流出させない仕組みを作ればいいと考えている。
例えば好況期に利益の一部を準備金として積んでおく仕組みだ。
好況期に準備金を積み、不況期に取り崩す。透明性の高いルールに従い資本を増強しておけば、不況期に状況が悪化することを食い止めることができる。
------------------------------------------------------------------------


私にしてみれば、配当可能利益を圧縮するという意味で、
貸倒引当金でも景気変動準備金でも一緒じゃん!ってな感じですな。

それよりも、そんなことを考えるのであれば、
まずもって是正すべきものがあるでしょう。


そう、私が何度も取り上げている「のれん代の定額償却」復活ですよ。


だいたい、好況期になると株価も上がりM&Aも活発になって
「のれん代」の金額も膨れがちになる。
それが定額償却されず、一定期間が過ぎて今度は不況期が来る。
そうなると、のれん代の減損を一気に行うハメになって資本を毀損する・・・・・・・。


いわば欧米企業にとって「のれん代」は、
悪い意味で景気連動資産となっており、
不況期ののれん減損が危機を増幅させている可能性がある。


だったら、毎期一定額を償却していって
減損の影響を緩和させていくしかないでしょう。


景気循環準備金といったワケのわからんものを「開発」する前に、
まずは現存するワケのわからんルールを良く見直して欲しいものです。

それでは。

なかのひと

※スポンサーリンク、「もしご興味のあるものがございましたら」クリック下さいね。
                           

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日テレ74 | トップ | 「継続企業の前提に関する開... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ぐうたら)
2009-03-31 02:22:59
貸倒引当金やのれんの取扱いの他にも、有価証券・デリバティブ取引の時価会計、固定資産等の減損会計、退職給付会計、税効果会計など、最近導入された会計は、いずれも最近批判されているプロシクリカリティがあるように思われます。

会計理論やリスク管理(ミクロ経済)的には正しい行動でも経済全体(マクロ経済)的には、「合成の誤謬」を引き起こしてしまうという問題があると思うのですが、私の足りない頭では両者を調和させるような解決策が思いつきません。。。

日本でもIFRSの強制適用が検討されていますが、プロシクリカリティを増幅するような会計基準を無批判に受け入れてしまうのだろうかと憂慮しています。FSAやASBJのエライ方々はどう思っているんでしょうかね。
返信する
はじめまして (ハートフェルト)
2009-04-02 03:01:32
はじめまして。
以前主人がお世話になっておりました。
鋭い視点のコメントにいつも2人で感服しております。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
返信する
さすが専門家さん (井上曜伸)
2009-06-25 07:56:18
のれん代の償却大賛成 小泉改革以来 戦前の骨のある人もいなくなり グローバル化のため M&Aのやりやすい土壌を作らされたのね。グローバル化するなら小学生3年から英語を第二公用語にして平安時代のように大量移民を1億人うけいれる。道州制にして北海道はロシア語を第二外国語にする。中国語を第二外国語にするところは アジアとコラボレーション フランス語ではアフリカとコラボレーション スペイン語なら中南米とコラボレーション などなど グローバル化を視野に入れて海外立地戦略をとる 国内は移民で若い人を取り入れ人口構成かえる 住宅も アーリーアメリカンな地域 フランス風な地域 などなど 世界から人が来るようにせにゃならんわな。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

会計・株式・財務」カテゴリの最新記事