◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

『会計基準の研究』に思う

2009-02-04 | 会計・株式・財務

お疲れ様です。

先週末、この本を購入。


会計基準の研究
斎藤 静樹
中央経済社

このアイテムの詳細を見る


著者の斎藤氏は明治学院大学経済学部教授、東京大学名誉教授。
著書に「企業会計とディスクロージャー」「資産再評価の研究」など。

・・・・というよりは、企業会計基準委員会の初代委員長でおなじみですよね。



そして、個人的には
私が会計士2次試験を受験した時の財務諸表論の試験委員(良問でした)、
そしてご退任前のH19年1月に会計士協会で行った講演
「日本の会計基準」を幸運にも拝聴することができた、

という接点があります。

この講演の印象は拙稿「ウォータードストックの恐怖」で簡単にまとめております。

国際会計基準や米国会計基準における「のれんの非償却」について
ボロクソに言うなど、かなり面白い内容でした。
(思えば、今日の危機も言い当てていたかも・・・・・)


で、この本。

シンプルなタイトルを堂々と付けられる方は、確かに斎藤教授しかいないかも。

内容は、資本と利益、キャッシュフローなどのキーワードを中心に、
会計基準の基礎となる概念や考え方を理論的に整理。
また、金融投資、資本会計、企業結合といった会計基準の中心となる話題を本質的な論点に絞って検討しております。・・・・・が、

やっぱりというべきか、第一章の2ページ目から「企業の利益とのれん価値」が早々と登場。問題意識の強さを改めて感じました。


一方、補章では「コンバージェンスと金融危機」など
国際会計基準のコンバージェンス(収れん)を中心に今日的な問題にも
言及されておりまして、日本の会計人がどう進むべきか
有益な示唆を与えていると思います。


ただ、全体としては斎藤会計学の集大成というべき非常に重厚なものでして、
日頃ビジネス書に慣れきっている私にとってかなり歯ごたえがある内容でして
読了に至っておりません。
座右の書としながらも、興味のおもむくまま読み進めていこうと思っております。


ご興味ある方はぜひ書店でご確認ください。


ではまた。

なかのひと

※スポンサーリンク、「もしご興味のあるものがございましたら」クリック下さいね。
                           

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ケーズホールディングスがや... | トップ | 続・「ご一緒に店舗はいかが... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

会計・株式・財務」カテゴリの最新記事