本日、会計士協会主催の講演会「IFRSの現状と世界の動向」。
行ってまいりました。
25日の日経財務面にインタビュー記事が載っていた
IASBトウィーディー議長らが出席。
(純利益は残すそうで・・・・よかったよかった。)
通訳の方の速射砲のような語り口についていけず
終始ボケーっとしていた私ではありましたが、
ある1ヶ所だけ、ネタに反応することができました。
トウィーディー議長がIFRSの中期ロードマップで
「リース」について触れた時です。
「死ぬ前に、きちんとバランスシートに載った飛行機に乗ってみたい」。
場内はドっと沸きました。2時間のセミナーで唯一、ウケたところです。
私もこの本を読んでいたこともあり、素直に反応できました。
以前来日した時、「全世界で資産計上されている旅客機は1機もない」
とおっしゃたとのこと・・・・。
でも一体、どういうことなのでしょうか?
同書p.124を参考にしますと、こんなカラクリとなります。
--------------------------------------------------------------------
○そもそもリースをオフバラにしたいと考える借り手の意図とリース会計の資産計上の要求は相反する。
日米のリース基準は、「貸し手」でも「借り手」でも同様に適用されますが、現在の基準では「借り手」と「貸し手」の会計が一致することを必ずしも要求していないので、
「貸し手」でキャピタル・リース(売却処理)
「借り手」でオペレーティング・リース
になると、リース対象資産は、どの会社の貸借対照表にも計上されない。
○旅客機は高額で中古の市場が存在しており、リースを何回もすることが可能。
それによりリース期間を短くし、リース料総額の基準もクリアし、
「借り手」ではオペレーティング・リースとなる可能性が出てくる。
一方、「貸し手」ではこれら複数のリースをまとめて判断すると思われ、
キャピタル・リースに該当する可能性が高い。
当然ながら全ての資産についてこのようなことができるわけではなく、
耐用年数が比較的長く、中古の市場が確立している場合(2回目以降のリースが可能な場合)には、実態が借入行為であったとしても、基準をすり抜けて資産計上しない場合が考えられる。
したがって、「旅客機が資産計上されない」という状況が生まれる可能性がある。
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で、IFRSでは、今年の年末を目標に新たなリース会計基準案を発表するとか。
これまでのファイナンスリース、オペレーティングリースとは異なる切り口で
検討中と聞いておりますが、出来上がりとしては、トウィーディー議長の
問題意識を解消するような方向になると思われます。
日本ではようやくファイナンスリースのオンバラに移行したワケですが、
数年後、もう一度大きな改正があると覚悟したほうが良いかもしれません。
なお、日本においても企業会計基準委員会(ASBJ)より、平成20年9月に
国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)の間の
覚書(MOU)が見直されたことなどを踏まえまして、
「プロジェクト計画表」の更新が公表されました。
今回の更新では、会計基準のコンバージェンス(収れん)に向けた取組み状況を広範に示すために、IASB/FASBのMOU以外のIASBでの検討に関連するプロジェクト項目(中長期)が追加されています。
また、逐次、関連するネタを提供しようと思います。
ところで・・・・トウィーディー議長。
オンバランスした旅客機、見たことがありますよ、私。
往時のグッドウィルが折口社長(当時)の
IRという名の道楽のために購入した
「ガルフストリームV」。H18/6末簿価36億円。(短信p.10貸借対照表)
投資家からヒンシュク買ってましたっけ。
これこそオフバラにすればよかったのに・・・・・・・・・・・・。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
さて、本日の1曲。
歌詞に「耐用年数」という言葉が出てくるほぼ唯一の曲を思い出しました。
(正確には、耐久年数ですけど)
「日本ブレイク工業 社歌」
アニメソングのような曲調と爆笑必至の歌詞で一世を風靡した名曲ですが、
なんと実在する解体業者の社歌であります。
私も前にいた会社でよく歌っておりまして、今でも有志に歌い継がれているとか・・・・。
これも最近、歌ってないな・・・・。
行ってまいりました。
25日の日経財務面にインタビュー記事が載っていた
IASBトウィーディー議長らが出席。
(純利益は残すそうで・・・・よかったよかった。)
通訳の方の速射砲のような語り口についていけず
終始ボケーっとしていた私ではありましたが、
ある1ヶ所だけ、ネタに反応することができました。
トウィーディー議長がIFRSの中期ロードマップで
「リース」について触れた時です。
「死ぬ前に、きちんとバランスシートに載った飛行機に乗ってみたい」。
場内はドっと沸きました。2時間のセミナーで唯一、ウケたところです。
私もこの本を読んでいたこともあり、素直に反応できました。
以前来日した時、「全世界で資産計上されている旅客機は1機もない」
とおっしゃたとのこと・・・・。
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でも一体、どういうことなのでしょうか?
同書p.124を参考にしますと、こんなカラクリとなります。
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○そもそもリースをオフバラにしたいと考える借り手の意図とリース会計の資産計上の要求は相反する。
日米のリース基準は、「貸し手」でも「借り手」でも同様に適用されますが、現在の基準では「借り手」と「貸し手」の会計が一致することを必ずしも要求していないので、
「貸し手」でキャピタル・リース(売却処理)
「借り手」でオペレーティング・リース
になると、リース対象資産は、どの会社の貸借対照表にも計上されない。
○旅客機は高額で中古の市場が存在しており、リースを何回もすることが可能。
それによりリース期間を短くし、リース料総額の基準もクリアし、
「借り手」ではオペレーティング・リースとなる可能性が出てくる。
一方、「貸し手」ではこれら複数のリースをまとめて判断すると思われ、
キャピタル・リースに該当する可能性が高い。
当然ながら全ての資産についてこのようなことができるわけではなく、
耐用年数が比較的長く、中古の市場が確立している場合(2回目以降のリースが可能な場合)には、実態が借入行為であったとしても、基準をすり抜けて資産計上しない場合が考えられる。
したがって、「旅客機が資産計上されない」という状況が生まれる可能性がある。
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で、IFRSでは、今年の年末を目標に新たなリース会計基準案を発表するとか。
これまでのファイナンスリース、オペレーティングリースとは異なる切り口で
検討中と聞いておりますが、出来上がりとしては、トウィーディー議長の
問題意識を解消するような方向になると思われます。
日本ではようやくファイナンスリースのオンバラに移行したワケですが、
数年後、もう一度大きな改正があると覚悟したほうが良いかもしれません。
なお、日本においても企業会計基準委員会(ASBJ)より、平成20年9月に
国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)の間の
覚書(MOU)が見直されたことなどを踏まえまして、
「プロジェクト計画表」の更新が公表されました。
今回の更新では、会計基準のコンバージェンス(収れん)に向けた取組み状況を広範に示すために、IASB/FASBのMOU以外のIASBでの検討に関連するプロジェクト項目(中長期)が追加されています。
また、逐次、関連するネタを提供しようと思います。
ところで・・・・トウィーディー議長。
オンバランスした旅客機、見たことがありますよ、私。
往時のグッドウィルが折口社長(当時)の
IRという名の道楽のために購入した
「ガルフストリームV」。H18/6末簿価36億円。(短信p.10貸借対照表)
投資家からヒンシュク買ってましたっけ。
これこそオフバラにすればよかったのに・・・・・・・・・・・・。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
さて、本日の1曲。
歌詞に「耐用年数」という言葉が出てくるほぼ唯一の曲を思い出しました。
(正確には、耐久年数ですけど)
「日本ブレイク工業 社歌」
アニメソングのような曲調と爆笑必至の歌詞で一世を風靡した名曲ですが、
なんと実在する解体業者の社歌であります。
私も前にいた会社でよく歌っておりまして、今でも有志に歌い継がれているとか・・・・。
これも最近、歌ってないな・・・・。
トウィーディー議長の「飛行機」のくだりは、議長自身もウケをねらってヒットした感じでしたか?前回も反応が良かったからかしら?
スキマスイッチ全力少年といい、この社歌といい、壊す系の歌が好きなんですねー。私もどっちも好きです。新しく作らないと。
いえ、会計士協会ではなくて日本ブレイク工業。
ふりかけ売ってる。
ホームページ上に「日本ブレイク工業と
ふりかけの関係」が掲載されていますが、
秀逸なマーケティング脳の持ち主さん。
コンサルタント、付け入るスキ無し。